令和元年の在留特別許可事例38件を全件検討(許可19件・不許可19件で何が結論を分けたか)
2026/08/06
令和元年は、出入国在留管理庁が発足した年にあたります。同庁が令和2年5月に公表した令和元年分の事例集には、許可された19件と許可されなかった19件が並んでおり、児童福祉施設での保護を必要とする子ども、寝たきりの状態にある方、日本人の父に認知されながら国籍取得の届出をしていない子どもたちといった、教科書的な説明では見えてこない事案が含まれています。他方、不許可側には偽装結婚、偽造在留カード、偽造文書の提出、薬物事犯が並びます。本記事では38件すべてを1件ずつ検討し、現行のガイドライン(令和6年3月改定)のもとでどう評価されるかを整理します。
本記事の要点
- 令和元年分の許可19件のうち16件は自ら入管に出頭したことで発覚したもので、出頭申告は現行ガイドライン第2の9の積極要素に直結します。
- 不許可19件のうち12件に有罪判決または略式命令があり、うち薬物事犯が4件、偽装結婚に関わるものが3件を占めます。
- 許可側には、日本人の父から認知を受けていながら国籍取得の届出をしていない子ども3人とその母、児童福祉施設での保護を必要とする子ども2件、脳疾患の後遺症で寝たきりの状態にある方が含まれます。
- 子と共に不法滞在していた家族の区分では、18歳・16歳・11歳の子を含む家族5人が家族そろって出頭し、父に「経営・管理」、母と子3人に「家族滞在」が許可された事例があります。
- 公表事例は各年38件前後の抜粋であり、同じ類型が掲載されていないことは、許可の可能性がないことを意味しません。
令和元年の事例集はどのような構成か
出入国在留管理庁が令和2年5月に公表した「在留特別許可された事例及び在留特別許可されなかった事例について(令和元年)」は、許可19件と不許可19件を4つの区分に分けています。内訳は、配偶者が日本人の場合が許可5件・不許可5件、配偶者が正規に在留する外国人の場合が許可4件・不許可4件、外国人家族の場合が許可2件・不許可2件、その他が許可8件・不許可8件です。
表の列は、発覚理由、違反態様、在日期間、違反期間、婚姻期間(または家族構成等)、夫婦間の子、刑事処分等、許可内容(または在留希望の理由)、特記事項という構成です。不法就労助長、刑罰法令違反、偽造在留カード所持、在留資格取消のように期間の概念になじみにくい違反態様の行では、違反期間の欄に斜線が引かれています。在日期間・違反期間・婚姻期間は、いずれも特別審理官による判定までの期間です。
以下の記述は、事例集に記載された属性の範囲にとどめます。量刑は事例集の原典表記をそのまま用います(懲役は事例集公表当時の原典表記であり、現行法では拘禁刑に相当します)。
配偶者が日本人の場合(許可5件・不許可5件)
この区分の許可5件は、いずれも刑事処分がなく、全件が「日本人の配偶者等(1年)」の許可です。不許可5件は、婚姻・同居の実態がないこと、実刑判決と前科・被退去強制歴の重複、偽装結婚に関わる有罪判決、不法就労助長と売春従事という消極要素を伴っています。
許可された5件
第1事例 不法残留で自ら出頭申告した事案です。在日約4年7月、違反期間約1年7月、婚姻期間約2年6月で未成年の子が1人あり、刑事処分はなく「日本人の配偶者等(1年)」が許可されました。日本人と法的に婚姻し相当期間共同生活をして夫婦間に子があるという家族関係(第2の2(1)(ウ))と出頭申告(第2の9)が積極要素として働き、違反期間約1年7月という不法在留(第2の5)を上回っています。分水嶺は、違反期間が比較的短い段階で自ら申し出たことと、子の存在によって婚姻の安定性が裏付けられたことです。在留期限を過ぎたことに気付いた時点で早期に相談することが、この型を作ります。
第2事例 不法残留で出頭申告した事案です。在日約2年、違反期間約1年11月、婚姻期間約2年で夫婦間の子はなく、「日本人の配偶者等(1年)」が許可されました。在日期間と婚姻期間がほぼ重なっており、入国後まもなく婚姻して在留資格を得られないまま不法残留となった経過が読み取れます。分水嶺は、子がなく在留期間も短い事案でありながら、婚姻の実体に疑義が付されなかったことです。婚姻期間が在日期間と重なる事案では動機の審査が厳しくなりやすいため、交際の経緯から丁寧に説明する準備が求められます。
第3事例 不法残留で出頭申告した事案です。在日約29年4月に対し違反期間は約3年2月、婚姻期間約1年7月で子はなく、「日本人の配偶者等(1年)」が許可されました。約29年4月のうち26年余りは正規に在留していたことになります。分水嶺は、長期の正規在留の実績があり、違反期間が全体に比して短いことです。過去の在留の経過は、それ自体が地域社会との関係構築を示す資料になり得ます。
第4事例 不法入国で出頭申告した事案です。在日約6年7月、違反期間も同じ約6年7月、婚姻期間約2年4月で未成年の子が1人あり、「日本人の配偶者等(1年)」が許可されました。不法入国は入国管理秩序の侵害の程度が大きいと評価されやすい違反態様ですが(第2の6)、婚姻と子という家族関係が上回っています。分水嶺は、違反態様の重さを、家族関係の実体と自主的な申告が補ったことです。
