監理人を辞任することはできますか
2026/08/12
監理人を引き受けたものの、事情が変わり続けることが難しくなった方、あるいはこれから引き受けるにあたって辞任の可能性が気になる方に向けて書きます。監理人は、一度選定されたら被監理者の退去強制手続が終わるまで必ず続けなければならないものではなく、辞任という選択肢が用意されています。どのような手続を踏めば辞任できるのか、facts.mdに基づいて整理いたします。
本記事の要点
- 監理人は、主任審査官への事前の届出により辞任することができます。
- 辞任の届出は、30日前までに行うことが努力義務とされています。
- 努力義務であるため、30日前を切っても直ちに辞任が認められないわけではないと考えられます。
- 辞任後は、被監理者が新たな監理人を確保できるかが問題となり得ます。
監理人は辞任することができるのですか
監理人は、主任審査官に事前に届け出ることにより、辞任することができます。監理人の責務は、被監理者の生活状況の把握・指導監督、相談対応、報告請求への対応、一定事由発生時の届出など多岐にわたり、継続的な関わりを前提とするものですが、監理人自身の生活状況や健康状態、被監理者との関係性の変化などにより、責務を果たし続けることが難しくなる場合も想定されます。そのため、辞任という形で監理人としての立場を終える手続が設けられています。
辞任の届出はいつまでに行う必要がありますか
辞任の届出は、30日前までに行うことが努力義務とされています。努力義務という位置づけであるため、法律上、30日前までの届出が絶対的な条件とされているわけではないと考えられますが、被監理者が新たな監理人を確保する必要があることを踏まえると、可能な限り早めに届け出ることが望ましいといえます。急な事情により30日前までの届出が難しい場合の取扱いについては、facts.mdに具体的な記載がなく、個別の事案によりますので、所轄の地方出入国在留管理官署にご確認ください。
辞任すると被監理者にはどのような影響がありますか
監理人が辞任すると、被監理者は監理人のいない状態に置かれることになります。監理措置決定においては、新たな監理人がいないときが必要的取消事由の一つとされているため、辞任によって被監理者の監理措置そのものの存続に影響が及ぶ可能性があります。そのため、辞任を検討する際には、可能な範囲で被監理者やその周囲の方と、新たな監理人の確保について早めに話し合っておくことが望ましいと考えられます。
当事務所のご案内
当事務所(舟渡国際法律事務所・東京都豊島区)は、松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が、中国籍の方を中心とする外国人事件に取り組んでまいりました。
在留資格を喪失し不法滞在として刑事事件にもなっていた依頼者について、刑事裁判を見据えた被告人質問・証人尋問を実施しつつ、婚姻・認知の手続を成立させ、在留特別許可を得た事例がございます。
ストーカー規制法に基づく警告処分の取消し等を求めた控訴事件では、「警告は単なる行政指導ではなく法的効果を有する」として処分性を正面から認める判決(令和6年6月26日大阪高等裁判所判決)を獲得しております。行政の措置そのものを争う訴訟に注力してまいりました。
刑事事件の段階で故意・過失を徹底して争っておくことは、後の入管手続における主張の基礎ともなります。当事務所は、刑事と入管を一本の線でつないだ弁護方針を採っております。
松村大介弁護士が初動から終結まで全工程を直接担当し、若手弁護士や事務員による代行は行っておりません。外国人事件専属の中国語通訳も常駐しておりますので、言語の壁により事実関係が正確に伝わらないという事態を避けることができます。
※ 解決事例は個別事案の事情に基づくものでございます。同様の結果を保証するものではない点にご留意ください。
初回のご相談は無料でお受けしております。全国からのご依頼に対応しておりますので、遠方の方もご相談いただけます。
おわりに
監理人の辞任は認められていますが、被監理者の立場に大きな影響を及ぼし得る手続でもあります。30日前までの届出という努力義務を踏まえ、できる限り早めに、そして被監理者側の事情にも配慮しながら進めることが望まれます。本記事は一般的な解説であり、個別のご事情については弁護士に直接ご相談ください。
本記事は2026年8月時点の情報です。
執筆者
松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士
第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)
中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。
覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。
舟渡国際法律事務所
ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/
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