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賭け麻雀・オンラインカジノで逮捕されたら|賭博罪の刑罰と在留資格(強制送還)への影響

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賭け麻雀・オンラインカジノで逮捕されたら|賭博罪の刑罰と在留資格(強制送還)への影響

賭け麻雀・オンラインカジノで逮捕されたら|賭博罪の刑罰と在留資格(強制送還)への影響

2026/09/10

賭け麻雀やオンラインカジノで「客として賭けた」だけの単純賭博罪は、刑罰が罰金か科料に限られます。そのため、どの在留資格の方でも、この罪だけで入管法24条4号の2の退去強制事由に当たることはありません。

注意が必要なのは、常習賭博や賭博場開張等図利に問われた場合です。これらは拘禁刑しかない罪で、留学・技術・人文知識・国際業務・経営・管理など別表第一の在留資格の方は、執行猶予が付いても退去強制事由に当たります。どの罪名で処理されるかが、在留の分かれ目になります。

本記事の要点

  • 単純賭博(刑法185条)は50万円以下の罰金又は科料のみで、拘禁刑に処せられることがないため4号の2に当たりません。
  • 常習賭博(186条1項)と賭博場開張等図利(同条2項)は拘禁刑の罪で、別表第一の方は執行猶予付きでも4号の2に当たります。
  • 永住者・日本人の配偶者等などの別表第二の方は4号の2の対象外ですが、1年を超える実刑なら4号リに当たります。
  • 罰金で終わっても、在留期間の更新や永住許可では素行の問題として考慮されえます。

賭け麻雀やオンラインカジノでは、どの罪に問われ、刑罰はどのくらいですか

客として金銭を賭けた場合は単純賭博罪(刑法185条)で、法定刑は50万円以下の罰金又は科料です。拘禁刑は定められていません。条文のただし書により「一時の娯楽に供する物」を賭けたにとどまる場合は処罰されませんが、現金や換金できるものを賭けた場合にこの例外を主張するのは難しいのが通常です。

繰り返し賭博をしていた人は常習賭博罪(186条1項、3年以下の拘禁刑)に問われることがあります。また、賭博の場を用意して利益を得た人は賭博場開張等図利罪(同条2項、3月以上5年以下の拘禁刑)となり、罰金刑はありません。オンラインカジノについては、海外で許可を得て運営されているサイトであっても、日本国内から接続して賭ければ国内で賭博をしたことになり、賭博罪が成立しうるというのが警察庁などの説明です。

客として賭けた人と、店側・運営側とでは何が違いますか

客は原則として単純賭博、店や運営側は賭博場開張等図利という区別になり、在留への影響も大きく異なります。卓ごとの場代とは別に勝ち金から手数料を取る麻雀店は、利益を図って賭博の場を開いたと評価されやすくなります。

麻雀店の営業そのものも規制されています。まあじゃん屋は風営法2条1項4号の風俗営業で、営業所ごとに公安委員会の許可が必要です(3条1項)。無許可営業は5年以下の拘禁刑若しくは1000万円以下の罰金又は併科(49条1号)、遊技の結果に応じて賞品を出すことも禁じられ(23条2項)、違反すると6月以下の拘禁刑若しくは100万円以下の罰金又は併科です(53条4号)。さらに、賭博罪で罰金以上の刑に処せられると、刑の執行を終えるなどしてから5年間は風俗営業の許可を受けられません(4条1項2号ロ)。オンラインカジノでも、客集めや入出金の仲介に関与すれば、客とは異なる責任が問題となりえます。

逮捕された後は、どのような流れで処分が決まりますか

逮捕から48時間以内に検察官へ送られ、逮捕から72時間以内に勾留するかどうかが決まります。勾留は10日、延長されれば最長さらに10日で、逮捕から最長23日の間に起訴か不起訴かが判断されます。起訴される前の段階には保釈の制度がありません。

単純賭博は法定刑が罰金と科料だけなので、起訴される場合も、本人の同意を得て書面審理で罰金を科す略式命令の手続がとられることが考えられます。略式命令でも有罪であり、前科として残ります。常習賭博・開張図利は法定刑に罰金がないため、起訴されれば略式命令ではなく公判請求となります。取調べでは黙秘権があり(憲法38条1項、刑事訴訟法198条2項)、弁護人とは立会人なしで接見できます(同法39条1項)。