第5事例 この区分で唯一、摘発により発覚した許可事例です。不法入国で在日約12年2月、違反期間も同じ、婚姻期間約3年で未成年の子が1人あり、刑事処分はなく「日本人の配偶者等(1年)」が許可されました。出頭申告という積極要素を欠き、約12年2月の不法在留という重い消極要素があるにもかかわらず許可されています。分水嶺は、婚姻期間約3年の共同生活と子の存在という家族関係が、発覚形態の不利を補ったことです。摘発で発覚した事案でも道が閉ざされるわけではありませんが、家族関係の立証は出頭事例よりも厚く行う必要があると考えられます。
許可されなかった5件
第1事例 不法残留で自ら出頭申告した事案です。在日約1年5月、違反期間約1年2月、婚姻期間約1年6月で子はなく刑事処分もありませんが、婚姻・同居の実態がないとされて不許可となりました。事例集の記載は「疑義」ではなく「実態がない」と踏み込んでいます。分水嶺は、婚姻届の存在ではなく、同居と相互扶助が現にあるかどうかです。刑事処分のない事案ですから、防御の主戦場は違反審査であり、住民票、賃貸借契約、家計や送金の記録、写真、近隣や親族の陳述を認定より前に提出し尽くす必要がありました。
第2事例 警察逮捕により発覚した不法残留及び刑罰法令違反の事案です。在日約30年6月、違反期間約10月、婚姻期間約7年8月で、覚醒剤取締法違反により懲役1年6月の判決を受け、覚醒剤取締法違反等の前科が2件、被退去強制歴が2回あります。薬物法令違反は入管法24条4号チにより、実刑でも執行猶予でも退去強制事由となります。分水嶺は、約30年6月という極めて長い在留と婚姻期間約7年8月の家族関係が、同種前科2件と実刑、被退去強制歴2回の積み重ねを前に機能しなかったことです。同種前科がある段階で再び起訴されれば在留の道はほとんど閉ざされますから、最初の事件の段階で不起訴処分を獲得することが決定的でした。
第3事例 警察逮捕により発覚した刑罰法令違反の事案です。在日約6年9月、婚姻期間約1年1月で、電磁的公正証書原本不実記録・同供用により懲役2年・執行猶予3年の判決を受けています。事例集の特記事項欄は空欄であり、それ以上の記載はありません。この罪名は、婚姻の届出について虚偽の記録をさせた場合に問題となるものです。分水嶺は、執行猶予が付されたかどうかではなく、公の記録の正確性を害する行為が入管行政の根幹に関わると評価されたことです。この事案は、刑事段階で不起訴処分を獲得できていれば、有罪判決を前提とする消極評価そのものを生じさせずに済んだ余地があったと考えられます。婚姻の意思の有無は本来この罪の核心的な争点であり、刑事段階から徹底して争うべき論点でした。
第4事例 警察逮捕により発覚した不法残留及び刑罰法令違反の事案です。在日約20年5月、違反期間約7月、婚姻期間約16年5月で、窃盗により懲役1年4月の判決を受け、窃盗等の前科が4件、被退去強制歴が3回あります。婚姻期間が約16年5月という長期に及びながら不許可となった点が重要です。分水嶺は、家族関係の期間の長さと、財産犯の反復および被退去強制歴3回のどちらが重く評価されるかという比較です。1年を超える拘禁刑の実刑は入管法24条4号リの退去強制事由に直結しますから、量刑の攻防が在留の可否そのものに関わります。最初の事件の段階から不起訴処分を目標に据えることが、前科を積み重ねる構造を避ける方法でした。
第5事例 摘発により発覚した不法就労助長及び売春従事の事案です。在日約16年、婚姻期間約3年3月で、入管法違反と売春防止法違反等により懲役1年・執行猶予3年の判決を受け、自ら経営する飲食店において外国人に不法就労をさせたものです。他の外国人の不法就労に関わる行為(第2の3(イ))と、自ら売春を行い又は他人に売春を行わせる行為(同(エ))が重なる事案です。分水嶺は、執行猶予の有無ではなく、行為が素行不良の例示に二重に当たったことです。この事案も、刑事段階で不起訴処分を獲得できていれば消極評価の前提を欠かせた余地があり、従業員の在留資格をどのように確認していたかという認識の内容を争う必要がありました。
配偶者が正規に在留する外国人の場合(許可4件・不許可4件)
この区分の許可4件は、すべて出頭申告かつ刑事処分なしで、配偶者は特別永住者、永住者または定住者です。不許可4件は、身分の偽装、被退去強制歴、薬物と銃刀法違反による実刑という消極要素を伴っています。
許可された4件
第1事例 不法残留で出頭申告した事案です。在日約3年8月、違反期間約3年7月、婚姻期間約7月で未成年の子が1人あり、配偶者と子はいずれも特別永住者で、「永住者の配偶者等(1年)」が許可されました。特別永住者との家族関係は、日本人との家族関係と並んで最も強い積極要素として位置付けられています(第2の2(1))。分水嶺は、婚姻期間が約7月と極めて短いにもかかわらず、配偶者と子の法的地位が安定しており、家族としての生活単位が確認されたことです。なお、この事例の許可内容欄の在留期間の記載は、原典では「在留資格:1年」となっており、他の事例の書式との対比から表記の誤りと解されます。
