舟渡国際法律事務所

平成17年・離婚後に子の養育費を理由に在留を希望したが不許可|養育費の未払と面会の途絶が見られた事例(平成17年不許可第10事例)

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平成17年・離婚後に子の養育費を理由に在留を希望したが不許可|養育費の未払と面会の途絶が見られた事例(平成17年不許可第10事例)

平成17年・離婚後に子の養育費を理由に在留を希望したが不許可|養育費の未払と面会の途絶が見られた事例(平成17年不許可第10事例)

2026/08/07

事例の概要

子のためという理由は、実際の関わりが伴っているかどうかで評価が変わります。法務省入国管理局が平成20年12月に公表した資料のうち、平成17年の不許可25件の第10事例です。本人は東アジア出身の30歳男性。2000年に日系三世である妻の配偶者として「定住者」で入国し、更新も受けていました。2004年に妻と離婚したため、2005年に更新が認められず不法残留となっています。子の養育費を負担するために在留したいと希望しましたが、養育費は支払われておらず、1年以上面会もなく、他方で本国の両親には定期的に送金していたとされました。刑事処分の記載はありません。

ガイドラインのどの評価要素に当たるか

平成17年は第一次ガイドライン策定(平成18年10月)より前で、判断基準は公表されず、法務大臣の広範な裁量による個別判断でした。当てはめは現行ガイドライン(令和6年3月改定)によります。

  • 積極要素・第2の2(1)(イ)又は(2):実子の監護養育。ただし同居も送金も面会もなく、この要素は働きません。
  • 消極要素・第2の5及び第2の6:離婚後の更新不許可により生じた不法残留。
  • 第2の9の出頭申告に当たる記載はありません。

結論を分けた一線はどこか

同じ平成17年の許可第10事例は、日本人女性との婚姻を理由とする変更が離婚により不許可となって不法残留に至った男性が、その後「永住者」の女性と婚姻して日本国籍の連れ子と同居し、出頭申告した事案です。手続中に入管法違反で逮捕されたものの不起訴となり、永住者の配偶者等(1年)を得ました。子との関係が同居と扶養という形で現に存在したかどうかが、結論を分けたと読めます。

弁護士のコメント

第1に、初動として何を整えるべきだったかです。離婚により在留資格の基礎が失われる場合、期限が来る前に方針を決めるほかありません。子との関わりを在留の理由とするなら、送金の記録、面会の実績、養育に関する取決めを、あらかじめ形にしておく必要がありました。

第2に、違反審査の段階です。監護に関する事情は違反調査と違反審査の段階で提出しておくべきもので、令書発付後の事情変更は原則として考慮されません。

また、当時と現在では運用が違います。不法在留期間の長期化が明示的に消極要素とされたのは令和6年3月改定です。令和5年改正入管法(令和6年6月10日施行)で申請手続が新設され(入管法50条1項)、考慮事情も法定されました(同条5項)。当時は職権発動による恩恵的措置でした。本邦で家族とともに生活をするという子の利益の保護の必要性が積極要素として明示されたのも令和6年改定で、当時評価されなかった子に関する事情には、今なら別の評価が及ぶ余地があります。

公表されていない事案でも許可はあり得ます

不許可の公表は平成17年分から始まりました。輪郭が見えた一方、公表されるのは各年25件前後の抜粋です。似た事情の許可例がないことは、許可の可能性がないことを意味しません。当事務所は、公表事例に不許可が並ぶ不法就労助長の類型で在留特別許可を得ています。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)は、中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護と入管手続を主たる注力分野とし、松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が担当します。

観光目的で来日した相談者が日本人女性との間に子を授かったものの在留資格を失った事案では、当局との交渉により婚姻と認知を成立させ、入管当局の過去の許可事例を分析することで1回の申請で在留特別許可を獲得しました。

多くの罪名では執行猶予判決でも結果として退去強制となるため、当事務所は起訴前段階からの不起訴処分の獲得を最優先目標とします。松村弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当します。外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐します。刑事手続終了後の在留資格の更新・変更は、提携行政書士とワンストップで対応できます。

結語

子との関わりは、記録として残しておくことが要点です。本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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