就労許可にはどのような条件が付されますか
2026/08/12
就労許可を得られたとしても、自由にどこでどれだけ働いてもよいわけではありません。監理措置における就労許可には、いくつかの条件が付されます。これから許可申請を検討される方にとって、条件の内容をあらかじめ把握しておくことは大切な準備の一つです。本記事では、就労許可に付される主な条件について解説します。
本記事の要点
- 勤務先は雇用契約書に基づき主任審査官が指定します。
- 自営業は許可の対象外とされています。
- 法令違反活動や風俗営業などは不適当な職種とされます。
- 報酬額は生活保護の水準を参考に個別に決定されます。
勤務先は主任審査官が指定する
就労許可における勤務先は、雇用契約書に基づき主任審査官が指定します。被監理者が自由に勤務先を選び、その後で許可を得るという流れではなく、あらかじめ雇用契約の内容を示したうえで、主任審査官が指定するという形が取られています。これは、就労の可否を生計維持の必要性・相当性の観点から個別に審査する仕組みと表裏一体のものであり、就労の実態を行政が把握し続けるための工夫であるといえます。
認められない働き方・職種がある
就労許可は、本邦の公私の機関との雇用に関する契約に限られており、自営業は許可の対象外とされています。また、職種についても一定の制限があり、法令違反活動、風俗営業、源泉徴収が適正に行われていない企業での就労は、不適当なものとして扱われます。これらの制限は、被監理者の生活の安定と適法な就労環境の確保という観点から設けられていると考えられ、許可申請の段階でこうした職種を選ばないよう注意する必要があります。
報酬額にも一定の枠がある
報酬の上限は、生活保護の水準を参考にしつつ、資産・収入・監理人による援助見込等の事情から個別に決定されます。つまり、就労許可は単に「働けるかどうか」だけでなく、「どの程度の報酬を得られるか」についても審査の対象となっているのです。これは、就労が生計維持のために必要で相当と認められる範囲にとどまるべきという考え方の表れであり、許可を受けた後も、この枠を超える就労を行うことは想定されていません。
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おわりに
監理措置における就労許可には、勤務先の指定、自営業の禁止、職種の制限、報酬額の枠づけといった複数の条件が付されます。許可を受ければ自由に働けるわけではない点を、事前に理解しておくことが大切です。本記事は一般的な解説であり、個別のご事情については弁護士に直接ご相談ください。
本記事は2026年8月時点の情報です。
執筆者
松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士
第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)
中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。
覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。
舟渡国際法律事務所
ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/
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