第2事例 不法残留で出頭申告した事案です。在日約2年4月、違反期間約2年1月、婚姻期間約1年6月で子はなく、配偶者は在留資格「定住者」で「定住者(1年)」が許可されました。別表第二の在留資格者との家族関係は、日本人配偶者に準じて評価されます(第2の2(2))。分水嶺は、違反期間が約2年1月にとどまり、消極要素の総量が小さい段階での申告であったことです。
第3事例 不法入国で出頭申告した事案です。在日約12年3月、違反期間も同じ、婚姻期間約1年6月で未成年の子が1人あり、配偶者は「永住者」、子は「永住者の配偶者等」で、「永住者の配偶者等(1年)」が許可されました。分水嶺は、約12年3月の不法在留と不法入国という重い消極要素に対し、家族全員の在留資格が整った生活単位が上回ったことです。配偶者と子の在留資格を証する資料は、この類型で最初に固める立証です。
第4事例 不法入国で出頭申告した事案です。在日約30年、違反期間も約30年、婚姻期間約2年で子はなく、配偶者は「永住者」で「永住者の配偶者等(1年)」が許可されました。約30年という不法在留は現行ガイドライン第2の5のもとで最も重い消極要素の一つですが、それでも許可されています。分水嶺は、期間の長さそれ自体ではなく、その間に生活の基盤が本邦に完全に移り、永住者との婚姻関係が現に機能していたことです。長期の不法滞在事案では、期間を弁解するのではなく、その間に築いた地域社会との関係を具体的に示すことが有効だと考えられます。
許可されなかった4件
第1事例 職員探知により発覚した不法入国の事案です。在日約7年11月、違反期間も同じ、婚姻期間約3月で未成年の子が1人あり、刑事処分はありません。「日本人の配偶者等」の在留資格で在留する外国人の連れ子であると身分を偽って在留していたことにより不許可となりました。身分の偽装は、在留の基礎そのものを虚偽に置く行為であり、他の外国人の在留資格の偽装に関わる行為(第2の3(イ))としても評価され得ます。分水嶺は、子があり配偶者も正規在留であるという積極要素があっても、在留の起点に偽装があったことです。刑事処分がない事案ですから、争点は退去強制事由該当性と積極要素の立証であり、偽装に至った経緯に本人の判断がどこまで介在していたかを違反審査の段階で説明する必要がありました。
第2事例 不法入国で出頭申告した事案です。在日約5年1月、違反期間も同じ、婚姻期間約2年6月で子はなく刑事処分もありませんが、被退去強制歴が1回あることにより不許可となりました。出頭申告と婚姻期間約2年6月という積極要素がありながら、被退去強制歴が結論を左右しています。分水嶺は、一度退去強制を受けた後に再び不法入国したという経緯の評価です。この種の事案では、前回の送還後にどのような事情の変化があり、なぜ再入国したのかを具体的に示すほかありません。
第3事例 警察逮捕により発覚した不法残留及び刑罰法令違反の事案です。在日約14年3月、違反期間約3年、婚姻期間約15年4月で未成年の子が1人あり、覚醒剤取締法と鉄砲刀剣類所持等取締法違反等により懲役2年の判決を受け、覚醒剤取締法違反の前科があります。婚姻期間約15年4月と子の存在という強い家族関係がありながら不許可となりました。分水嶺は、薬物法令違反の反復と実刑判決が、家族関係を上回ったことです。薬物事犯は入管法24条4号チにより執行猶予でも退去強制事由となり、実刑であれば同号リにも該当します。
第4事例 不法残留で出頭申告した事案です。在日約18年6月、違反期間も同じ、婚姻期間約2年で子はなく刑事処分もありませんが、被退去強制歴が1回あることにより不許可となりました。第2事例と同型です。分水嶺は、約18年6月という長期の不法在留と被退去強制歴が重なった点で、婚姻期間約2年の家族関係では上回らなかったことです。許可された第4事例(約30年の不法在留・永住者配偶者)との違いは、被退去強制歴の有無に集約されます。
外国人家族の場合(許可2件・不許可2件)
この区分では、家族そろって出頭した2件が許可され、親に刑事処分や被退去強制歴、身分の偽装がある2件が不許可となりました。子の年齢と在留の基礎の正当性が評価の中心です。
許可された2件
第1事例 不法残留で家族全員が出頭申告した事案です。本人(父)は在日約22年7月、違反期間約1年8月で、配偶者も不法残留(在日約22年1月、違反期間約1年8月)、子は3人でいずれも不法残留(在日約18年11月の18歳、約16年6月の16歳、約11年11月の11歳。違反期間はいずれも約1年8月)です。本人には「経営・管理(1年)」、配偶者と子3人の合計4人には「家族滞在(1年)」が許可されました。本人が経営・管理の在留資格該当性を有していたこと(第2の9)と、本邦で長く成育した3人の子(第2の2(3)、および令和6年改定で明示された子の利益の保護の必要性)が重なった事案です。分水嶺は、約22年の在留のうち違反期間が約1年8月にとどまり、家族全員が同時に出頭し、かつ本人が現に事業を営んで在留資格該当性を備えていたことです。事業の実在と収支を示す資料は、この類型で決定的な意味を持ちます。
