舟渡国際法律事務所

平成18年・自ら経営する店での売春と不法就労助長で不許可|在留特別許可を得た後に再び違反した事例(不許可第5事例)

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平成18年・自ら経営する店での売春と不法就労助長で不許可|在留特別許可を得た後に再び違反した事例(不許可第5事例)

平成18年・自ら経営する店での売春と不法就労助長で不許可|在留特別許可を得た後に再び違反した事例(不許可第5事例)

2026/08/07

事例の概要

在留特別許可を得た後に自営の店で違反に及んだ場合はどうなるか。平成18年に在留特別許可をしなかった25件(法務省入国管理局が平成20年12月公表)の第5事例です。東南アジア出身の41歳女性。1995年に不法入国し、2000年に日本人男性と婚姻して2001年に在留特別許可(「日本人の配偶者等」)を得ました。その後、経営するスナックで同国人女性に借金を負わせてホステス兼売春婦として稼働させたとされ、2005年に売春防止法違反と入管法違反(不法就労助長)で懲役2年6月執行猶予4年を受けました(懲役は原典表記で、現行法では拘禁刑に相当)。過去に2回の退去強制手続歴があります。

ガイドラインのどの評価要素に当たるか

以下は現行ガイドライン(令和6年3月改定)への当てはめです。平成18年10月の第一次ガイドライン策定で、それまで外から見えなかった考慮要素が初めて示されました。本事例が策定の前後どちらかは資料から特定できません。

  • 消極要素・第2の3(エ):他人に売春を行わせる行為。借金を負わせて働かせた点は、人の従属状態を利用する行為として最も重く見られたと読めます。
  • 消極要素・第2の3(イ):他の外国人の不法就労に関わる行為。入管法24条3号の4にも関わります。
  • 消極要素・第2の5・第2の6:不法入国後の在留期間と退去強制手続歴。長期化の明示は令和6年改定です。積極要素・第2の2(1)(ウ)の婚姻はありますが、上記を上回りません。

結論を分けた一線はどこか

ガイドライン第3は、積極要素が消極要素を明らかに上回る場合に許可の方向で検討します。同じ平成18年の許可第1事例は、1回の退去強制歴がある女性について、同居事実と夫の親族の承知から婚姻の信憑性が認められ「日本人の配偶者等」が許可されています。退去強制歴の有無ではなく、素行として何をしたかが一線と読めます。

弁護士のコメント

第1に、刑事段階の目標です。両罪は、起訴されれば素行面の重い消極要素として残ります。仮に不起訴処分を獲得できていれば、退去強制事由該当性そのものを生じさせずに済んだ余地がありました。なお、他人に売春をさせた側と、支配下に置かれた被害者側とでは評価は全く異なります。人身取引等の被害を受けた方については、現行法は正面から考慮する仕組みを置いています。

第2に、故意の問題です。不法就労助長では、働く人の在留資格や就労の可否をどこまで認識していたかが争点になり得ます。退去強制事由の判断に故意・過失を要しないとする運用は、松村弁護士が現に係争中の論点です。また令和5年改正入管法(令和6年6月10日施行)で申請手続が新設され(入管法50条1項)、考慮事情も法定されました(同条5項)。当時は職権発動による恩恵的措置です。令和6年改定では子の利益の保護の必要性も明示され、家族の事情の評価枠組みが変わりました。

公表されていない事案でも許可はあり得ます

不法就労助長は公表事例では不許可が並ぶ類型です。しかし当事務所は、この類型で在留特別許可を獲得した事案を担当し、許可後もなお違反認定処分の取消しを争っています。傾向は出発点であって結論ではなく、立証の工夫で超えられる場合があります。結果のお約束はできませんが、諦める前にご相談ください。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)は、中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護と入管手続を主たる注力分野とし、松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が担当します。

不法就労助長罪に問われ退去強制の危機に直面した女性の事案では、退去強制事由に故意・過失は不要とする従来の実務を問い直すべく、責任主義の射程を争う訴訟を継続しています。この事件では在留特別許可を獲得したうえで、違反認定処分の取消しを求めています。

観光目的で来日した相談者が在留資格を失った事案では、当局の過去の許可事例を分析し、1回の申請で在留特別許可を獲得しました。

多くの罪名では執行猶予判決でも結果として退去強制となるため、当事務所は起訴前段階からの不起訴処分の獲得を最優先目標とします。松村弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当します。外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐します。刑事手続終了後の在留資格の更新・変更は、提携行政書士とワンストップで対応できます。

結語

店の経営に関わる違反は、素行面の評価に長く残ります。だからこそ捜査の初期段階からの対応が要点です。本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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