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盗撮(性的姿態撮影罪)で逮捕されたらどうなるか

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盗撮(性的姿態撮影罪)で逮捕されたらどうなるか

盗撮(性的姿態撮影罪)で逮捕されたらどうなるか

2026/10/07

盗撮は、令和5年7月13日施行の性的姿態撮影罪(性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律、以下「性的姿態撮影処罰法」という。2条1項)により、3年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金で処罰され、未遂も罰せられる。

総合ガイド:外国人の刑事事件ガイド(状況別の記事一覧)

この記事の要点

  • 性的姿態撮影処罰法2条1項は、正当な理由なくひそかに、性的な部位や下着などを撮影する行為や、同意しない意思を全うすることが困難な状態に乗じた撮影などを処罰する。
  • 撮影した画像の提供(3条)、保管(4条)、送信(5条)、記録(6条)も、それぞれ別に処罰される。
  • 逮捕後は最長23日間の身体拘束があり得るほか、スマートフォン等が押収され、記録の消去が問題になる。
  • 外国籍の方は、1年を超える拘禁刑の実刑となれば入管法24条4号リの対象になる。住居侵入を伴う場合は同条4号の2も確認が必要である。

性的姿態撮影罪とは何か。

令和5年7月13日に施行された、盗撮行為などを処罰する罪であり、撮影のほか、提供・保管・送信・記録の各行為も対象になる。

性的姿態撮影処罰法は、撮影行為を処罰する罪を、全国共通の法律として定めた。撮影行為のほか、撮影された画像を他人に提供する行為や、提供目的で保管する行為なども処罰される。

同法2条3項は、同条の罪が成立する場合でも、刑法176条(不同意わいせつ)及び179条1項の適用を妨げないと定める。撮影の態様によっては、これらの罪が問題になる場合がある。

性的姿態撮影処罰法の主な罰則
行為条文法定刑
性的姿態等の撮影2条1項3年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金(未遂も処罰)
性的影像記録の提供3条1項3年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金
不特定・多数への提供、公然陳列3条2項5年以下の拘禁刑若しくは500万円以下の罰金、又は併科
提供目的での保管4条2年以下の拘禁刑又は200万円以下の罰金
不特定・多数への影像の送信5条1項5年以下の拘禁刑若しくは500万円以下の罰金、又は併科

どのような撮影が処罰の対象になるのか。

正当な理由なくひそかに、性的な部位、下着、性交等の姿態などを撮影する行為が中心であり、場所や同意の有無も要件に関わる。

2条1項1号は、正当な理由がないのに、ひそかに、人の性的な部位(性器、肛門、これらの周辺部、臀部、胸部)又は身に着けている下着のうち現に性的な部位を覆っている部分、及びわいせつな行為・性交等がされている間の姿態を撮影する行為を処罰する。人が通常衣服を着けている場所で、不特定又は多数の者の目に触れることを認識しながら自ら露出している姿態などは除かれる。

同項2号は、刑法176条1項各号の事由その他これらに類する事由により、同意しない意思を全うすることが困難な状態にさせ、又はその状態にあることに乗じた撮影を、同項3号は、行為の性質が性的なものではないと誤信させるなどした撮影を処罰する。同項4号は、13歳未満の者、又は13歳以上16歳未満の者で、撮影者が5年以上年長である場合の撮影を対象とする。

撮影に至らなかった場合や、他の罪との関係はどうなるのか。

未遂も処罰され、場所によっては住居侵入罪や軽犯罪法違反が問題になる場合がある。

性的姿態撮影罪は、未遂も罰せられる(2条2項)。撮影に至っていなくても、撮影の実行に着手したと評価されるかどうかが、事案ごとに問題になる。

また、トイレや更衣室などに入って撮影した場合は、住居侵入等の罪(刑法130条、3年以下の拘禁刑又は10万円以下の罰金)も問題になる。軽犯罪法1条23号は、正当な理由なく人の住居、浴場、更衣場、便所その他人が通常衣服をつけないでいるような場所をのぞき見る行為を処罰する。

逮捕された後の流れと、スマートフォンのデータはどうなるのか。

逮捕から最長23日間の身体拘束があり得るほか、スマートフォン等の押収と、記録の消去が問題になる。

現行犯人は、何人でも逮捕状なしに逮捕でき(刑事訴訟法212条・213条)、施設の警備員や周囲の人に取り押さえられて警察に引き渡される場合がある。逮捕から48時間以内に検察官へ送致され、24時間以内に勾留が請求される(同法203条・205条)。勾留は10日、延長を含めて最大23日となる(同法208条)。

押収されたスマートフォン等に、対象となる電磁的記録が記録されている場合、検察官は、性的姿態撮影処罰法の定める手続に従い、記録を消去し、又は押収物を廃棄する措置をとることができる(同法10条)。また、犯罪行為により生じた物を複写した物などは没収できる(同法8条)。押収物のうち、留置の必要がなくなったものは還付される場合がある(刑事訴訟法123条)。

