中国語対応が必要な事件の進め方
2026/08/12
ご本人やご家族が日本語での意思疎通に不安を感じ、事案の進め方について心配されているケースは少なくありません。入管手続では、事実関係を正確に伝え、正確に理解することが極めて重要であり、言語の壁がその妨げになってはならないはずです。本記事では、中国語での対応が必要となる事案を進めるうえで押さえておきたい視点を整理いたします。
本記事の要点
- 入管手続では、事実関係の正確な伝達と理解が手続の帰趨を左右し得ます。
- 監理人には親族・知人がなることが多く、中国本土在住の親族との連携が必要になる場合があります。
- 監理人の適格には制限があり、在留資格を有しない外国人はなることができません。
- 書類のやり取りや説明は、正確な言語対応のもとで進めることが望ましいといえます。
中国語対応が必要な事案にはどのような特徴がありますか
入管手続では、違反審査や口頭審理における事実関係の主張、監理措置の申請書類の作成など、正確な言語でのやり取りが求められる場面が数多くあります。ご本人が日本語での意思疎通に不安を感じている場合、伝えたい事情が正確に伝わらず、手続の結果に影響が及ぶことも懸念されます。また、ご家族が中国本土に在住している場合には、必要書類の取得や監理人となるべき者の承諾書兼誓約書の準備など、国境をまたいだやり取りが必要になることもあります。
監理人を中国本土在住の親族が務めることはできますか
監理措置における監理人には、親族、知人、元雇用主、支援者、弁護士、行政書士など幅広い立場の者がなることができるとされています。統計上も、監理人の9割以上が被監理者の親族・知人であるとされています。もっとも、監理人となるべき者は日本国内において責務を果たす必要があると考えられるため、選定に当たっては個別の事情を踏まえた検討が必要です。加えて、未成年者、精神の機能の障害により責務を果たせない者、在留資格を有しない外国人は監理人になることができないとされている点にも注意が必要です。
言語面での対応はどのように進めればよいですか
入管手続を進めるにあたっては、ご本人やご家族が事情を正確に理解し、必要な意思決定を行えることが前提となります。書類の内容説明や事実関係の聴取を、正確な言語対応のもとで進めることは、手続を適切に進めるための土台となります。中国本土在住のご家族とのやり取りが必要な場合には、書類の取得方法や、やり取りにかかる時間についても見通しを立てながら進めることが望ましいといえます。
当事務所のご案内
収容や監理措置の問題は、刑事事件と切り離して考えることができない場面が少なくありません。当事務所は、その両面を一人の弁護士が通して担当する体制を採っております。
ストーカー規制法に基づく警告処分の取消し等を求めた控訴事件では、「警告は単なる行政指導ではなく法的効果を有する」として処分性を正面から認める判決(令和6年6月26日大阪高等裁判所判決)を獲得しております。行政の措置そのものを争う訴訟に注力してまいりました。
国籍国発行の公的書類がほとんど存在しないという困難な状況の下でも、依頼者に有利な証拠を丹念に収集し、入管当局の過去の許可事例を分析することで、難関とされる在留特別許可を獲得した事例がございます。日本人のお子様がいらっしゃる事案でございました。
冤罪により不法就労助長罪に問われた依頼者を救済するため、責任主義・過失責任主義の射程を問う訴訟を提起し、現在も争っております。刑事の議論を入管手続へ架橋する試みでございます。
身柄の解放と在留の維持は別の問題でございます。監理措置によって社会内での生活が認められても、退去強制手続そのものは進行いたしますので、在留特別許可を見据えた準備を並行して進める必要がございます。
当事務所では、松村大介弁護士自身が全工程を直接担当する体制を採っております。外国人の方の事件では、接見・取調べの立会い・入管との折衝・訴訟対応のいずれの場面でも一貫した戦略が必要となるためでございます。加えて、外国人事件専属の中国語通訳が常駐しております。
※ 過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。
初回相談は無料でございます。ご家族からのお問い合わせも承っております。
おわりに
言語の壁があることで、伝えるべき事情が正確に伝わらないという事態は避けなければなりません。中国語での対応が必要な事案では、正確な意思疎通を土台として、手続を着実に進めていくことが重要です。本記事は一般的な解説であり、個別のご事情については弁護士に直接ご相談ください。
本記事は2026年8月時点の情報です。
執筆者
松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士
第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)
中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。
覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。
舟渡国際法律事務所
ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/
微信ID:matsumura1119
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