舟渡国際法律事務所

平成17年・留学生が万引きで有罪となり退学の見込みで不許可|学業の継続が見込めなかった事例(平成17年不許可第16事例)

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平成17年・留学生が万引きで有罪となり退学の見込みで不許可|学業の継続が見込めなかった事例(平成17年不許可第16事例)

平成17年・留学生が万引きで有罪となり退学の見込みで不許可|学業の継続が見込めなかった事例(平成17年不許可第16事例)

2026/08/07

事例の概要

学ぶために来日した方の場合、学業が続いているかどうかが在留の理由そのものを支えます。平成17年の不許可25件の第16事例です(法務省入国管理局が平成20年12月公表)。本人は東南アジア出身の23歳男性。2001年に「留学1年」で入国し、更新も受けていました。2004年に窃盗、いわゆる万引きで逮捕され、懲役1年執行猶予3年の判決を受けています(懲役は原典表記であり、現行法では拘禁刑に相当します)。単位が足りず4年で卒業できないため、退学が決まる見込みであったとされました。家族関係についての記載はありません。

ガイドラインのどの評価要素に当たるか

平成17年は第一次ガイドライン策定(平成18年10月)より前で、判断基準は公表されず、法務大臣の広範な裁量による個別判断でした。当てはめは現行ガイドライン(令和6年3月改定)によります。

  • 積極要素・第2の9後段:別表第一の在留資格該当性。学業が続いていればこの方向に働きますが、退学見込みにより支えを失いました。
  • 消極要素・第2の6:窃盗による有罪。刑は全部執行猶予であり、入管法24条4号リには当たりません。
  • 第2の2の家族関係に当たる記載はありません。

結論を分けた一線はどこか

同じ平成17年の許可第3事例は、偽造旅券で不法入国した女性が日本人男性との子を産み、後に婚姻して夫が認知した後、2005年に万引きで逮捕され、入管法違反と窃盗罪で懲役2年8月執行猶予3年となった事案です。夫が所在不明となった後も本人が子を監護養育し反省していたため、定住者(1年)を得ました。万引きは共通し、量刑は許可事例の方が重いものでした。分けたのは、天秤に載る積極要素が残っていたかどうかであったと読めます。

弁護士のコメント

第1に、刑事段階です。窃盗は起訴前の段階で示談や被害の回復を進めることにより、不起訴処分の獲得を目指し得る類型です。不起訴となっていれば、有罪を前提とする素行面の消極要素を生じさせずに済んだ余地があります。

第2に、学業の維持です。在留資格の基礎が学業にある場合、履修と在籍の状況がそのまま在留の理由の強さになります。学校との関係を早期に整理する必要がありました。

また、当時と現在では運用が違います。不法在留期間の長期化が明示的に消極要素とされたのは令和6年3月改定です。令和5年改正入管法(令和6年6月10日施行)で申請手続が新設され(入管法50条1項)、考慮事情も法定されました(同条5項)。当時は職権発動による恩恵的措置でした。本邦で家族とともに生活をするという子の利益の保護の必要性が積極要素として明示されたのも令和6年改定で、当時評価されなかった子に関する事情には、今なら別の評価が及ぶ余地があります。

公表されていない事案でも許可はあり得ます

許可と不許可を並べて読めるようになったのは平成17年分からです。もっとも各年25件前後の抜粋です。似た許可例がないことは許可の可能性がないことを意味しません。当事務所は、公表事例に不許可が並ぶ不法就労助長の類型で在留特別許可を得ています。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)は、中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護と入管手続を主たる注力分野とし、松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が担当します。

特殊詐欺の受け子として複数回にわたり再逮捕された事案では、取調べへの対応を徹底し、不当な取調べには抗議を重ねることで、全件について不起訴処分を獲得しました。

卸業の依頼者が取り込み詐欺の被害に遭った事案では、刑事告訴を端緒に相手方を特定し、7,500万円の解決金を獲得しました。被害者側の立場からの解決も手がけています。

多くの罪名では執行猶予判決でも結果として退去強制となるため、当事務所は起訴前段階からの不起訴処分の獲得を最優先目標とします。松村弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当します。外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐します。刑事手続終了後の在留資格の更新・変更は、提携行政書士とワンストップで対応できます。

結語

軽微に見える事件でも、不起訴の獲得が在留の基礎を守ります。本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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住所 : 東京都豊島区高田3丁目4-10布施ビル本館3階
電話番号 :050-7587-4639


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