舟渡国際法律事務所

平成18年・永住者の夫と婚姻した後に出頭申告して在留特別許可|不法入国から6年で永住者の配偶者等1年(許可第25事例)

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平成18年・永住者の夫と婚姻した後に出頭申告して在留特別許可|不法入国から6年で永住者の配偶者等1年(許可第25事例)

平成18年・永住者の夫と婚姻した後に出頭申告して在留特別許可|不法入国から6年で永住者の配偶者等1年(許可第25事例)

2026/08/07

事例の概要

婚姻を整えてから自ら出頭した事例です。法務省入国管理局が平成20年12月に公表した資料の、平成18年の許可事例第25事例です。本人は中南米出身の34歳女性。2000年に稼働目的で不法入国し、日系一世で「永住者」の男性と2004年から同居して2005年に婚姻し、その後に出頭申告をしています。同居の事実が確認され、婚姻の信憑性が認められて永住者の配偶者等(1年)が許可されました。刑事処分の記載はありません。婚姻と出頭の順序が整っていた点が、この事例の特徴です。

ガイドラインのどの評価要素に当たるか

積極要素と消極要素が初めて例示されたのは、平成18年10月の第一次ガイドラインです。第3次出入国管理基本計画と規制改革・民間開放推進3か年計画(平成18年3月31日閣議決定)に基づきます。本事例が策定の前か後かは資料から分かりません。当てはめは現行ガイドライン(令和6年3月改定)によります。

  • 積極要素・第2の2(2):別表第二の在留資格である「永住者」との家族関係。2004年からの同居があります。
  • 積極要素・第2の9:自ら出頭して不法滞在を申告したこと。
  • 消極要素・第2の5:2000年からの不法在留期間。
  • 消極要素・第2の6:不法入国。どの号に当たるかは事案ごとに条文で確認する必要があります。

結論を分けた一線はどこか

ガイドライン第3に照らすと、本事例では別表第二の配偶者との家族関係、同居の実態、自発的な出頭という3つが揃っていたと読めます。同年の不許可第22事例は、2003年に留学中の同国人の夫との同居で「家族滞在2年」により入国し、生活費と本国の家族への送金のため2004年から約1年8か月間マッサージ店で稼働して報酬200万円を送金し、専ら報酬を受ける活動と認定された資格外活動の事案です。配偶者がいる点は共通ですが、夫の在留資格は「留学」で別表第一ですので、第2の2(2)の積極要素には直接当たりません。

弁護士のコメント

刑事処分はありません。第1に、順序の設計です。本事例は婚姻の成立を先に済ませ、その上で出頭しています。出頭は手続の開始ですから、家族関係の資料を整えてから臨む方が主張しやすい場面があります。第2に、配偶者の在留資格の確認です。別表第二か別表第一かで、第2の2(2)に直接当たるかどうかが変わります。なお当時の在留特別許可は職権発動による恩恵的措置でした。令和5年改正入管法(令和6年6月10日施行)で申請手続が新設され(入管法50条1項)、考慮事情も法定されました(同条5項)。長期化が明示的な消極要素とされたのも令和6年改定です。当時許可されたから今も同じ結論になる、とは言えません。

公表されていない事案でも許可はあり得ます

平成18年分の公表は許可25件(原典は事例7を欠番とし実際の掲載は24件)と不許可25件で、抜粋です。したがって公表資料は判断の傾向を知るための出発点にすぎず、そこに載っていない事情の組合せでも許可はあり得ます。当事務所が担当した不法就労助長の事案は、公表事例に不許可が並ぶ類型でありながら在留特別許可を得ています。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)は、中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護と入管手続を主たる注力分野とし、松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が担当します。

日本人女性との間に子を授かったものの在留資格を失い、不法滞在で逮捕・起訴された相談者について、婚姻と認知を成立させた上で、入管法違反の刑事裁判を意識した被告人質問と証人尋問を行い、過去の許可事例の分析を踏まえて1回の申請で在留特別許可を獲得しました。

特殊詐欺の受け子で複数回の再逮捕を受けた依頼者について、取調べへの徹底した対応と不当な取調べへの抗議を積み重ね、全件不起訴処分を獲得した実績があります。

多くの罪名では執行猶予判決でも結果として退去強制となるため、当事務所は起訴前段階からの不起訴処分の獲得を最優先目標とします。松村弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当します。外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐し、依頼者本人のために動く立場で対応します。刑事手続終了後の在留資格の更新・変更は、提携行政書士とワンストップで対応できます。

結語

配偶者の在留資格と出頭の順序は、いずれも早い段階で見通しを立てるべき事柄です。本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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住所 : 東京都豊島区高田3丁目4-10布施ビル本館3階
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