処分や刑の見通しは、どのような事情で分かれるのか。

撮影の回数や余罪、被害の回復、反省と再発防止の状況などによって、不起訴、罰金、公判請求のいずれになるかが分かれる。

検察官は、犯人の性格、年齢、境遇、犯罪の軽重、犯罪後の情況により訴追を必要としないときは、公訴を提起しないことができる(刑事訴訟法248条)。撮影罪の罰金は300万円以下であるが、略式命令で科せるのは100万円以下の罰金又は科料に限られる(同法461条)。

押収されたスマートフォン内の別の画像から余罪が判明すると、複数の事実で捜査が進み、追起訴に至る場合がある。被害者が特定できる場合は、弁護人を通じた被害回復を検討する。再発防止のための取組みを示すことも、情状として考慮され得る。

外国籍の方は在留資格にどう影響するか。

罰金・不起訴で終わる場合は24条4号リに当たらないが、1年を超える拘禁刑の実刑や、住居侵入を伴う場合は影響が大きくなる。

入管法24条4号リは、1年を超える拘禁刑に処せられた者(刑の全部の執行猶予を受けた者を除く)を退去強制の対象とする。性的姿態撮影罪の法定刑の上限は3年の拘禁刑であり、実刑で1年を超える場合に問題となる。性的姿態撮影処罰法の罪は、同条4号の2に列挙された罪には含まれないが、住居侵入(刑法第2編第12章)が併せて問われる場合は、同号の確認が必要である。

また、1年以上の拘禁刑に処せられたことのある者は上陸拒否の対象となり(同法5条1項4号)、同号は執行猶予を除外していない。在留期間の更新・変更は、相当の理由があると認められるときに限り許可される(同法21条3項・20条3項)。

結果と在留への影響の目安
結果24条4号リ留意点
不起訴該当しない更新・変更の審査で事件の内容が考慮され得る
罰金(略式命令を含む)該当しない更新・変更の審査で考慮され得る
拘禁刑(全部執行猶予)除外される上陸拒否(5条1項4号)、住居侵入の併合は個別に確認する
1年を超える拘禁刑の実刑退去強制の対象在留特別許可には特別の事情が必要(50条1項ただし書)

弁護士に相談すべきタイミングはいつか。

警察署に任意同行された時点、または家族が逮捕された直後が、取調べへの対応を相談する最初のタイミングである。

逮捕・勾留中の被疑者は、弁護人と立会人なくして接見できる(刑事訴訟法39条1項)。勾留状が発せられた場合は、資力が乏しければ国選弁護人を請求できる(同法37条の2)。

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)では、弁護士の松村大介(第一東京弁護士会・登録番号59077)が、外国人の刑事事件と入管手続(在留特別許可・退去強制)を扱っている。中国語での相談に対応し、専属の通訳が常駐しているほか、中国律師が在籍している。微信ID matsumura1119 でも連絡できる。

よくある質問

盗撮をするつもりで撮影前に気づかれた場合も、処罰されるのか。

性的姿態撮影罪は未遂も処罰される(2条2項)。撮影の実行に着手したと評価されるかどうかは、行為の内容によって個別に判断される。

撮影した画像を削除すれば、罪に問われないのか。

画像を削除しても、すでに成立した罪が消えるわけではない。むしろ、削除の仕方によっては証拠隠滅を疑われる場合もあるため、削除の前に弁護士へ相談することが望ましい。

押収されたスマートフォンは返ってくるのか。

留置の必要がなくなれば還付される場合がある(刑事訴訟法123条)。ただし、記録の内容によっては、性的姿態撮影処罰法の手続により記録の消去が行われる場合がある。

罰金なら在留への影響はないのか。

罰金は入管法24条4号リの対象となる拘禁刑とは区別される。ただし、更新や変更の審査で事件の内容が考慮される可能性は残る。

根拠条文・出典

  • 性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律2条・3条・4条・5条・8条・10条・附則1条(e-Gov法令検索)
  • 刑法130条・176条・179条(e-Gov法令検索)
  • 軽犯罪法1条23号(e-Gov法令検索)
  • 刑事訴訟法37条の2・39条1項・123条・203条・205条・208条・212条・213条・248条・461条(e-Gov法令検索)
  • 出入国管理及び難民認定法5条1項4号・20条3項・21条3項・24条4号リ・24条4号の2・50条1項(e-Gov法令検索)

ご相談について

ご家族が逮捕された、警察から呼び出しを受けた、という場合は、早い段階でご連絡ください。中国語でのご相談に対応しています(専属通訳が常駐)。微信(WeChat)ID:matsumura1119。中国人の刑事事件|刑事事件と在留資格|お問い合わせ

最終更新:2026年10月7日 執筆:弁護士 松村大介(第一東京弁護士会・登録番号59077) 舟渡国際法律事務所(東京都豊島区) 微信ID:matsumura1119

本記事は一般的な法律情報であり、個別の事案の結論は具体的な事情によって異なる。

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