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監理措置決定を受けた者に所在不明者はいない|逃亡防止の実像

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監理措置決定を受けた者に所在不明者はいない|逃亡防止の実像

監理措置決定を受けた者に所在不明者はいない|逃亡防止の実像

2026/08/12

「監理措置で身柄が解放されたら、逃げてしまうのではないか」。監理人を引き受けるかどうか迷っておられる親族や知人の方から、このようなご不安の声をよくうかがいます。出入国在留管理庁が公表した運用状況によれば、令和6年末現在、監理措置決定を受けた者で所在不明になっている者はいないとされています。本記事では、この事実がどのような制度上の仕組みによって支えられているのかを、監理人の責務や被監理者の届出義務に即してご説明いたします。

本記事の要点

  • 令和6年末現在、監理措置決定を受けた者で所在不明になっている者はいないと公表されている
  • 被監理者は3月を超えない範囲で指定された日に、本人が出頭して主任審査官に届け出る義務を負う
  • 監理人は逃亡等の事由を知った日から7日以内に届け出る義務を負う
  • 条件に違反して逃亡し、または呼出しに応じない場合は1年以下の拘禁刑または20万円以下の罰金の対象となる

「所在不明者ゼロ」はどのように実現されているのか

出入国在留管理庁が公表した運用状況では、令和6年末現在、監理措置決定を受けた者のうち所在不明になっている者はいないとされています。もっとも、この数字は制度が施行された令和6年6月10日から半年余りという限られた期間のものであり、今後も同じ水準が続くと保証されているわけではありません。この実績を支えている仕組みとして、住居の指定や行動範囲の制限(原則として指定住居の属する都道府県の区域内)、呼出しに対する出頭義務といった条件、そして被監理者自身の届出義務、監理人による生活状況の把握・指導監督の責務が挙げられます。これらが重層的に機能することで、逃亡を防止する体制が形作られていると考えられます。

被監理者に課される届出義務の内容

被監理者には、3月を超えない範囲内で指定された日に、主任審査官へ届け出る義務があります(退令前は法44条の6、退令後は法52条の5)。届出事項は、条件の遵守状況、生活状況、監理人との連絡状況等です。この届出は郵送では認められず、本人が出頭して行う必要があります。また、在留カードを所持している場合を除き、監理措置決定通知書を携帯する義務も課されています。これらの義務は、逃亡防止という制度目的に照らして設けられたものであり、負担に感じられる面はあるものの、身柄が収容されない状態を維持するための前提条件となっています。

逃亡した場合、被監理者・監理人はどうなるのか

条件に違反して逃亡し、または呼出しに応じない場合、被監理者は1年以下の拘禁刑または20万円以下の罰金の対象となります。また、監理措置決定通知書を携帯していなかった場合は10万円以下の罰金が科されます。他方、被監理者が逃亡したこと自体によって監理人が処罰されることはありません。ただし、監理人は、被監理者の逃亡を知った日から7日以内に届け出る義務を負っており、この届出・報告義務に違反した場合は10万円以下の過料の対象となります。監理人には生活状況の把握・指導監督の責務もあり、こうした複合的な仕組みが「所在不明者ゼロ」という実績につながっていると考えられます。

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身柄の解放と在留の維持は別の問題でございます。監理措置によって社会内での生活が認められても、退去強制手続そのものは進行いたしますので、在留特別許可を見据えた準備を並行して進める必要がございます。

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※ 過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

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おわりに

所在不明者がいないという実績は、監理人と被監理者双方に課された義務が実際に機能していることを示すものといえます。もっとも、監理人には報告義務という重い責任が伴う点も見過ごせません。監理人を引き受けるかどうかを検討される際は、その責務の内容を正確に理解したうえでご判断ください。本記事は一般的な解説であり、個別のご事情については弁護士に直接ご相談ください。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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