第2事例 不法残留で母子が出頭申告した事案です。本人(母)は在日約11年、違反期間約2年6月で、子は3人(本邦出生で不法残留の8歳、本邦出生後に在留資格を得ていない4歳と2歳)です。子の父親は日本人であり、子は父から認知されているものの、日本国籍取得の届出を行っていませんでした。母には「定住者(1年)」、子3人には「日本人の配偶者等(1年)」が許可されています。認知を受けた子について国籍取得の届出をしていない場合、法律上は日本国籍を有しない扱いとなりますが、日本人の実子であるという実質は変わりません(第2の2(1)(ア))。分水嶺は、認知の事実により子と日本人父との親子関係が公的に確認できたことです。認知を受けているお子さんについては、国籍取得の届出の可否をまず確認することが、この局面で最初に行うべき作業になります。
許可されなかった2件
第1事例 警察逮捕により発覚した不法残留及び刑罰法令違反の事案です。本人は在日約7年9月、違反期間約5年9月で、子は本邦出生後に在留資格を得ていない2歳と1歳の2人です。本人は覚醒剤取締法違反により懲役1年6月・執行猶予3年の判決を受け、被退去強制歴が1回あります。子2人が本邦で出生しているという積極要素がありながら不許可となりました。分水嶺は、子の年齢が2歳と1歳で就学の実績がなく、子の利益の保護という積極要素が量的に足りなかったこと、そして親の薬物事犯と被退去強制歴が重なったことです。薬物法令違反は執行猶予でも入管法24条4号チの退去強制事由に当たるため、刑事段階で不起訴処分を獲得できていれば、家族全員の結論が変わった可能性があります。
第2事例 職員探知により発覚した不法入国の事案です。本人は在日約20年3月、違反期間も同じで、子は本邦出生後に在留資格を得ていない7歳です。本人は被退去強制歴が1回あり、「日本人の配偶者等」の在留資格で在留する外国人の実子であると身分を偽って在留していたことにより不許可となりました。7歳の子が本邦で出生して就学の段階にあるという積極要素がありながら、身分の偽装が上回っています。分水嶺は、在留の基礎が20年余りにわたって虚偽の身分に置かれていたことです。刑事処分がない事案ですから、争点は退去強制事由該当性と積極要素の立証であり、子の就学状況と本国での就学の困難さを、違反審査の段階で客観的資料により主張しておく必要がありました。
その他(許可8件・不許可8件)
この区分では、日本国籍の実子の監護養育、更新申請の失念、日系3世としての本邦出生、児童福祉施設での保護、人身取引被害、重い疾病が許可の理由として並びます。不許可側は、不法就労助長、薬物事犯、偽造在留カード、偽装結婚、資格外活動、偽造文書の提出に集中しています。
許可された8件
第1事例 不法入国で出頭申告した事案です。在日約16年1月、違反期間も同じで、日本国籍を有する実子を監護・養育していることから「定住者(1年)」が許可されました。日本人の実子を相当期間同居して監護・養育していることは第2の2(1)(イ)の積極要素です。分水嶺は、約16年1月の不法在留と不法入国という重い消極要素を、日本国籍の子との親子関係が現に機能していることが上回ったことです。認知の記載、住民票上の同居、学校や保育所の状況、家計の負担を示す資料が中核になります。
第2事例 不法残留で出頭申告した事案です。在日約12年8月、違反期間約7年1月で、日本国籍を有する実子を監護・養育し、内縁関係にある日本人がいることから「定住者(1年)」が許可されました。分水嶺は、法律上の婚姻に至っていない内縁関係であっても、実子との親子関係と監護の実績が認められたことです。婚姻の有無より、子の養育が現にどのように行われているかが評価の中心です。
第3事例 不法残留で出頭申告した事案です。在日約22年7月に対し違反期間は約5月で、在留期間更新許可申請を失念したもので、「経営・管理(1年)」が許可されました。失念に気付いた後に自ら申告し、かつ現に事業を営んで在留資格該当性を備えていたことが評価されています(第2の9)。分水嶺は、不法残留に至った経緯に反社会的な動機がなく、期限内に申請していれば得られたはずの在留資格をそのまま得られたことです。更新の失念に気付いた段階での速やかな相談が結果を分ける類型です。
第4事例 不法残留で出頭申告した事案です。在日約22年9月に対し違反期間は約7月で、日系3世として本邦で出生したことから「定住者(1年)」が許可されました。本邦で出生して育ち、本国との結び付きが乏しいという事情が基礎にあります。分水嶺は、生活の基盤が完全に本邦にあり、違反期間も約7月にとどまったことです。
