舟渡国際法律事務所

平成17年・日本語学校卒業後に更新を受けず13年前後の不法残留、芸術系の研究活動で在留特別許可|出頭申告して留学1年(許可第7事例)

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平成17年・日本語学校卒業後に更新を受けず13年前後の不法残留、芸術系の研究活動で在留特別許可|出頭申告して留学1年(許可第7事例)

平成17年・日本語学校卒業後に更新を受けず13年前後の不法残留、芸術系の研究活動で在留特別許可|出頭申告して留学1年(許可第7事例)

2026/08/07

事例の概要

長く不法残留していた方が、学びの継続を理由に在留を認められた例です。平成17年に在留特別許可をした25件のうち第7事例で、東アジア出身の45歳男性。1992年に「就学6月」で入国し、日本語学校を卒業した後は更新を受けず不法残留となりました。その間、複数の大学等で芸術系の研究活動やボランティアを続け、大学院での研究継続を希望して出頭申告をしています。芸術家としての将来性が認められ、結果は「留学(1年)」です。

ガイドラインのどの評価要素に当たるか

平成17年は第一次ガイドライン(平成18年10月策定)の前で、判断基準は公表されず、法務大臣の広範な裁量に委ねられていました。以下は現行ガイドライン(令和6年3月改定)による整理です。

  • 積極要素・第2の3:本邦への貢献。芸術分野での活動と将来性が評価されたと読めます。
  • 積極要素・第2の9:自ら出頭申告をしたこと、及び別表第一の在留資格(留学)の該当性を有すること。
  • 積極要素・その他:地域社会との関係。ボランティア活動の継続がこれに当たります。
  • 消極要素・第2の5:13年前後の不法在留期間。長期化が明示的に消極要素とされたのは令和6年改定です。
  • 消極要素・第2の6:不法残留。刑事処分の記載はありません。

結論を分けた一線はどこか

この年から不許可事例も公表されるようになりました。同年の不許可第16事例は「留学1年」で入国した男性ですが、窃盗(万引き)で懲役1年執行猶予3年となり、単位不足で4年での卒業ができず退学が決まる状況で不許可でした(懲役は事例集公表当時の原典表記であり、現行法では拘禁刑に相当します)。学びを続けたいという主張が実際の活動で裏付けられているかどうかが、分かれ目だと読めます。

弁護士のコメント

第1に、在留資格該当性を積極要素として主張することです。第2の9は、別表第一の在留資格の該当性を積極要素に挙げます。研究の受入先、これまでの活動の実績、指導する立場の方の評価、学費と生活費の裏付けを資料として整えることが要点になります。

第2に、出頭申告の意味です。本事例では刑事処分がなく、自ら出頭したところから手続が始まっています。第2の9が積極要素とするのはこの点ですが、出頭それ自体で結論が決まるわけではありません。注4により令書発付後の事情変更は原則として考慮されませんから、違反審査の段階からの資料提出が要ります。

在留特別許可は当時、職権発動による恩恵的措置でした。現在は令和5年改正入管法(令和6年6月10日施行)で申請手続があり(入管法50条1項)、考慮事情も法律に明示されています(同条5項)。同じ事情でも現在の結論が同じとは言えません。

公表されていない事案でも許可はあり得ます

この事例集は抜粋であり、その年に許可された事案を並べ切ったものではありません。自分の分野の例が載っていないとしても、それは可能性の有無とは別の問題です。当事務所が担当した不法就労助長の事案は、公表事例では不許可が並ぶ類型でありながら在留特別許可を得ています。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)は、中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護と入管手続を主たる注力分野とし、松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が担当します。

観光目的で来日した相談者が日本人女性との間に子を授かったものの在留資格を失った事案では、婚姻・認知が未了で一旦不受理とされたところ、憲法的観点から交渉して婚姻・認知を成立させ、国籍国発行の公的書類がほとんど存在しない状況下でも有利な資料を集め、入管当局の過去の許可事例を分析することで1回の申請で在留特別許可を獲得しました。

多くの罪名では執行猶予判決でも結果として退去強制となるため、当事務所は起訴前段階からの不起訴処分の獲得を最優先目標とします。松村弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当します。外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐し、依頼者本人のために動く立場で対応します。刑事手続終了後の在留資格の更新・変更は、提携行政書士とワンストップで対応できます。

結語

学業や研究を理由とする在留では、活動の中身を第三者の目に見える形にできるかが要点です。本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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電話番号 :050-7587-4639


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