退去強制事由に当たりますか(別表第一と別表第二・永住者の違い)

単純賭博で罰金になった場合は、在留資格を問わず退去強制事由に当たりません。第23章の賭博罪は4号の2の列挙に含まれていますが、同号は「拘禁刑に処せられた」ことを要件としており、罰金と科料しかない単純賭博ではこの要件を満たしようがないからです。

判決の内容別表第一(留学・技人国・経営・管理・家族滞在・短期滞在など)別表第二(永住者・日本人の配偶者等・永住者の配偶者等・定住者)
単純賭博で罰金・科料退去強制事由に当たらない退去強制事由に当たらない
常習賭博・開張図利で執行猶予付き拘禁刑4号の2に当たる当たらない(永住者は令和9年4月以降、取消事由の対象)
同じく実刑1年以下4号の2に当たる当たらない(同上)
同じく実刑1年超4号の2・4号リに当たる4号リに当たる
不起訴(起訴猶予・嫌疑不十分)刑罰を要件とする号には当たらない刑罰を要件とする号には当たらない

退去強制事由に当たっても、退去強制の手続の中で在留特別許可(50条)を求める道は残ります。考慮される事情は同条5項に定められています。詳しくは在留特別許可とはで解説しています。

在留期間の更新や永住申請には影響しますか

罰金で終わった場合でも、更新・変更・永住の審査で不利に考慮されることはありえます。在留期間の更新(21条)や在留資格の変更(20条)は「相当の理由」がある場合に許可され、その判断では素行が善良であることが考慮されます。永住許可(22条)も素行善良が要件です。更新が不許可となれば、退去強制とは別の経路で在留期間の満了とともに在留を失うことになります。

永住者の方は、令和6年法律第60号による改正(令和9年(2027年)4月1日施行、現時点では未施行)にも注意が必要です。施行後は、第23章を含む4号の2と同じ範囲の罪で拘禁刑に処せられたことが、永住者の在留資格の取消事由(新22条の4第1項9号)になります。常習賭博や開張図利が典型で、罰金だけの単純賭博は含まれません。取り消す場合も、在留が適当でないと認めるときを除き、職権で他の在留資格への変更が許可される仕組みです(新22条の6)。

麻雀店で働く・経営する外国人に固有の注意点はありますか

賭博に関わらなくても、在留資格によっては麻雀店で働くこと自体が問題になります。留学や家族滞在の方の資格外活動の包括許可は、風俗営業が営まれる営業所での活動を除外しており(入管法施行規則19条5項1号)、麻雀店はこれに当たります。無許可での就労は資格外活動(入管法19条1項、73条)として1年以下の拘禁刑若しくは200万円以下の罰金又は併科の対象となり、拘禁刑なら4号ヘ、専ら就労していると明らかに認められれば刑罰がなくても4号イに当たりえます。

経営・管理の在留資格で麻雀店を営む方は、事業の適法性そのものが更新審査の前提です。風営法の許可を欠いた営業や賭博への関与は、事業の継続性の評価にも響きます。資格のない外国人を働かせると、不法就労助長として24条3号の4(刑罰を要しない)に当たりうる点にも注意が必要です。

出国や再入国に影響はありますか

罰金にとどまれば、上陸拒否事由の問題は通常生じません。問題になるのは、1年以上の拘禁刑に処せられた場合で、執行猶予付きでも5条1項4号の上陸拒否事由に当たります。開張図利は下限が3月の罪なので、1年以上の刑が言い渡されることは十分考えられます。

さらに、別表第一の方が第23章の罪で拘禁刑の判決を宣告された後、確定前に出国すると、確定から5年間は上陸拒否事由となる規定もあります(5条1項9号の2)。再入国許可による場合などには上陸を拒否しない特例(5条の2)もありますが、判断は個別です。判決後の出国は、事前に弁護士へご相談ください。