第5事例 職員探知により発覚した不法残留の事案です。在日約6年、違反期間約5年10月で、外国人の親が養育を放棄しており、児童福祉施設における保護を希望したもので、「定住者(1年)」が許可されました。本人に非難可能性がなく、保護を必要とする状態にあることが人道上の配慮として評価されています。分水嶺は、違反状態が本人の意思によって生じたものではなく、養育者の側の事情によるものであったことです。児童相談所や施設の関与、学校の状況を示す資料が立証の軸になります。
第6事例 不法残留で出頭申告した事案です。在日約3月、違反期間も約3月で、人身取引被害者として保護され、国際機関の支援を受けて早期の帰国を希望したもので、「特定活動(1月)」が許可されました。人身取引等により他人の支配下に置かれて在留している場合は、令和5年改正入管法50条1項3号に明示された類型でもあります。分水嶺は、本人が違反者ではなく被害者として位置付けられたことです。被害者性の認定は公的機関の保護と支援団体の関与によって支えられるため、初動で相談先を誤らないことが重要です。
第7事例 不法残留で出頭申告した事案です。在日約24年3月、違反期間約1年2月で、脳疾患による後遺症のため寝たきりの状態にあることから「定住者(5年)」が許可されました。事例集の中でも在留期間が5年とされるのは稀で、状態の回復が見込みにくいことを前提とした判断と読めます。難病等により本邦での治療を必要とすることは第2の7(1)の積極要素です。分水嶺は、帰国後の医療と生活が客観的に成り立たないと認められたことです。診断書、治療計画、介護の状況、本国での医療体制に関する資料を揃えることが立証の中心になります。
第8事例 職員探知により発覚した不法残留の事案です。在日約1年4月、違反期間約1年2月で、本邦で出生した後に不法残留中の外国人の両親が所在不明となり帰国が困難になったもので、児童福祉施設における保護を希望し「特定活動(6月)」が許可されました。本人は自らの意思で違反状態を作っていません。分水嶺は、保護されるべき子どもとしての立場が明確であり、送還の実現可能性そのものが乏しかったことです。第5事例と併せて、子どもの保護を要する事案では発覚形態の不利が結論を左右していないことが読み取れます。
許可されなかった8件
第1事例 職員探知により発覚した不法就労助長の事案です。在日約27年10月で、入管法違反により罰金60万円の略式命令を受け、事業活動に関し複数の外国人に不法就労活動をさせたもので、被退去強制歴が2回あります。日本国籍を有する成人の実子がいる日本で生活したいという理由でしたが不許可となりました。他の外国人の不法就労に関わる行為は第2の3(イ)の素行不良に明示されており、罰金の略式命令でも強い消極評価を受けます。分水嶺は、約27年10月の在留と成人の実子の存在という積極要素が、不法就労助長と被退去強制歴2回を上回らなかったことです。実子が成人している場合、監護養育の必要性という積極要素は働きにくくなります。この事案は、刑事段階で不起訴処分を獲得できていれば、有罪を前提とする消極評価を生じさせずに済んだ余地があり、雇用時に在留資格をどのように確認していたかという注意義務の履行状況を争う必要がありました。
第2事例 警察逮捕により発覚した薬物法令違反及び不法残留の事案です。在日約19年6月、違反期間約11年8月で、麻薬及び向精神薬取締法違反等により懲役11年の判決を受け、被退去強制歴が1回あります。日本国籍を有する実子(親権はありません)がいる日本で生活したいという理由でしたが不許可となりました。分水嶺は、懲役11年という極めて重い実刑判決であり、入管法24条4号チと同号リの双方に該当することです。この量刑水準では、家族関係の積極要素が結論を動かす余地はほとんど残りません。
第3事例 警察逮捕により発覚した偽造在留カード所持の事案です。在日約5年2月で、行使の目的で偽造在留カードを所持したとして、入管法違反により懲役1年6月・執行猶予3年の判決を受けています。日本国籍を有する実子(親権はありません)がいる日本で生活したいという理由でしたが不許可となりました。在留カード等公的書類の偽変造・行使・所持は第2の3(ウ)の素行不良に明示されています。分水嶺は、執行猶予が付されたかどうかではなく、行為が入管行政の根幹に触れる性質であったことです。この事案は、刑事段階で不起訴処分を獲得できていれば消極評価の前提を欠かせた余地があり、当該カードが偽造であることをどこまで認識していたかという故意の内容を争う必要がありました。
第4事例 警察逮捕により発覚した不法残留の事案です。在日約4年8月、違反期間約3月で、日本人と偽装結婚して不正に在留資格変更許可を受けたとして、入管法違反により懲役1年6月・執行猶予3年の判決を受けています。同国人の恋人(在留資格「永住者」)がいる日本で生活したいという理由でしたが不許可となりました。偽装結婚は、在留資格を得るために婚姻を偽装する行為であり、現行ガイドラインが家族関係の積極要素から偽装婚を明示的に除外していることに直結します。分水嶺は、違反期間が約3月と短いにもかかわらず、在留資格の取得過程そのものに不正があったことです。
