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当番弁護士・国選弁護人・私選弁護人の違いとは

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当番弁護士・国選弁護人・私選弁護人の違いとは

当番弁護士・国選弁護人・私選弁護人の違いとは

2026/10/07

当番弁護士は弁護士会の制度、国選弁護人は勾留状が発せられた後などに裁判官・裁判所が付す弁護人、私選弁護人は本人や家族が自ら選任する弁護人であり、利用できる時期と、弁護士を選べるかどうかが異なる(刑事訴訟法30条・37条の2)。

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この記事の要点

  • 当番弁護士は、弁護士会が運用する制度であり、逮捕された直後の段階から相談に使える。
  • 被疑者国選弁護人は、勾留状が発せられた後に、貧困その他の事由で弁護人を選任できない場合に請求できる(刑訴37条の2)。
  • 私選弁護人は、いつでも選任でき、配偶者・直系の親族・兄弟姉妹も本人とは独立して選任できる(刑訴30条)。
  • 外国籍の方は、通訳体制と入管手続への対応力を、選ぶ際の確認点にするとよい。

当番弁護士・国選弁護人・私選弁護人は、何がどう違うのか

違いは、利用できる時期、弁護士を選べるか、誰が選任するかの3点に整理できる。

3つの制度の違いを一覧にすると、次のとおりである。

3つの制度の比較
項目当番弁護士国選弁護人(被疑者)私選弁護人
性格弁護士会の制度法律に基づき裁判官が付す本人や家族が自ら選任
利用できる時期逮捕直後から勾留状が発せられた後いつでも(刑訴30条1項)
弁護士を選べるか通常は選べない通常は選べない選べる
根拠弁護士会の運用刑訴37条の2・37条の3刑訴30条・31条
家族の選任本人または家族が弁護士会に依頼本人の請求配偶者・直系の親族・兄弟姉妹は独立して選任可

当番弁護士とは何か

当番弁護士は、逮捕された本人や家族の依頼を受けて、弁護士会が弁護士を派遣して相談にあたる制度であり、逮捕直後の最初の相談に向いている。

当番弁護士は、法律で定められた制度ではなく、弁護士会が運用している。一般に、本人や家族が弁護士会に連絡すると、弁護士が留置施設に出向いて本人と面会する。

弁護人選任の申出を弁護士会に対してする手続は、法律に定めがある。弁護士会は、申出を受けたときは、速やかに所属する弁護士の中から弁護人となろうとする者を紹介しなければならない(刑訴31条の2)。警察官や検察官は、弁護人を選任できる旨を告げるときに、この申出ができる旨とその申出先を教示しなければならない(刑訴203条3項)。

国選弁護人とは何か、いつから付くのか

被疑者段階では、勾留状が発せられた後に請求でき、逮捕直後の段階は対象に含まれない。

勾留状が発せられている被疑者が、貧困その他の事由で弁護人を選任できないときは、裁判官は請求により弁護人を付けなければならない(刑訴37条の2第1項)。資力が基準額以上の被疑者は、あらかじめ弁護士会に弁護人選任の申出をしておく必要がある(刑訴37条の3第2項)。

起訴後の被告人についても、貧困その他の事由で弁護人を選任できないときは、請求により裁判所が弁護人を付ける(刑訴36条)。国選弁護人は弁護士の中から選任される(刑訴38条1項)。通常は、本人が特定の弁護士を指名する制度ではない。

私選弁護人とは何か

私選弁護人は、本人や家族が弁護士を自分で選んで依頼するもので、逮捕直後から選任できる。

被疑者は、いつでも弁護人を選任でき、配偶者・直系の親族・兄弟姉妹は独立して選任できる(刑訴30条)。弁護人は、弁護士の中から選任しなければならない(刑訴31条1項)。

私選弁護人が選任された場合、国選弁護人を付する必要がなくなったとして、裁判所が国選弁護人を解任できる場合がある(刑訴38条の3第1項1号)。国選弁護人が付いた後でも、私選弁護人に切り替えることは可能である。

