舟渡国際法律事務所

外国人の刑事事件(刑事弁護と入管手続の一貫対応)

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外国人の刑事事件

外国人の刑事事件とは、日本に在留する外国籍の方が被疑者・被告人となる刑事事件をいいます。刑事手続そのものは日本人の事件と同じですが、刑事処分の内容がそのまま在留資格・退去強制(強制送還)に結びつく点で、日本人の事件とは弁護の組み立てがまったく異なります。舟渡国際法律事務所(弁護士 松村大介・第一東京弁護士会)は、逮捕直後の接見から、不起訴・執行猶予に向けた弁護、公判での無罪主張、さらに退去強制手続・在留特別許可・行政訴訟までを、一人の弁護士が一つの事件として一貫して担当します。

当事務所には中国律師(中国の弁護士資格者)が在籍しています。逮捕・勾留されたご本人やご家族からのご相談は、微信(WeChat)ID matsumura1119、またはお電話(050-7587-4639)でお受けしています。

この記事の要点

  • 外国人の刑事事件では、刑事処分の種類(不起訴・罰金・執行猶予・実刑)によって、退去強制事由に当たるかどうかが変わります。
  • 薬物事犯は、執行猶予付きの有罪判決でも退去強制事由に当たります(入管法24条4号チ)。起訴される前の弁護が決定的に重要です。
  • 刑事弁護と入管手続を別々の専門家に分けると、刑事の段階で在留への影響を踏まえた主張ができず、取り返しがつかないことがあります。
  • 当事務所は中国語に対応しています(専属通訳が常駐)。その他の言語は事案に応じて通訳人を手配します。微信(WeChat)ID matsumura1119
  • ご家族が海外にいる場合でも、日本国内のご家族・知人を通じて、または微信で直接ご相談いただけます。

外国人の刑事事件は、日本人の事件と何が違うのですか

結論として、刑事処分の結果がそのまま在留の可否を左右する点が最大の違いです。出入国管理及び難民認定法(入管法)は、一定の刑事処分を受けたことを退去強制事由として定めています。主なものは次のとおりです。

場面 退去強制事由との関係 根拠条文
薬物事犯で有罪判決を受けた 罰金・執行猶予でも該当します。在留資格の種類を問いません。 入管法24条4号チ
別表第一の在留資格(留学・技術・人文知識・国際業務、技能実習、特定技能、経営・管理など)の方が、窃盗・傷害・詐欺など法定の罪で拘禁刑に処せられた 執行猶予付きでも該当します。 入管法24条4号の2
上記以外の罪で、無期または1年を超える拘禁刑に処せられた 実刑の場合に該当します(刑の全部の執行猶予の場合は除かれます)。 入管法24条4号リ
在留期間を超えて在留していた(オーバーステイ) 刑事処分の有無にかかわらず該当します。 入管法24条4号ロ
他人の不法就労を助長した 刑事処罰を受けていなくても、行為があれば該当するとされています。 入管法24条3号の4

また、退去強制事由に当たらない場合でも、在留期間の更新や在留資格の変更、永住許可の審査では、素行が考慮されます。不起訴処分であっても、事件の内容が審査で問題とされることがあります。刑事事件の段階から、在留への影響を見据えて弁護方針を立てる必要があります。

当事務所は、どの段階から対応できますか

逮捕直後の接見から、在留特別許可・行政訴訟まで、すべての段階に対応します。

段階 当事務所が行うこと
逮捕直後(最大72時間) 警察署での接見、取調べへの助言、ご家族への状況説明
勾留・接見等禁止 勾留を争う準抗告、接見等禁止の一部解除の申立て
起訴前 被害者との示談、検察官への意見書提出など、不起訴に向けた弁護
起訴後・公判 保釈請求、事実を争う事件での無罪主張、執行猶予に向けた弁護
入管手続 退去強制手続での在留特別許可の申請、監理措置・仮放免の申請、口頭審理への対応
行政訴訟 退去強制令書発付処分等の取消訴訟、執行停止の申立て