第5事例 摘発により発覚した資格外活動の事案です。在日約4年3月、違反期間約9月で、刑事処分はありません。在留資格「留学」で在留中に除籍処分を受けた後もアルバイトを継続していたもので、稼働の継続を希望していましたが不許可となりました。分水嶺は、除籍により在留資格の基礎を失っており、在留資格該当性(第2の9)を回復する見込みがなかったことです。除籍の通知を受けた段階で、他校への進学や在留資格の変更を速やかに検討することが、この事態を避ける方法でした。
第6事例 警察逮捕により発覚した刑罰法令違反の事案です。在日約10年6月で、在留資格「経営・管理」で在留中に、窃盗未遂により懲役1年2月・執行猶予3年の判決を受けました。本邦に生活基盤があることを理由としていましたが不許可となりました。分水嶺は、正規の在留資格を有し事業を営んでいたにもかかわらず、財産犯の有罪判決が退去強制理由の反社会性(第2の6)として評価されたことです。窃盗未遂は被害弁償や示談によって処分が動く余地のある類型であり、刑事段階で不起訴処分を獲得できていれば、在留資格を維持できた可能性があります。
第7事例 警察逮捕により発覚した在留資格取消の事案です。在日約6年3月で、偽装結婚であることが判明して在留資格を取り消されたもので、入管法違反と電磁的公正証書原本不実記録・同供用により懲役2年・執行猶予3年の判決を受けています。日本人の恋人がいる日本で生活したいという理由でしたが不許可となりました。分水嶺は、在留資格が取消しによって失われた経緯そのものに偽装があったことです。恋人との交際は、法律上の婚姻や実子との親子関係に当たらないため、家族関係の積極要素としては働きにくい事情です。
第8事例 職員探知により発覚した不法入国及び偽造文書等行使の事案です。在日約17年1月、違反期間も同じで、刑事処分はありません。他の外国人に不正に在留許可を受けさせる目的で、偽造文書を入管に提出したことにより不許可となりました。本邦に生活基盤があることを理由としていましたが認められませんでした。他の外国人の在留資格の偽装に関わる行為(第2の3(イ))と公的書類に関する不正(同(ウ))が重なる事案です。分水嶺は、刑事処分がないにもかかわらず、行為が入管行政の根幹に触れる性質であったことです。刑事処分の有無が在留特別許可の判断を尽くすものではないことを、この事例は明確に示しています。もっとも、当事務所が担当した不法就労助長の事案では、公表事例で不許可が並ぶ類型でありながら在留特別許可を獲得しています。この点は後の節で改めて述べます。
この年の事例から読み取れる分水嶺
令和元年分から読み取れる分かれ目は、次の3点です。
第1に、発覚の形態です。許可19件のうち16件が出頭申告によるものでした。出頭以外の形で発覚しながら許可されたのは3件で、その内訳は摘発による日本人配偶者と子の事案(A区分許可第5事例)、職員探知による児童福祉施設での保護の2件(D区分許可第5・第8事例)です。いずれも、家族関係の実体または保護を要する子どもとしての立場という、独立して強い積極要素がある事案でした。
第2に、刑事処分と罪名の構造です。不許可19件のうち12件に有罪判決または略式命令があります。内訳を見ると、薬物事犯が4件(A区分第2事例、B区分第3事例、C区分第1事例、D区分第2事例)、偽装結婚に関わるものが3件(A区分第3事例、D区分第4事例、同第7事例)、偽造在留カードの所持が1件(D区分第3事例)、財産犯が2件(A区分第4事例、D区分第6事例)、不法就労助長が2件(A区分第5事例、D区分第1事例)です。他方、許可19件に刑事処分のある事例は1件もありません。
第3に、在留の基礎の正当性です。この年の不許可事例には、身分を偽って在留していた事案が2件(B区分第1事例、C区分第2事例)、偽造文書を用いて他の外国人に在留許可を受けさせようとした事案が1件(D区分第8事例)、偽装結婚により在留資格を得た事案が2件(D区分第4・第7事例)含まれます。これらは、家族関係や在留期間の長さといった積極要素があっても、在留そのものの出発点が虚偽である点で覆りにくい類型です。逆に許可側では、日系3世として本邦で出生した事案(D区分許可第4事例)、日本人父から認知を受けた子とその母の事案(C区分許可第2事例)、本人が経営・管理の在留資格該当性を備えていた事案(C区分許可第1事例)のように、身分関係や在留資格該当性が実質として存在していることが結論を支えています。
在日期間の長さについては、約30年の不法在留がありながら永住者配偶者との関係で許可された事例(B区分許可第4事例)と、約30年6月の在留がありながら薬物の実刑と前科2件で不許可となった事例(A区分不許可第2事例)が並びます。期間の長短は、現行ガイドライン第2の5のもとで消極要素として位置付けられていますが、それが結論を決めているわけではありません。
刑事段階で不起訴を獲得できていれば結果は変わったか
令和元年分では、許可19件に刑事処分のある事例がなく、不許可19件のうち12件に有罪判決または略式命令があります。刑事処分の存在が在留の可否をほぼ規定している構図です。
