舟渡国際法律事務所

平成16年・在留資格の変更が不許可となって不法残留した後、博士課程修了と就職で在留特別許可|人文知識・国際業務1年(許可第21事例)

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平成16年・在留資格の変更が不許可となって不法残留した後、博士課程修了と就職で在留特別許可|人文知識・国際業務1年(許可第21事例)

平成16年・在留資格の変更が不許可となって不法残留した後、博士課程修了と就職で在留特別許可|人文知識・国際業務1年(許可第21事例)

2026/08/07

事例の概要

家族関係ではなく、就労の在留資格に該当することを理由に許可された事案です。平成16年に在留特別許可をした28件のうちの第21事例で、本人は東アジア出身の31歳男性。1998年に「就学6月」で入国し、その後「留学」に変更しています。日本人の孫であるとして「定住者」への変更を申請しましたが、血縁がないとして不許可となり、不法残留となりました。2002年に情報工学系の大学院博士課程を修了し、関連する企業に就職しています。結果は「人文知識・国際業務(1年)」でした。

ガイドラインのどの評価要素に当たるか

平成16年は判断基準が非公表の時期で、第一次ガイドラインの策定は平成18年10月です。以下は現行ガイドライン(令和6年3月改定)に置き直した読み方です。

  • 積極要素・第2の9:別表第一の一の表又は二の表の在留資格の該当性を有すること。学位と就職先の職務内容が、就労資格の要件を満たしていたと読めます。
  • 積極要素・第2の3:本邦への貢献という観点からも評価の余地があります。
  • 消極要素・第2の5:4年前後の不法在留期間。長期化を明示的な消極要素としたのは令和6年改定です。
  • 消極要素・第2の6:不法残留(該当する号は条文に当たって確認する必要があります)。家族関係を理由とする積極要素は見当たりません。

結論を分けた一線はどこか

第3の判断手法は、積極要素が消極要素を明らかに上回るかを見ます。本事例で決め手になったのは、現に就労資格の該当性を備えていたことと読めます。平成17年の不許可第4事例は、「特定活動」で入国して不法残留となった女性が、英会話学校での就労を理由に在留を希望した事案ですが、大学を中退して実務経験もなく「人文知識・国際業務」の基準に適合しないとされ不許可でした。在留資格の要件を実際に満たしているかどうかが分かれ目と考えられます。平成16年分は許可事例のみの公表です。

弁護士のコメント

第1に、就労資格の該当性を正面から立証する組み立てです。学位の内容、職務の具体的な内容、雇用条件、企業の実在と規模といった資料を、在留資格の要件に沿って整理する必要があります。家族関係の積極要素がない事案では、この点が中心の主張になります。

第2に、変更申請が不許可となった段階での対応です。不許可の後に在留期間が切れると不法残留となり、消極要素が積み上がります。不許可の理由を確認し、次に取るべき申請や出国の選択を早く決めることが大切です。当時は職権発動による恩恵的措置であり、申請手続が新設された現在(令和5年改正入管法・令和6年6月10日施行、入管法50条1項。考慮事情は同条5項)と同じ結論になるとは言えません。

公表されていない事案でも許可はあり得ます

平成16年について公表されたのは許可28件で、不許可事例は含まれていません。一部を切り出した資料に自分と同じ経歴が見当たらないのは当然のことです。当事務所が担当した不法就労助長の事案は、公表事例では不許可が並ぶ類型でありながら在留特別許可を得ており、許可後も違反認定処分の取消しを争っています。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)は、中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護と入管手続を主たる注力分野とし、松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が担当します。

覚醒剤取締法違反(営利目的所持)で起訴された依頼者について、証拠の徹底した分析と被告人質問・反対尋問により無罪判決を獲得しました。裁判員裁判の対象事件や広く報道された重大事件にも多数対応しています。

国際的な刑事事件、裁判員裁判の対象事件、世界的に報道された事件への対応実績があります。中国籍の方の重大事件にも多数対応してきました。言語と文化の壁がある事件で、通訳を含む体制を整えて臨みます。

多くの罪名では執行猶予判決でも結果として退去強制となるため、当事務所は起訴前段階からの不起訴処分の獲得を最優先目標とします。松村弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当します。外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐し、依頼者本人のために動く立場で対応します。刑事手続終了後の在留資格の更新・変更は、提携行政書士とワンストップで対応できます。

結語

家族関係以外の積極要素で勝負する事案では、在留資格の要件に沿った資料作りが要点です。本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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