舟渡国際法律事務所

平成17年・3年の同居があっても本国に配偶者があり婚姻の見通しなく不許可(平成17年不許可第12事例)

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平成17年・3年の同居があっても本国に配偶者があり婚姻の見通しなく不許可(平成17年不許可第12事例)

平成17年・3年の同居があっても本国に配偶者があり婚姻の見通しなく不許可(平成17年不許可第12事例)

2026/08/07

事例の概要

同居が続いていても、法律上の婚姻に至る見通しがなければ家族関係の積極要素として働きにくくなります。法務省入国管理局が平成20年12月に公表した資料のうち、平成17年の不許可25件の第12事例です。本人は東アジア出身の53歳女性。1997年に「短期滞在15日」で入国し、その後不法残留となりました。2005年の合同摘発により収容されています。2002年から日本人男性と同居していましたが、本国に同国人の夫がおり、その離婚の見通しが立たないため、婚姻が成立する見込みはないとされました。刑事処分の記載はありません。

ガイドラインのどの評価要素に当たるか

平成17年は第一次ガイドライン策定(平成18年10月)より前で、判断基準は公表されず、法務大臣の広範な裁量による個別判断でした。当てはめは現行ガイドライン(令和6年3月改定)によります。

  • 積極要素・第2の2(1)(ウ):同項は日本人との法的な婚姻を前提とします。事実上の同居のみでは直接には当たりません。
  • 消極要素・第2の5:8年に及ぶ不法在留期間。
  • 消極要素・第2の6:不法残留による退去強制事由該当。具体的にどの号に当たるかは事案ごとに条文に当たって確認する必要があります。
  • 第2の9の出頭申告には当たりません。端緒は摘発です。

結論を分けた一線はどこか

同じ平成17年の許可第9事例は、不法残留の女性が2004年から特別永住者の男性と同居し、2005年に就労を理由として摘発され収容された直後に婚姻届を出した事案です。収容前からの同居の実態と婚姻の真摯性が認められ、永住者の配偶者等(1年)を得ました。摘発という端緒は共通し、分けたのは法的な婚姻に到達できたかどうかであったと読めます。

弁護士のコメント

第1に、身分関係の整理です。本国での婚姻が残っていれば日本での婚姻は成立しません。同居が長くとも、離婚の手続を進めなければ積極要素として結実しない構造です。時間のかかる手続だからこそ早い着手が必要でした。

第2に、違反審査の段階です。摘発で収容された後は時間の余裕がありません。同居の実態と手続の進捗を、違反審査から口頭審理までの間に資料で示すほかありません。

また、当時と現在では運用が違います。不法在留期間の長期化が明示的に消極要素とされたのは令和6年3月改定です。令和5年改正入管法(令和6年6月10日施行)で申請手続が新設され(入管法50条1項)、考慮事情も法定されました(同条5項)。当時は職権発動による恩恵的措置でした。本邦で家族とともに生活をするという子の利益の保護の必要性が積極要素として明示されたのも令和6年改定で、当時評価されなかった子に関する事情には、今なら別の評価が及ぶ余地があります。

公表されていない事案でも許可はあり得ます

平成17年分は許可25件と不許可25件の公表で、不許可が示された最初の年です。もっとも、そこに現れるのは判断のごく一部です。似た事情の許可例がないことは、許可の可能性がないことを意味しません。当事務所は、公表事例に不許可が並ぶ不法就労助長の類型で在留特別許可を得ています。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)は、中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護と入管手続を主たる注力分野とし、松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が担当します。

卸業の依頼者が取り込み詐欺の被害に遭った事案では、刑事告訴を端緒に相手方を特定し、7,500万円の解決金を獲得しました。被害者側の立場からの解決も手がけています。

観光目的で来日した相談者が日本人女性との間に子を授かったものの在留資格を失った事案では、当局との交渉により婚姻と認知を成立させ、入管当局の過去の許可事例を分析することで1回の申請で在留特別許可を獲得しました。

多くの罪名では執行猶予判決でも結果として退去強制となるため、当事務所は起訴前段階からの不起訴処分の獲得を最優先目標とします。松村弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当します。外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐します。刑事手続終了後の在留資格の更新・変更は、提携行政書士とワンストップで対応できます。

結語

身分関係の手続は、時間がかかる分だけ早く始めることが要点です。本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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住所 : 東京都豊島区高田3丁目4-10布施ビル本館3階
電話番号 :050-7587-4639


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