罪名ごとの構造を押さえておく必要があります。入管法24条4号リは「無期又は1年を超える拘禁刑に処せられた者」を退去強制事由としますが、全部執行猶予の場合は除かれます。他方、同号チに当たる薬物関係法令違反による有罪は、執行猶予でも退去強制事由となります。B区分不許可第3事例(覚醒剤・銃刀法違反等・懲役2年)とC区分不許可第1事例(覚醒剤・執行猶予3年)は、実刑と執行猶予の双方で退去強制事由となることを示す組み合わせです。「執行猶予が付いたから日本に居られる」という説明は、罪名によっては成り立ちません。
刑事処分のある不許可12件は、いずれも刑事段階で不起訴処分を獲得できていれば、退去強制事由該当性そのものを生じさせずに済んだ可能性があります。とりわけ、罰金60万円の略式命令にとどまるD区分第1事例(不法就労助長)、執行猶予付きのA区分第3事例(電磁的公正証書原本不実記録・同供用)、D区分第3事例(偽造在留カード所持)、D区分第6事例(窃盗未遂)、C区分第1事例(覚醒剤)は、証拠関係によっては起訴前の段階で処分を動かす余地があった類型です。もっとも、実際にどこまで争えたかは事案ごとの証拠に左右され、結果を遡って断定することはできません。
この年の事例では、故意の内容が争点となり得る類型が特に目立ちます。偽造在留カード所持(D区分第3事例)では、当該カードが偽造であることをどこまで認識していたかが核心です。電磁的公正証書原本不実記録・同供用(A区分第3事例、D区分第7事例)では、婚姻の意思があったかどうかが問題になります。不法就労助長(A区分第5事例、D区分第1事例)では、従業員の在留資格をどこまで確認し、どこまで認識していたかが問われます。偽造文書の提出(D区分第8事例)では、文書の作成過程への関与の程度が争点です。これらの事案では、刑事段階から故意・過失を徹底して争うことが、後の入管手続における主張の土台を作ります。入管実務では、退去強制事由の判断に故意・過失は要件でないとする運用が長年踏襲されてきましたが、その当否は責任主義の射程に関わる問題であり、当事務所は現にこの論点を正面から問う訴訟を係属させています。
弁護活動は、起訴前の段階から不起訴処分の獲得を最優先目標として組み立てる必要があります。執行猶予の獲得を最終目標に据えると、刑事裁判では成功したように見えて、在留の場面で失うものが大きくなりかねません。
違反審査の段階から何を争うべきか
退去強制手続は、入国警備官の違反調査、入国審査官の違反審査(認定)、特別審理官の口頭審理(判定)、法務大臣への異議申出という順に進みます。在留特別許可は最後の異議申出の段階で判断されますが、実質的な勝負は違反審査の段階でついています。
令和元年分では、刑事処分の記載のない不許可事例が7件あります。A区分不許可第1事例(婚姻・同居の実態がない)、B区分不許可第1事例(身分の偽装)、第2事例(被退去強制歴)、第4事例(被退去強制歴)、C区分不許可第2事例(身分の偽装)、D区分不許可第5事例(除籍後の稼働)、第8事例(偽造文書の提出)です。これらの事案で争うべきは、退去強制事由該当性そのものと、積極要素の裏付けです。
とりわけA区分不許可第1事例のように「婚姻・同居の実態がない」と認定された事案では、その認定は違反調査・違反審査の段階で入国警備官・入国審査官が積み上げたものであり、後の段階で覆すのは容易ではありません。住民票、賃貸借契約、家計や送金の記録、写真、勤務先や学校の資料、近隣や親族の陳述を、認定より前に提出しておくことが実際的です。あわせて、認定・判定に対する不服を留保せずに従うと争点が事実上封じられるため、口頭審理の請求と異議申出を適切に行う必要があります。
被退去強制歴がある事案(B区分不許可第2・第4事例)では、前回の送還後の事情の変化を具体的に立証することが要点になります。C区分許可第2事例のように、子の認知や国籍取得の届出という身分関係の手続が結論に直結する場面もあります。認知の有無、国籍取得の届出の可否は、退去強制手続と並行して確認しておく必要があります。
なお、退去強制令書の発付後の事情変更は原則として考慮されません(現行ガイドライン注4)。婚姻届や認知を令書発付後に整えても間に合わない場合があります。令和5年改正入管法(令和6年6月10日施行)により在留特別許可に申請手続が新設され(入管法50条1項)、考慮事情が法律上明示されました(同条5項)。従前の職権発動による恩恵的措置から申請権を前提とする手続へと構造が変わったことで、積極要素の立証を申請者側が主導する場面が増えています。
公表事例に同じ類型がなくても諦める必要はない
令和元年分は、許可19件・不許可19件の抜粋です。同年の実際の許可件数はこれをはるかに上回っており、公表されているのはごく一部にすぎません。したがって、不許可事例に自分と似た事情が載っていることは直ちに結論を意味せず、逆に許可事例に同じ類型が見当たらないことも、許可の可能性がないことを意味しません。