なぜ刑事弁護と入管手続を一人の弁護士が担当するのですか

刑事の段階での主張や処分の選び方が、そのまま入管手続の結論を左右するからです。たとえば、罪名の選び方、認めるか争うか、示談の内容、公判で述べる事情は、後の退去強制手続・在留特別許可の審査でも資料となります。刑事と入管を別々の弁護士が担当すると、この連続性が途切れます。当事務所では、刑事事件の初回接見の時点から、在留への影響を含めて方針を立てます。

これまでにどのような事件を手がけてきましたか

当事務所では、弁護方針に基づいて一件ごとに論点を立て、最後まで争ってきました。代表的な実例は次の5つです。

  • ストーカー冤罪の救済
  • 不法就労助長冤罪の救済
  • 在留特別許可の獲得
  • 違法な行政処分の撤回
  • 無罪判決(一部無罪)の獲得(覚醒剤取締法違反事件)

弁護方針の全文は、「松村大介弁護士の弁護方針|法律に命を吹き込む」に掲載しています。個別の解決事例は外国人事件の解決事例をご覧ください。なお、結果は事案ごとに異なり、同様の結果をお約束するものではありません。

何語で相談できますか

中国語は、専属通訳が常駐しているため、そのままご相談いただけます。その他の言語は、事案に応じて通訳人を手配します。中国語でのご相談は、微信(WeChat)ID matsumura1119 からも受け付けています。中国語のご案内は中国人の方の刑事事件をご覧ください。

東京以外の警察署にも接見に来てもらえますか

来られます。当事務所は全国の警察署へ出張接見します。接見には、事務所の中国語専属通訳または中国律師が通訳として同行します。

家族が海外にいる場合も依頼できますか

依頼できます。中国本土など海外にいるご家族から、微信で直接ご連絡いただくことができます。弁護士が警察署で本人と接見し、その状況をご家族にお伝えします。日本国内にご家族や知人がいる場合は、その方を通じたご依頼も可能です。

罪名・事件の種類ごとの解説

外国人の刑事事件は、罪名ごとに処分の見通しと在留(ビザ)への影響が異なります。ご相談の多い六つの類型について、刑罰の枠組み、在留への影響、当事務所の対応を整理しました。

類型 主な法定刑 在留への主な影響
窃盗・万引き 10年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金(刑法235条) 1年超の実刑で退去強制事由。罰金・起訴猶予でも更新審査で考慮
傷害・暴行 傷害は15年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金(204条)、暴行は2年以下の拘禁刑等(208条) 実刑で退去強制事由。長期勾留による失職・退学が二次的リスク
不同意わいせつ・盗撮 不同意わいせつ(176条)、性的姿態撮影等処罰法 実刑で退去強制事由。勤務先への発覚で就労資格の基盤が揺らぐ
薬物 覚醒剤の所持・使用は10年以下の拘禁刑、営利目的は1年以上の有期拘禁刑 有罪判決のみで退去強制事由。執行猶予・罰金でも対象
詐欺・特殊詐欺 10年以下の拘禁刑(246条)。罰金刑なし 1年超の実刑で退去強制事由。執行猶予でも更新不許可のリスク
オーバーステイ 3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金(入管法70条) それ自体が退去強制事由。出国命令なら上陸拒否期間1年

窃盗・万引き事件

万引き、置き引き、自転車盗。身近な行為であっても窃盗罪(刑法235条)であり、金額が小さいから大ごとにならないとは限りません。現行犯逮捕から勾留に至る場合もあれば、後日の呼び出しで在宅のまま進む場合もあります。

処分の見通し

初犯で被害が少額、被害弁償が済んでいるといった事情がそろえば、不起訴(起訴猶予)の可能性は十分にあります。ただし、それは早期に適切な弁護活動が行われてこそです。

在留への影響

1年を超える実刑は退去強制事由(入管法24条)に当たり得ます。罰金や起訴猶予で終わっても、在留期間の更新・変更の審査では素行として考慮され、不許可となることがあります。留学生は退学・除籍により在留資格の基盤を失い、技能実習・特定技能の方は所属機関との関係が問題になります。勾留が長引くこと自体が職や学籍を奪うため、早期の身柄解放が在留を守ることに直結します。

当事務所の対応

第一に、被害店舗・被害者への早期の弁償と示談。第二に、勾留決定への準抗告や保釈請求による身柄の早期解放。第三に、家族の監督や生活状況の改善といった再犯防止の環境を具体的に立証し、示談書・反省文・身元引受書を、刑事処分と在留審査の双方で活きる形に整えます。

