監理措置の条件③呼出しに対する出頭義務
2026/08/12
監理措置には、住居の指定や行動範囲の制限のほかにも、いくつかの条件が付されます。その一つが、主任審査官からの呼出しに応じて出頭する義務です。仕事や体調不良を理由に呼出しへの対応を後回しにしてしまうと、思わぬ不利益につながることがあります。本稿では、監理措置に付される呼出しへの出頭義務の内容と、これを怠った場合に生じ得るリスクについて、被監理者ご本人とご家族に向けて解説いたします。
本記事の要点
- 呼出しに対する出頭義務は、監理措置に付される条件の一つとして定められています。
- 出頭義務に違反して呼出しに応じないことは、罰則の対象となり得る行為です。
- 条件違反は、監理措置決定の裁量的取消事由にも該当し得ます。
- 出頭できない事情がある場合は、早めに監理人や弁護士に相談することが望まれます。
呼出しに対する出頭義務とはどのような条件か
監理措置は、逃亡等を防止しながら社会内での生活を許容する措置であるため、被監理者の所在や生活状況を継続的に把握する仕組みが不可欠です。そのための条件の一つが、主任審査官からの呼出しに応じて出頭する義務であり、住居の指定や行動範囲の制限、その他逃亡を防止するために必要な条件とあわせて課されます。呼出しは、届出の機会や事情聴取などさまざまな場面で行われることが想定されますが、いずれの場合であっても、正当な理由なくこれに応じないことは条件違反として扱われます。日々の生活の中で予定が重なることもあり得ますが、呼出しの重みを軽視しないことが肝要です。
呼出しに応じないと、どのような不利益があるのか
監理措置の条件に違反して呼出しに応じないことは、1年以下の拘禁刑又は20万円以下の罰金という罰則の対象となり得る行為です。加えて、条件違反は監理措置決定の裁量的取消事由にも該当するため、収容されずに手続を進めるという監理措置の前提が失われる可能性もあります。単に一度呼出しに応じられなかったという事実のみで直ちに重大な不利益に至るとは限りませんが、繰り返しの不出頭や連絡の不備は、逃亡のおそれを疑わせる事情として評価されかねません。呼出しの内容や日時に疑問がある場合には、無視するのではなく、まず問い合わせることが大切です。
出頭できない事情があるときはどうすればよいか
病気やけが、やむを得ない用務など、指定された日時に出頭することが難しい事情が生じることもあります。このような場合には、自己判断で欠席するのではなく、早めに監理人に相談し、必要に応じて主任審査官への連絡や事情の説明を行うことが望まれます。監理人には、被監理者の生活状況を把握し、相談に応じ援助に努める責務がありますので、率直に事情を伝えることが解決の糸口となります。手続の進め方に不安がある場合には、弁護士に相談しながら対応を検討することも一つの方法です。
当事務所のご案内
当事務所は、東京都豊島区高田に事務所を置き、全国からのご依頼に対応しております。遠方の入管施設についてもご相談いただけます。
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※ 過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。
初回相談は無料でお受けしております。収容中のご本人との接見についてもご相談ください。
おわりに
呼出しへの出頭は、日常のささやかな負担のように見えて、監理措置の安定にとって重要な意味を持ちます。事情があって出頭が難しいときほど、抱え込まずに早めの相談を心がけていただきたいと思います。本記事は一般的な解説であり、個別のご事情については弁護士に直接ご相談ください。
本記事は2026年8月時点の情報です。
執筆者
松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士
第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)
中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。
覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。
舟渡国際法律事務所
ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/
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