舟渡国際法律事務所

平成16年・警察と入管に出頭した人身取引被害者に在留特別許可|借金の名目で搾取されていた女性に特定活動3月(許可第26事例)

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平成16年・警察と入管に出頭した人身取引被害者に在留特別許可|借金の名目で搾取されていた女性に特定活動3月(許可第26事例)

平成16年・警察と入管に出頭した人身取引被害者に在留特別許可|借金の名目で搾取されていた女性に特定活動3月(許可第26事例)

2026/08/07

事例の概要

被害者が捜査機関にも自ら出向いた事案です。平成16年に在留特別許可をした28件のうちの第26事例で、本人は東南アジア出身の22歳女性。2004年に成田で不法入国し、借金の名目で稼働させられ、収入を搾取されていたとされています。警察と入管に出頭し、結果は「特定活動(3月)」でした。本邦にとどまって保護を受けるための在留資格が認められた形です。

ガイドラインのどの評価要素に当たるか

平成16年は判断基準が非公表の時期であり、第一次ガイドラインの策定は平成18年10月です。以下は現行ガイドライン(令和6年3月改定)に置き直した整理です。

  • 積極要素・第2の7:人道上の配慮の必要性。被害者としての保護が判断の中心にあります。
  • 積極要素・第2の9:自ら出頭したこと。
  • 現行法では、人身取引等により他人の支配下に置かれて本邦に在留する場合が、在留特別許可の対象として法律上明示されています(入管法50条1項)。当時は職権発動による恩恵的措置でした。
  • 消極要素・第2の6:不法入国。被害者性が認められる場合、その評価は大きく変わります。第2の3(エ)の消極要素には当たりません。被害を受けた立場と評価される事案は、自ら売春に関わった事例とは全く異なる位置に立ちます。

結論を分けた一線はどこか

平成16年の一覧では、帰国を希望した第19事例と第20事例が「短期滞在(90日)」、本邦での保護を続ける第23事例・第24事例・本事例が「特定活動(3月)」となっています。いずれも被害者と認定されたことが出発点であり、その後の希望に応じて在留資格が選ばれたと読めます。他方、平成17年の不許可第1事例のように、売春業務への従事が認定されて不許可となった例もあります。被害者と評価されるかどうかが結論を分けると考えられます。平成16年分は不許可事例の公表がありません。

弁護士のコメント

第1に、警察に出向く場合の注意です。被疑者として扱われるのか、被害者として扱われるのかは、初期の聴取内容に強く影響されます。被害の経過を整理し、可能であれば弁護士と支援機関の関与を得てから臨むことが望ましいところです。

第2に、通訳と記録です。本人のために動く通訳がいるかどうかで、被害の実情が調書に残るかが変わります。借金の名目、稼働の指示、収入の扱いといった事情は、後の判断で中心的な資料になります。当時は職権発動による恩恵的措置であり、申請手続が新設された現在(令和5年改正入管法・令和6年6月10日施行、入管法50条1項。考慮事情は同条5項)と同じ結論になるとは言えません。

公表されていない事案でも許可はあり得ます

平成16年分の公表は許可28件にとどまり、不許可事例が示されていません。抜粋である以上、自分と同じ事情の記載がないことに意味を持たせすぎない方がよいところです。当事務所が担当した不法就労助長の事案は、公表事例では不許可が並ぶ類型でありながら在留特別許可を得ており、許可後も違反認定処分の取消しを争っています。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)は、中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護と入管手続を主たる注力分野とし、松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が担当します。

卸業の依頼者が取り込み詐欺の被害に遭った事案では、刑事告訴を端緒として相手方を特定し、7,500万円の解決金を獲得しました。被害を受けた側の立場からの事件解決にも対応しています。

国際的な刑事事件、裁判員裁判の対象事件、世界的に報道された事件への対応実績があります。中国籍の方の重大事件にも多数対応してきました。言語と文化の壁がある事件で、通訳を含む体制を整えて臨みます。

多くの罪名では執行猶予判決でも結果として退去強制となるため、当事務所は起訴前段階からの不起訴処分の獲得を最優先目標とします。松村弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当します。外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐し、依頼者本人のために動く立場で対応します。刑事手続終了後の在留資格の更新・変更は、提携行政書士とワンストップで対応できます。

結語

被疑者として扱われるか被害者として扱われるかは、最初の聴取で大きく左右されます。本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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住所 : 東京都豊島区高田3丁目4-10布施ビル本館3階
電話番号 :050-7587-4639


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