傷害・暴行事件

飲食店での口論、路上でのもみ合い、SNSのトラブルの延長。日常の摩擦から一晩で被疑者になるのがこの類型の特徴で、双方に言い分があるケースが少なくありません。

処分の見通し

傷害罪(刑法204条)は15年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金、暴行罪(刑法208条)は2年以下の拘禁刑等が法定刑です。けがの程度、行為の態様、前科の有無によって見通しは大きく変わり、正当防衛や相手方の先行行為が争点になることもあります。

在留への影響

実刑となれば退去強制事由に当たり得るほか、罰金や執行猶予でも更新審査で素行として考慮されます。喧嘩の相手方が被害届を出した側に回ることも多く、初動で事実関係を正確に整理しておくことが、刑事と在留の双方を守る前提になります。

当事務所の対応

「相手にも非がある」という言い分を、感情論ではなく法的な主張に組み立て直します。防犯カメラや目撃者の確保、けがの程度の客観化を急ぎ、認めるべき事案では謝罪と示談を早期に進めて不起訴を目指します。

不同意わいせつ・盗撮事件

令和5年の刑法改正で強制わいせつ罪は不同意わいせつ罪(刑法176条)に改められ、同意しない意思の形成・表明・全うが困難な状態に乗じた行為が広く処罰対象となりました。盗撮は性的姿態撮影等処罰法の新設により、撮影だけでなく提供・保管も処罰されます。電車内や店舗での盗撮は現行犯逮捕が多く、スマートフォンの解析から余罪捜査に発展しやすい類型です。

在留への影響

実刑となれば退去強制事由に当たり得るほか、罰金や執行猶予でも更新審査で素行として考慮されます。勤務先に発覚して職を失えば、就労系の在留資格の基盤そのものが揺らぎます。早期の身柄解放と、示談による不起訴の獲得が、在留を守る最短経路です。

当事務所の対応

事実に争いがある場合は、安易な自白調書を作らせない供述方針を初動で固めます。事実を認める場合は、被害者感情に細心の配慮を払いながら、弁護士を介した示談を早期に進めます。あわせて、専門機関でのカウンセリング受講など再犯防止の取組みを具体的に立証し、刑事処分と在留審査の双方に備えます。

薬物事件(覚醒剤・大麻・麻薬)

覚醒剤の所持・使用は10年以下の拘禁刑、営利目的があれば1年以上の有期拘禁刑と、薬物犯罪の法定刑は総じて重く、初犯でも実刑があり得る領域です。大麻も法改正で規制が強化され、使用が処罰の対象となりました。

なぜ薬物事件は特別に厳しいのか

外国人にとって薬物事件が特別なのは、入管法上の扱いです。薬物犯罪は、有罪判決を受けたこと自体が退去強制事由(入管法24条4号チ)に当たり、執行猶予や罰金であっても対象から外れません。「執行猶予が付けば日本に残れる」という日本人の常識は通用せず、刑事裁判と並行して、在留特別許可や監理措置を見据えた準備を最初から進める必要があります。

当事務所の対応

所持の認識(自分の物と知らなかった)、共謀の成否(運搬や保管の役割をどこまで認識していたか)、違法な捜査手続の有無。争うべき点がある事件は、証拠に基づいて徹底的に争います。当事務所は覚醒剤取締法違反事件で一部無罪判決を獲得しています。認める事案では、治療・更生の環境を整え、執行猶予の獲得と在留の確保を同時に追求します。

詐欺・特殊詐欺(受け子・闇バイト)

「荷物を受け取るだけ」「現金を運ぶだけ」。SNSの闇バイト募集をきっかけに、留学生や技能実習生が特殊詐欺グループの受け子・出し子として逮捕される事件が相次いでいます。詐欺罪(刑法246条)には罰金刑がなく、起訴されれば正式裁判となり、未遂でも実刑があり得ます。

