宗教団体・教会の関係者が監理人になる場合
2026/08/12
日頃から礼拝や交わりを通じて関わってきた外国人信徒が収容され、教会関係者として「監理人になってほしい」と頼まれて悩んでおられる方に向けてこの記事を書きます。監理措置制度の適格者に「教会関係者」という区分が個別に設けられているわけではありませんが、知人や支援者としての立場から監理人となる余地はあります。本記事では、宗教団体・教会の関係者が監理人を引き受ける際に確認しておきたい点を整理いたします。
本記事の要点
- 監理人の欠格事由は未成年者、精神障害等、在留資格のない外国人に限られます。
- 知人・支援者としての立場から監理人になり得る余地があります。
- 信仰上の関わりに法律上の秘匿特権が認められているわけではありません。
- 監理人には生活状況の把握や届出など4つの責務が課されます。
宗教団体・教会の関係者も監理人になれるのか
監理措置制度における監理人の適格者としては、親族、知人、元雇用主、支援者、弁護士、行政書士などが幅広く想定されており、これは限定列挙ではありません。教会や宗教団体の関係者という区分が個別に設けられているわけではありませんが、日頃の交わりを通じた知人としての立場、あるいは生活面での支援を行う支援者としての立場から、監理人になり得る余地はあります。ただし、未成年者、精神の機能の障害により責務を果たすことができない者、在留資格を有しない外国人は監理人になることができません。信徒の中に在留資格を有しない方がいる場合、その方自身は監理人にはなれない点にも留意が必要です。
信仰に基づく支援と法律上の届出義務の関係
監理人には、生活状況の把握・指導監督、相談対応・援助、主任審査官の報告請求への対応、そして一定の事由が生じたときの7日以内の届出という4つの責務があります。教会関係者が日頃の牧会や交わりの中で得た事情であっても、法律上、聖職者と信徒との関わりに特別な秘匿の権利が認められているわけではありません。逃亡や条件違反など届出事由に該当する事実を知った場合には、監理人として7日以内に届け出る義務が生じます。この点は、信仰に基づく支援と法律上の役割との違いとして、あらかじめ理解しておく必要があります。
教会関係者が監理人になる前に確認しておきたいこと
監理人の届出・報告義務に違反した場合、10万円以下の過料の対象となり得ます。また、任務の遂行が困難と認められるとき、あるいは被監理者への不当に高額な要求等、任務の継続が不適当と認められるときは、選定が取り消される場合があります。報酬に制限はなく合意により受領することも可能です。辞任を希望する場合は主任審査官への事前届出が必要で、30日前までの届出が努力義務とされています。教会や団体として引き受ける場合は、実際に責務を果たす個人を明確にしておくことが望まれます。
当事務所のご案内
監理措置の可否は、資料の作り方一つで結論が変わりうる場面がございます。当事務所は、その疎明資料の組み立てに力を注いでおります。
国籍国発行の公的書類がほとんど存在しないという困難な状況の下でも、依頼者に有利な証拠を丹念に収集し、入管当局の過去の許可事例を分析することで、難関とされる在留特別許可を獲得した事例がございます。日本人のお子様がいらっしゃる事案でございました。
世界的に報道された事件を含む重大事案において、弁護活動を担当した経験がございます。
刑事事件の段階で故意・過失を徹底して争っておくことは、後の入管手続における主張の基礎ともなります。当事務所は、刑事と入管を一本の線でつないだ弁護方針を採っております。
当事務所では、松村大介弁護士自身が全工程を直接担当する体制を採っております。外国人の方の事件では、接見・取調べの立会い・入管との折衝・訴訟対応のいずれの場面でも一貫した戦略が必要となるためでございます。加えて、外国人事件専属の中国語通訳が常駐しております。
※ 上記の解決事例はいずれも個別の事情を前提とするものであり、同じ結果をお約束するものではございません。
初回相談は無料でお受けしております。収容中のご本人との接見についてもご相談ください。
おわりに
教会・宗教団体の関係者が監理人を引き受けることは、信仰共同体としての支えを法律上の役割へと橋渡しする選択でもあります。信仰上の関わりと法律上の届出義務が異なる性質のものであることを踏まえ、引き受ける前に十分に話し合っていただければと思います。本記事は一般的な解説であり、個別のご事情については弁護士に直接ご相談ください。
本記事は2026年8月時点の情報です。
執筆者
松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士
第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)
中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。
覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。
舟渡国際法律事務所
ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/
微信ID:matsumura1119
----------------------------------------------------------------------
舟渡国際法律事務所
住所 : 東京都豊島区高田3丁目4-10布施ビル本館3階
電話番号 :050-7587-4639
東京にて中国人の方をサポート
東京を中心に刑事事件の弁護
----------------------------------------------------------------------