公表事例には、行政自身が「許可相当」と判断した先例としての意味があります。同種の事情がある事案について合理的な理由なく異なる取扱いをすることは、法の下の平等(憲法14条1項)の観点から問題を生じ得ます。この年の許可事例のうち、約30年の不法在留がありながら永住者の配偶者として許可されたB区分許可第4事例、認知を受けた子3人とその母が許可されたC区分許可第2事例、脳疾患の後遺症で寝たきりの状態にある方に「定住者(5年)」が許可されたD区分許可第7事例は、いずれも申請者側が積極的に引くべき記録です。
同時に、傾向を超えられる場合があることも申し添えます。当事務所が担当した不法就労助長の事案では、入管庁の公表事例では不許可が並ぶ類型でありながら、在留特別許可を獲得しています(許可を得た後も、違反認定処分そのものの取消しを争っています)。この年の不法就労助長2件(A区分不許可第5事例、D区分不許可第1事例)がいずれも不許可であることを踏まえると、公表事例の傾向は出発点であって結論ではないことが分かります。もっとも容易な道ではなく、結果をお約束できるものでもありません。どの許可事例をどう引き、どの不許可事例との差異をどう論ずるかという設計が、実際の作業になります。
当事務所のご案内
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)は、中国籍の方を中心とする外国人の刑事弁護と入管手続に注力しています。松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が担当いたします。
令和元年分のC区分許可第2事例が示すように、婚姻や認知といった身分関係の手続が在留の可否に直結する場面があります。観光目的で来日した相談者が日本人女性との間に子を授かったものの在留資格を失い、不法滞在で逮捕・起訴された事案では、婚姻と認知が未了で当局から一旦受理されなかったところ、憲法的な観点から当局と交渉して婚姻・認知を成立させ、国籍国発行の公的書類がほとんど存在しない状況下でも有利な証拠を集め、入管当局の過去の許可事例を分析することで1度の申請で在留特別許可を獲得しました。
不法就労助長に問われて強制退去の危機に直面した女性の事案では、入管庁の公表事例では不許可が並ぶ類型でありながら在留特別許可を獲得し、その後も、退去強制事由に故意・過失を要しないとする従来の実務の当否を問う訴訟を係属させています。刑事段階では、特殊詐欺の出し子とされた20代の女性について、指示役からの欺罔や脅迫的な状況、犯意の不存在等を総合的に主張して不起訴処分を獲得した事例があります。国際的な刑事事件、裁判員裁判の対象となる事件、世界的に報道された事件にも対応してまいりました。
当事務所の基本方針は、不起訴処分の獲得を最優先に据えることです。多くの罪名では、執行猶予判決を得ても結果として退去強制に至ります。そのため起訴前の段階から見通しを立て、刑事処分の内容そのものを動かすことを目指します。
松村弁護士は、接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当いたします。事務員や若手弁護士による代行は行いません。あわせて、外国人事件に精通した中国語の専属通訳が常駐しています。捜査機関が指定する通訳とは別に、依頼者ご本人のために動く立場の通訳です。刑事手続が終わった後の在留資格の更新・変更についても、提携する行政書士と連携してワンストップで対応いたします。
結語
令和元年分の38件が示すのは、在留の可否が刑事処分の内容と、在留の基礎が正当なものであったかどうか、そして家族関係の実体によって決まっているという事実です。だからこそ、逮捕された直後や、入管への出頭を考え始めた段階で、何を積極要素として立証できるかを弁護人とともに検討しておくことが大切です。
本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。
本記事は2026年8月時点の情報です。
執筆者
松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士
第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)
中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。
覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。
舟渡国際法律事務所
ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/
微信ID:matsumura1119
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舟渡国際法律事務所
住所 : 東京都豊島区高田3丁目4-10布施ビル本館3階
電話番号 :050-7587-4639
東京にて中国人の方をサポート
東京を中心に刑事事件の弁護
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