「知らなかった」は通用するか

最大の争点は故意の認定です。裁判実務では、報酬が仕事の内容に比べて不自然に高額であること、匿名性の高いアプリで指示を受けていたこと、身分証の提示を求められなかったことなどから、「詐欺かもしれないと認識していた」(未必の故意)と認定される例が多いのが実情です。取調べの初期段階でどのような供述をするかが、有罪・無罪と量刑を大きく左右します。弁護士の助言を受ける前に、調書に署名してはいけません。

在留への影響

1年を超える実刑判決は退去強制事由に該当し、刑期を終えた後に強制送還の手続が始まります。執行猶予が付いても、更新・変更の審査で素行が善良でないと判断され、不許可となるリスクがあります。留学生は逮捕・勾留による欠席から退学となれば在留資格の基礎を失い、就労資格の方も解雇により在留継続が困難になります。

当事務所の対応

逮捕直後の接見と供述方針の助言(中国語通訳対応)、故意・共謀の成否を証拠に基づいて争うこと、被害弁償・示談による不起訴・執行猶予の獲得、勾留阻止・保釈請求による早期の身柄解放、学校・勤務先への対応助言による退学・解雇の回避。刑事と入管を一気通貫で扱う当事務所ならではの弁護活動を行います。

オーバーステイ(不法残留)

在留期限が切れたまま日本に残る不法残留は、入管法70条の犯罪であると同時に、それ自体が退去強制事由(入管法24条4号ロ)です。しかし、いつ、どのように入管と向き合うかで、その後の人生は大きく変わります。摘発や逮捕を待つことが、最も不利な選択です。

出国命令と退去強制の違い

帰国を考えている方は、摘発される前に自ら出頭することで、収容されずに出国できる出国命令制度を利用できる可能性があります(不法残留以外の退去強制事由がないこと、一定の刑罰歴がないことなどの要件があります)。両者の差は歴然です。

  • 出国命令で出国:上陸拒否期間は1年(収容されない)
  • 退去強制(初回):上陸拒否期間は5年
  • 退去強制(2回目以降):上陸拒否期間は10年
  • 一定の刑罰を受けて退去強制:上陸拒否期間の定めなし

配偶者との再会や仕事での再来日を考えるなら、どの出口から出るかを最初に設計することが決定的に重要です。

日本に残る道:在留特別許可

日本人や永住者と婚姻している方、日本で生まれ育った子どもがいる方、長く日本社会で生活してきた方は、退去強制手続の中で在留特別許可(入管法50条)が認められる可能性があります。令和5年の入管法改正で申請手続が明文化され、令和6年のガイドラインでは、家族関係、子どもの利益、生活基盤といった積極要素を総合考慮することが明確になりました。

当事務所の対応

ご事情を伺ったうえで、出国命令による出国か在留特別許可の獲得かという出口戦略を最初に設計します。出頭に同行し、婚姻の実態や子どもの養育状況を裏付ける資料を整え、違反審査・口頭審理の各段階で主張を尽くします。出頭する前に、必ず一度ご相談ください。

よくある質問

不起訴になれば、在留資格に影響はありませんか。

不起訴処分は退去強制事由には当たりません。ただし、在留期間の更新や永住許可の審査では、事件の内容が素行の問題として考慮されることがあります。

執行猶予が付けば、強制送還されませんか。

罪名と在留資格によります。薬物事犯は執行猶予付きでも退去強制事由に当たります(入管法24条4号チ)。別表第一の在留資格の方が窃盗・傷害・詐欺など法定の罪で拘禁刑に処せられた場合も、執行猶予付きで該当します(同条4号の2)。

逮捕された家族に、すぐ会えますか。

逮捕から勾留が決まるまでの間は、ご家族は面会できないのが通常です。弁護士は、この間も警察署で本人と接見できます。

退去強制手続が始まってからでも依頼できますか。

依頼できます。在留特別許可の申請、監理措置・仮放免の申請、退去強制令書発付処分の取消訴訟などに対応します。

東京以外の事件にも対応していますか。

全国からご相談を承ります。接見の要否や頻度は、事件の状況を伺ったうえでご相談します。

ご相談窓口

舟渡国際法律事務所 弁護士 松村大介(第一東京弁護士会・登録番号59077)
東京都豊島区高田3-4-10 布施ビル本館3階
電話 050-7587-4639
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最終更新 2026年9月19日 / 執筆 弁護士 松村大介(第一東京弁護士会)

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