舟渡国際法律事務所

平成17年・就学の在留資格で入国した年に就労専従で摘発され退学処分となり不許可(平成17年不許可第23事例)

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平成17年・就学の在留資格で入国した年に就労専従で摘発され退学処分となり不許可(平成17年不許可第23事例)

平成17年・就学の在留資格で入国した年に就労専従で摘発され退学処分となり不許可(平成17年不許可第23事例)

2026/08/07

事例の概要

学ぶための在留資格は、実際に学んでいることによって支えられます。平成17年の不許可25件の第23事例です(法務省入国管理局が平成20年12月公表)。本人は東アジア出身の24歳女性。2005年に「短期滞在90日」で入国した後、「就学1年」に変わりました。同じ年にホステスとしての就労に専従していたところ摘発されています。学業を続けたいと希望しましたが、在籍していた学校から退学処分を受けたとされました。刑事処分の記載はありません。

ガイドラインのどの評価要素に当たるか

平成17年は第一次ガイドライン策定(平成18年10月)より前で、基準は公表されず、法務大臣の広範な裁量による個別判断でした。当てはめは現行ガイドライン(令和6年3月改定)によります。

  • 積極要素・第2の9後段:在留資格該当性。就学の資格に応じた活動を行っていないため働きません。
  • 消極要素・第2の6:在留資格に応じた活動を行わず就労に専従したこと。
  • 消極要素・第2の5:不法在留期間そのものは短いものです。
  • 第2の9の出頭申告には当たりません。端緒は摘発です。第2の2の家族関係に当たる記載もありません。

結論を分けた一線はどこか

同じ平成17年の許可第19事例は、1990年と1991年に「短期滞在60日」で入国して不法残留となった4人家族について、2人の子が本邦で義務教育を修了し大学生と高校生になっていたことから、全員が定住者(1年)を得た事案です。本邦での就学の蓄積が家族全体の在留を支えました。本事例は入国から間もなく、学業の蓄積も在籍も失われた点で、天秤に載せる積極要素がなかったと読めます。

弁護士のコメント

第1に、初動です。在留資格に応じた活動から離れる場合、摘発を待つのではなく、資格外活動の許可や在留資格の変更を先に検討するほかありません。摘発の後は選択肢が限られ、退学処分が重なると在留の理由そのものが失われます。

第2に、違反審査の段階です。学業を続ける意思があるのであれば、在籍の回復や別の学校への進学の見込みを、違反調査と違反審査の段階で資料として示す必要がありました。令書発付後の事情変更は原則として考慮されません。

また、当時と現在では運用が違います。不法在留期間の長期化が明示的に消極要素とされたのは令和6年3月改定です。令和5年改正入管法(令和6年6月10日施行)で申請手続が新設され(入管法50条1項)、考慮事情も法定されました(同条5項)。当時は職権発動による恩恵的措置でした。本邦で家族とともに生活をするという子の利益の保護の必要性が積極要素として明示されたのも令和6年改定で、当時評価されなかった子に関する事情には、今なら別の評価が及ぶ余地があります。

公表されていない事案でも許可はあり得ます

不許可の側が公表されたのは平成17年分が最初です。判断の輪郭は見えましたが、公表は抜粋にとどまります。似た許可例がないことは許可の可能性がないことを意味しません。当事務所は、公表事例に不許可が並ぶ不法就労助長の類型で在留特別許可を得ています。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)は、中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護と入管手続を主たる注力分野とし、松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が担当します。

特殊詐欺の受け子として複数回にわたり再逮捕された事案では、取調べへの対応を徹底し、不当な取調べには抗議を重ねることで、全件について不起訴処分を獲得しました。

海外の交流サイトでの侮辱被害については、日本の警察と国際刑事警察機構(インターポール)の捜査により刑事告訴が受理された事例があります。国境をまたぐ事案の窓口としても対応します。

多くの罪名では執行猶予判決でも結果として退去強制となるため、当事務所は起訴前段階からの不起訴処分の獲得を最優先目標とします。松村弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当します。外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐します。刑事手続終了後の在留資格の更新・変更は、提携行政書士とワンストップで対応できます。

結語

在留資格と実際の活動のずれは、早い段階で手続によって埋めることが要点です。本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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