外国籍の方は、弁護士をどう選べばよいか

通訳体制、外国人事件と入管手続の取扱い、逮捕直後の接見の可否、連絡手段の4点が、確認の目安になる。

取調べや接見の内容を母語で正確に理解できるかは、その後の手続に影響する。弁護士を選ぶときは、次の点を確認するとよい。

  • 母語で相談でき、通訳体制が整っているか
  • 外国人の刑事事件と入管手続の両方を扱っているか
  • 逮捕直後でも接見に動ける体制か
  • 在留資格に関する見通しを刑事処分の見通しとあわせて説明するか
  • 本人の家族が来日できない場合の連絡手段(電話・微信など)があるか

外国籍の方は、弁護人の種類によって在留資格にどう影響するのか

弁護人の種類そのものが在留資格を左右するわけではないが、国選弁護人の職務は刑事弁護であり、入管手続の対応を含むとは限らない。

刑事事件の結果は、入管法上の退去強制事由に関わる。たとえば、1年を超える拘禁刑に処せられた場合は24条4号リの対象となり得るが、刑の全部の執行猶予の言渡しを受けた場合は除かれる。薬物関係の罪は、有罪判決のみで同号チに当たり得る。

退去強制対象者でも、法務大臣は在留を特別に許可できる(入管法50条1項)。刑事事件の弁護と、在留に関する手続の見通しを一体で考えられるかが、弁護士選びの要素になる。個別事情により結論は異なる。

弁護人の種類と在留面の対応
弁護人の種類刑事弁護入管手続への対応
当番弁護士最初の相談・接見継続する場合は別途依頼が必要な場合がある
国選弁護人刑事弁護が職務含まれるとは限らない
私選弁護人委任の内容による委任の範囲に含めることができる

弁護士に相談すべきタイミングはいつか

逮捕の連絡を受けた時点で、当番弁護士か私選弁護人のいずれかに早く連絡をとることが、選択肢を広げる。

勾留の判断は逮捕から72時間以内に行われる。勾留後は国選弁護人を請求できるが、その前の段階で動くには、当番弁護士か私選弁護人が必要になる。

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)の弁護士 松村大介は、中国語での相談に対応しており、専属通訳が常駐し、中国律師も在籍している。外国人の刑事事件と入管手続を扱っている。

よくある質問

国選弁護人を途中で私選弁護人に変えられますか。

変えられる。弁護人はいつでも選任でき(刑訴30条1項)、私選弁護人が選任されたときは、裁判所が国選弁護人を解任できる場合がある(刑訴38条の3第1項1号)。

逮捕直後に国選弁護人を頼めますか。

できない。被疑者国選弁護は、勾留状が発せられた後の制度である(刑訴37条の2)。逮捕直後は、当番弁護士の利用や、家族による私選弁護人の選任が選択肢になる。

国選弁護人が付いた場合、私選弁護人は付けられませんか。

付けられる。国選弁護人は、被疑者以外の者が選任した弁護人がある場合は付されない(刑訴37条の2ただし書)。私選弁護人を選任する場合は、手続上の扱いを弁護士に確認する。

家族が日本にいなくても、弁護士を依頼できますか。

できる。配偶者・直系の親族・兄弟姉妹は、本人とは独立して弁護人を選任できる(刑訴30条2項)。依頼の方法は、電話や微信で弁護士に相談できる。

根拠条文・出典

  • 刑事訴訟法 第30条・第31条・第31条の2(e-Gov法令検索)
  • 刑事訴訟法 第36条・第37条の2・第37条の3(e-Gov法令検索)
  • 刑事訴訟法 第38条・第38条の3・第203条(e-Gov法令検索)
  • 出入国管理及び難民認定法 第24条・第50条(e-Gov法令検索)

ご相談について

ご家族が逮捕された、警察から呼び出しを受けた、という場合は、早い段階でご連絡ください。中国語でのご相談に対応しています(専属通訳が常駐)。微信(WeChat)ID:matsumura1119。中国人の刑事事件|刑事事件と在留資格|お問い合わせ

最終更新:2026年10月7日 執筆:弁護士 松村大介(第一東京弁護士会・登録番号59077) 舟渡国際法律事務所(東京都豊島区) 微信ID:matsumura1119

本記事は一般的な法律情報であり、個別の事案の結論は具体的な事情によって異なる。

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