舟渡国際法律事務所

平成16年・更新不許可で家族全員が不法残留となった後、高校2年と小学2年の子の就学で一家に在留特別許可(許可第22事例)

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平成16年・更新不許可で家族全員が不法残留となった後、高校2年と小学2年の子の就学で一家に在留特別許可(許可第22事例)

平成16年・更新不許可で家族全員が不法残留となった後、高校2年と小学2年の子の就学で一家に在留特別許可(許可第22事例)

2026/08/07

事例の概要

正規の在留から一家そろって不法残留に転じた事案です。平成16年に在留特別許可をした28件のうちの第22事例で、対象は東アジア出身の夫妻と長女、本邦で出生した次女です。夫妻は1991年と1992年に「留学」で入国し、夫の就職に伴い「人文知識・国際業務」と「家族滞在」で在留していました。その後、長女を呼び寄せ、次女が出生しています。更新が不許可となり、家族全員が不法残留となりました。長女は高校2年、次女は小学2年で就学していました。結果は一家全員「定住者(1年)」です。

ガイドラインのどの評価要素に当たるか

平成16年は判断基準が非公表の時期で、第一次ガイドラインの策定は平成18年10月です。以下は現行ガイドライン(令和6年3月改定)に置き直した読み方です。

  • 積極要素・第2の2(3):本邦の初等中等教育機関で相当期間教育を受けた子と、その監護養育者。
  • 積極要素:家族とともに生活する子の利益の保護の必要性(令和6年改定で明示)。長期にわたり正規に在留していた経緯も、地域社会との関係として評価の余地があります。
  • 消極要素・第2の5:12年前後の在日期間のうち、更新不許可の後の不法在留期間。
  • 消極要素・第2の6:不法残留(該当する号は条文に当たって確認する必要があります)。出頭申告については資料に記載がありません。

結論を分けた一線はどこか

第3の判断手法は、積極要素が消極要素を明らかに上回るかを見ます。本事例では、子2人が日本の学校に通い続けていたことが中心にあったと読めます。平成17年の不許可第23事例は、「短期滞在」から「就学」に変更した女性がホステスの就労に専従して摘発され、学業の継続を希望したものの在籍校から退学処分を受けていた事案で不許可でした。就学が現に続いているかどうかが分かれ目と考えられます。平成16年分は許可事例のみが公表され、同年内の対比はできません。

弁護士のコメント

第1に、更新不許可の直後の対応です。不許可の理由を確認し、別の在留資格への変更や再度の申請、出国の選択を早く検討することで、不法残留の期間を短くできる場合があります。時間の経過そのものが消極要素になる構造ですから、初動が結論に影響します。

第2に、子の事情の立証です。在学の記録、日本語と本国語の習得の状況、本国での就学が困難である事情、地域との関わりを、子ごとに具体的に示す必要があります。当時は職権発動による恩恵的措置であり、申請手続が新設された現在(令和5年改正入管法・令和6年6月10日施行、入管法50条1項。考慮事情は同条5項)と同じ結論になるとは言えません。

公表されていない事案でも許可はあり得ます

平成16年分は許可28件のみの公表で、不許可事例が示されていません。行政が選んだ一部を見ているにすぎないという前提を忘れないことが大切です。当事務所が担当した不法就労助長の事案は、公表事例では不許可が並ぶ類型でありながら在留特別許可を得ており、許可後も違反認定処分の取消しを争っています。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)は、中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護と入管手続を主たる注力分野とし、松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が担当します。

国際的な刑事事件、裁判員裁判の対象事件、世界的に報道された事件への対応実績があります。中国籍の方の重大事件にも多数対応してきました。言語と文化の壁がある事件で、通訳を含む体制を整えて臨みます。

海外のSNSでの侮辱被害について、日本の警察と国際刑事警察機構(インターポール)の捜査により刑事告訴が受理された事例を扱いました。国境を越える事案の窓口としても対応しています。

多くの罪名では執行猶予判決でも結果として退去強制となるため、当事務所は起訴前段階からの不起訴処分の獲得を最優先目標とします。松村弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当します。外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐し、依頼者本人のために動く立場で対応します。刑事手続終了後の在留資格の更新・変更は、提携行政書士とワンストップで対応できます。

結語

更新が不許可となった段階でどう動くかが、その後の全体像を決めます。本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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住所 : 東京都豊島区高田3丁目4-10布施ビル本館3階
電話番号 :050-7587-4639


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