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暴行罪で立件されたら|傷害罪との違いと在留資格への具体的影響

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暴行罪で立件されたら|傷害罪との違いと在留資格への具体的影響

暴行罪で立件されたら|傷害罪との違いと在留資格への具体的影響

2026/08/13

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相手を突き飛ばした、胸ぐらをつかんだ、物を投げつけたといった行為は、けがが生じていなくても刑法208条の暴行罪にあたります。法定刑は2年以下の拘禁刑もしくは30万円以下の罰金または拘留もしくは科料で、比較的軽い部類に属します。もっとも、暴行の罪は刑法第27章にあり、入管法24条4号の2の列挙対象に含まれるため、拘禁刑となれば在留に直結します。本稿では、暴行罪の範囲、傷害罪との違い、示談の効果を整理します。

本記事の要点

  • 暴行罪の法定刑は2年以下の拘禁刑もしくは30万円以下の罰金または拘留もしくは科料です。
  • 相手の身体に接触していなくても、危険な有形力の行使であれば暴行にあたり得ます。
  • けがが生じれば傷害罪となり、法定刑は15年以下の拘禁刑に跳ね上がります。
  • 暴行の罪も刑法第27章に属するため、拘禁刑となれば入管法24条4号の2の対象です。

どのような行為が暴行にあたりますか

人の身体に対する不法な有形力の行使が暴行であり、刑法208条により2年以下の拘禁刑もしくは30万円以下の罰金または拘留もしくは科料に処せられます。殴る、蹴る、突き飛ばすといった典型的な行為のほか、身体に接触していなくても、至近距離で石を投げる、耳元で大音量を発する、狭い室内で刃物を振り回すといった行為も暴行と評価され得ます。相手方がけがをしなかった場合に暴行罪にとどまり、けがが生じれば傷害罪となる関係にあります。したがって、同じ行為であっても結果によって適用条文が変わります。被害者が転倒して受傷した場合には、暴行の故意しかなくても傷害罪となる点に注意が必要です。

起訴されるとどのような処分になりますか

初犯で被害が軽微であれば、起訴猶予や罰金にとどまる例が多い類型です。暴行罪には罰金刑と拘留・科料が定められているため、公判請求されず略式手続による罰金で終わる事案も相当数あります。もっとも、被害者が抵抗できない立場にあった場合、複数人で加担した場合、同種前科がある場合には、公判請求され拘禁刑が求刑されることもあります。外国籍の方にとって重要なのは、罰金であれば入管法24条4号の2に該当しない一方、拘禁刑となれば執行猶予でも該当してしまう点です。したがって、罰金にとどめることが在留維持の観点から具体的な弁護目標となり得ます。

暴行罪は在留資格にどう響きますか

暴行の罪は傷害罪と同じく刑法第2編第27章に置かれており、入管法24条4号の2の列挙対象に含まれます。そのため、別表第一の在留資格をお持ちの方が暴行罪で拘禁刑に処せられた場合には、執行猶予付きであっても退去強制事由に該当します。軽微に見える事案であっても、処分の内容次第で在留を失う可能性があるということです。罰金や科料であれば同号には該当しませんが、在留期間更新の審査では素行要件が考慮されます。永住者や定住者などの別表第二の在留資格には同号の適用がなく、1年を超える実刑を対象とする24条4号リが問題となりますが、暴行罪の法定刑の上限は2年ですから、通常は該当しません。

暴行事件で初動に注意すべき点は何ですか

事案の発端と経緯を正確に説明できるよう、記憶を整理することが出発点です。暴行事件は口論からの発展が多く、双方に有形力の行使がある場合には、いずれが先に開始したのか、どの程度の力であったのかが争点となります。防犯カメラの映像や目撃者の証言が決定的な意味を持ちますので、早期の保全を弁護人に依頼してください。取調べでは、通訳を介して行為の程度が誇張して記録されないよう注意が必要です。とくに、押した、つかんだ、振り払ったといった表現は訳語の選択によって印象が大きく変わります。あわせて、被害者との示談を早期に進め、罰金または不起訴を目指すことが在留維持の観点から重要です。

よくあるご質問

けがをさせていなくても逮捕されますか

暴行罪は結果としてのけがを要件としませんので、逮捕されることがあります。もっとも、被害が軽微で身元が明らかであれば、在宅で捜査が進む例も多く見られます。逮捕の要否は逃亡や証拠隠滅のおそれで判断されます。在宅事件であっても、処分の内容が在留に影響する点は変わりません。

暴行罪でも退去強制になりますか

暴行の罪は入管法24条4号の2の列挙章に含まれますので、拘禁刑に処せられれば執行猶予でも該当します。罰金であれば該当しませんので、処分の内容が在留の帰趨を分けることになります。略式手続による罰金であれば、公判を経ずに終了することも少なくありません。

双方が手を出した場合はどうなりますか

双方に暴行罪が成立し得ますが、先に手を出した側の責任がより重く評価されるのが通常です。防衛行為として評価される余地もありますので、経緯を裏づける客観証拠の確保が重要になります。映像が残る期間は限られていますので、保全の申入れは早急に行う必要があります。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区・高田馬場駅から徒歩約5分)は、松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が、中国籍の方を中心とする外国人の刑事弁護と入管手続を主たる注力分野として取り扱っております。刑事事件と在留の問題を別々の専門家に分けて依頼するのではなく、同一の弁護士が最初の接見から入管手続まで一貫して担当いたします。

当事務所には外国人事件専属の中国語通訳が在籍しており、接見、取調べへの立会い、ご家族との打合せに対応いたします。中国国内にいらっしゃるご家族からのご連絡も、微信(WeChat)で直接お受けしております。刑事手続の終了後の在留資格の更新・変更については、提携する行政書士とともに対応いたします。

これまでの解決実績の一部をご紹介いたします。

  • 特殊詐欺の受け子として複数回再逮捕された事案において、取調べへの対応と主張立証を尽くし、全件について不起訴処分を獲得した事例。
  • 在留資格を失って不法残留で逮捕・起訴された依頼者について、婚姻と認知の手続を実現させたうえで、公的書類がほとんど存在しない状況下でも有利な証拠を収集し、一度の申請で在留特別許可を獲得した事例。
  • 覚醒剤取締法違反(営利目的所持)で起訴された依頼者について、証拠の分析と被告人質問・反対尋問を尽くし、無罪判決を獲得した事例。

本記事は一般的な解説であり、個別の事案については弁護士に直接ご相談ください。また、過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士
第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/
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