不起訴を目指すために、どのような弁護活動をしますか

賭博は被害者のいない罪なので、示談ではなく、事実と証拠をどう評価させるかが中心になります。店側とされた方については、手数料を取っていたのか、単に場所を貸していただけなのか、経営への関与の程度はどうかを具体的に確認し、開張図利の成立を争う余地を検討します。客とされた方については、賭けた金額や回数、期間を客観資料と照らし合わせ、常習性の認定を争うことが考えられます。

あわせて、依存の自覚があれば専門機関への通院、家族や勤務先による身元の引受けなど再び関わらないための環境を整え、検察官に意見書を提出します。令和6年の来日外国人被疑事件では、起訴率が44.28%、起訴猶予率が48.35%でした(法務省「令和7年版犯罪白書」)。起訴猶予も不起訴処分の一つで、有罪判決がないため、刑罰を要件とする退去強制事由には当たりません。

舟渡国際法律事務所では、どのように対応しますか

賭博事件では、どの罪名で処理されるかが在留の帰結を大きく左右します。当事務所は、起訴前の段階で不起訴処分を得ることを第一の目標に置き、刑事手続と入管手続を一体の問題として検討します。松村大介弁護士が、最初の接見から判決後の在留手続まで自ら担当します。

外国人事件専属の中国語通訳が在籍しており、接見に同行して、捜査機関の通訳とは別の立場でご本人の話を丁寧に聞き取ります。中国本土のご家族とは微信(WeChat ID:matsumura1119)で直接やり取りすることもできます。刑事事件と在留の関係は外国人の刑事事件と在留、中国籍の方のご相談は中国人の刑事事件・在留のご相談もご覧ください。

よくある質問

賭け麻雀で罰金になった場合、在留資格はすぐに失われますか。

単純賭博罪の罰金だけで在留資格が直ちに失われることはありません。24条4号の2は拘禁刑が要件なので、在留資格の種類を問わず退去強制事由には当たりません。ただし、次回の在留期間の更新や永住許可の審査では、素行の面で不利に考慮されることがあります。

海外で合法に運営されているオンラインカジノなら、日本から遊んでも問題ありませんか。

日本国内から接続して金銭を賭ければ、国内で賭博をしたものとして賭博罪が成立しうるというのが捜査機関の立場です。運営会社の所在国で合法かどうかは、日本での成否を左右しません。

永住者が常習賭博で執行猶予付きの判決を受けたらどうなりますか。

現行法では、執行猶予付きの拘禁刑であれば永住者は退去強制事由に当たりません。一方、令和9年4月1日施行の改正法では、第23章の罪による拘禁刑が永住者の在留資格の取消事由に加わります。施行前に確定した判決の扱いは今後の運用を確認する必要があります。

留学生が麻雀店でアルバイトをするのは問題ですか。

問題になります。留学生や家族滞在の方が受ける資格外活動の包括許可は、麻雀店を含む風俗営業の営業所での就労を対象外としています。賭博に関わらなくても、資格外活動として入管法上の責任が生じえます。

取調べで賭けていたことを認めてしまいました。今からできることはありますか。

供述の内容は、賭けた金額・回数・期間や店側との関係によって罪名が変わる重要な点です。弁護人に取調べの状況を具体的に伝え、記憶と異なる調書に署名しないこと、今後の供述の方針を相談することが大切です。

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本記事は一般的な解説であり、個別の事案についての法的助言ではありません。見通しは罪名、在留資格、在留歴、家族関係などの事情によって変わります。具体的なご事情はお問い合わせからご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年9月時点の情報です。

中国人の刑事事件と在留資格の全体像は、中国人の刑事事件|逮捕から不起訴・退去強制までにまとめています。あわせてご覧ください。

執筆:松村大介(弁護士・第一東京弁護士会所属/登録番号59077)。舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田3-4-10 布施ビル本館3階)代表。外国人の刑事事件と在留(退去強制・在留特別許可)を主たる注力分野とし、中国語圏の依頼者の事件を数多く取り扱う。外国人事件専属の中国語通訳が在籍し、逮捕直後の接見から在留手続まで弁護士本人が一貫して対応する。

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