舟渡国際法律事務所

収容の必要性・相当性はどう審査されるべきか

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収容の必要性・相当性はどう審査されるべきか

収容の必要性・相当性はどう審査されるべきか

2026/08/12

入管収容をめぐっては、「本当に収容を続ける必要があるのか」という素朴な疑問が、当事者やご家族から繰り返し向けられます。令和5年改正入管法は、この問いに一定の制度的な応答を試みましたが、なお課題が残されています。本記事では、収容の必要性・相当性がどのような枠組みで審査されているのか、そして何が不足しているのかを整理します。

本記事の要点

  • 監理措置の要件では、主任審査官が収容しないことを相当と認めることが求められます。
  • 収容の必要性は3か月ごとに見直す運用が設けられ、報告128件中10件で監理措置決定がなされました。
  • この見直しは行政内部の手続であり、裁判所による審査ではありません。
  • 収容の要否を個別に検討する仕組みの充実は、今後の課題として指摘されています。

監理措置の要件はどのように収容の必要性を考慮していますか

監理措置の要件のうち、退令発付前の類型(法44条の2第1項・第6項)では、逃亡・証拠隠滅のおそれの程度、収容により受ける不利益の程度その他の事情を考慮して、主任審査官が収容しないことを相当と認めることが求められています。退令発付後の類型(法52条の2第1項・第5項)でも、逃亡・不法就労のおそれの程度その他の事情を考慮して、送還可能のときまで収容しないことを相当と認めることが要件とされています。いずれも、収容しないことの相当性を個別に判断する枠組みが用意されている点は、従来の運用からの一つの前進といえます。

3か月ごとの見直しはどのように機能していますか

令和5年改正では、収容の必要性を3か月ごとに見直す運用が設けられました。出入国在留管理庁の公表資料によれば、この見直しに関する報告は128件あり、そのうち監理措置決定を命じた件数は10件であったとされています。この数字は、見直しの結果として収容から監理措置への切替えが一定数生じていることを示す一方で、報告全体に占める割合としては限られていることも示しています。見直しの運用実態がどのような基準で行われているのかは、公表資料からは詳細まで読み取れない部分もあり、引き続き注視すべき点です。

審査のあり方について残された課題は何ですか

もっとも、この3か月ごとの見直しは、あくまで行政内部の手続にとどまり、収容の要否について裁判所が直接関与する仕組みは設けられていません。入管法39条1項・52条5項が収容「することができる」と定めるにとどまることから、収容しない裁量も認められるべきであるとの議論を踏まえると、収容の必要性・相当性を審査する主体や手続のあり方は、なお検討の余地があるといえます。関東弁護士会連合会も、収容決定への司法審査の欠如を含めた課題を指摘しており、この点は今後の制度論議の中心的なテーマであり続けると考えられます。

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※ 解決事例は個別事案の事情に基づくものでございます。同様の結果を保証するものではない点にご留意ください。

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おわりに

収容の必要性・相当性がどのように審査されるべきかという問いは、監理措置制度の運用実態を踏まえながら、今後も議論が続くテーマです。ご自身やご家族の状況を整理する際には、こうした制度の枠組みを理解しておくことが助けになります。本記事は一般的な解説であり、個別のご事情については弁護士に直接ご相談ください。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

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