監理措置に関する用語集|被監理者・監理人・主任審査官ほか
2026/08/12
監理措置について調べていると、被監理者、監理人、主任審査官など、聞き慣れない専門用語が次々に出てきて戸惑われる方が多いのではないでしょうか。制度を正しく理解するためには、まずそれぞれの用語が何を意味するのかを押さえることが近道です。本稿では、監理措置に関連する主要な用語を、できるだけ平易な言葉で整理してご説明いたします。
本記事の要点
- 被監理者とは監理措置決定を受けた外国人本人を指し、監理人とは主任審査官が選定する監督者を指す。
- 主任審査官は、監理措置決定や取消し、収容の要否など重要な判断を行う立場にある。
- 監理措置決定通知書は被監理者が携帯義務を負うが、監理人には謄本の携帯義務はない。
- 退去強制令書、在留特別許可、仮放免など関連制度の用語もあわせて理解しておくと役立つ。
手続の当事者に関する用語
被監理者とは、監理措置決定を受けた外国人本人のことをいいます。監理人とは、被監理者の生活状況の把握・指導監督などの責務を担う立場にあり、主任審査官によって選定されます。監理人として適格な者には、親族、知人、元雇用主、支援者、弁護士、行政書士などが幅広く含まれる一方、未成年者、精神の機能の障害により責務を果たせない者、在留資格を有しない外国人は監理人になることができません。主任審査官とは、収容の要否や監理措置決定、その取消しなど、退去強制手続における重要な判断を行う立場の職員です。これらの当事者の役割を区別して理解することが、制度全体の把握につながります。
制度の枠組みに関する用語
監理措置には、退去強制令書発付前の類型(法44条の2以下)と、発付後の類型(法52条の2以下)という二つの類型があります。前者は退去強制令書の発付により当然に失効します(法44条の8)。監理措置決定通知書は、監理措置決定を受けた際に交付される書面で、被監理者はこれを携帯する義務を負いますが(在留カードを所持している場合を除く)、監理人には謄本の携帯義務はありません。また、収容しないで手続を進める点では類似する制度として、仮放免があります。仮放免と監理措置は別個の制度であり、要件や効果が異なる点に注意が必要です。
関連する在留手続の用語
退去強制令書とは、退去強制事由に該当すると認定された外国人に対して発付される、退去を命じる文書です。在留特別許可とは、退去強制事由に該当する場合であっても、法務大臣が個別事情を考慮して特別に在留を認める許可をいいます。拘禁刑とは、令和4年改正刑法(令和7年6月1日施行)により、それまでの懲役・禁錮が一本化された刑罰の名称です。監理措置に関する罰則も、この拘禁刑を用いて定められています。これらの用語を正しく理解することで、ご自身やご家族の状況が、制度上どこに位置づけられるのかを把握しやすくなります。
当事務所のご案内
本稿で扱った問題について具体的なご不安をお持ちの方は、当事務所へお問い合わせいただけます。当事務所は、外国人の方の刑事事件と入管手続を一体のものとして扱ってまいりました。
不法就労助長罪の認定を受けた事案において、前例のない在留特別許可を獲得した実績がございます。退去強制事由の判断に責任主義の射程が及ぶかという論点を、実務上正面から提起した事案でございました。
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※ 上記の解決事例はいずれも個別の事情を前提とするものであり、同じ結果をお約束するものではございません。
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おわりに
専門用語を一つひとつ理解していくことは、不安な状況の中でも、次にとるべき行動を見定める助けになります。分からない言葉に出会ったときは、そのままにせず確認する習慣を持つことをお勧めいたします。本記事は一般的な解説であり、個別のご事情については弁護士に直接ご相談ください。
本記事は2026年8月時点の情報です。
執筆者
松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士
第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)
中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。
覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。
舟渡国際法律事務所
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