舟渡国際法律事務所

平成18年・摘発の後の婚姻届でも2年以上の同居歴で母子に在留特別許可|母は日本人の配偶者等1年・子は定住者1年(許可第23事例)

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平成18年・摘発の後の婚姻届でも2年以上の同居歴で母子に在留特別許可|母は日本人の配偶者等1年・子は定住者1年(許可第23事例)

平成18年・摘発の後の婚姻届でも2年以上の同居歴で母子に在留特別許可|母は日本人の配偶者等1年・子は定住者1年(許可第23事例)

2026/08/07

事例の概要

婚姻届が摘発の後であっても、それまでの同居が評価された事例です。法務省入国管理局が平成20年12月に公表した資料の、平成18年の許可事例第23事例で、東南アジア出身の母(22歳)と子(3歳)が対象です。母は2002年に稼働目的で不法入国し、本国の同国人の恋人との子を出産した後、ホステスとして稼働します。2004年から稼働先の日本人男性と子を連れて同居し、2006年に不法入国で摘発された後に婚姻届を提出しました。2年以上の同居歴があり信憑性が認められて、母は日本人の配偶者等(1年)、子は定住者(1年)です。

ガイドラインのどの評価要素に当たるか

平成18年の事例は、判断基準が外に示されていなかった時期と示された後の境目にあります。第一次ガイドラインの策定は平成18年10月であり、第3次出入国管理基本計画と規制改革・民間開放推進3か年計画(平成18年3月31日閣議決定)を受けたものです。本事例がどちら側かは特定できません。以下は現行ガイドライン(令和6年3月改定)による整理です。

  • 積極要素・第2の2(1)(ウ):日本人との法的な婚姻。届出は摘発の後ですが、2年以上の同居が先行しています。
  • 積極要素:子を含む家族としての生活の実体。子の利益の保護の必要性は令和6年改定で明示されました。
  • 消極要素・第2の5:2002年からの不法在留期間。第2の6:不法入国。
  • 第2の9の出頭申告には当たりません(端緒は摘発です)。

結論を分けた一線はどこか

ガイドライン第3に照らすと、本事例で天秤を傾けたのは、婚姻の届出の時期ではなく、それに先行する2年以上の同居であったと読めます。同年の不許可第25事例は、2001年に「就学6月」で入国し、通学中の2003年に強盗致傷等で懲役4年となり服役し、判決の後に日本人男性と婚姻届を提出しましたが、在留状況が悪質で同居歴がなく、逮捕当時は同国人の恋人と同居していたと判明しました(懲役は事例集公表当時の原典表記であり、現行法では拘禁刑に相当します)。手続の後に届け出た形は同じでも、蓄積の有無で分かれたと考えられます。

弁護士のコメント

刑事処分の記載はありません。第1に、同居歴の立証です。子を連れての同居であれば、保育や医療の記録、住民票、家計の資料など、生活の一体性を示す材料が複数残ります。第2に、摘発後の対応です。届出の事実だけでは足りず、それ以前の生活の経過を違反審査の段階で提出しておくことが要点です。なお当時の在留特別許可は職権発動による恩恵的措置でした。令和5年改正入管法(令和6年6月10日施行)で申請手続が新設され(入管法50条1項)、考慮事情も法定されました(同条5項)。長期化が明示的な消極要素とされたのも令和6年改定です。当時許可されたから今も同じ結論になる、とは言えません。

公表されていない事案でも許可はあり得ます

平成18年の公表は許可25件(原典は事例7を欠番とし実際の掲載は24件)と不許可25件です。抜粋である以上、掲載されていない許可も存在します。摘発の後に婚姻を整えた事案について、似た許可例が見当たらないとしても諦める理由にはなりません。当事務所が担当した不法就労助長の事案は、公表事例に不許可が並ぶ類型でありながら在留特別許可を得ています。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)は、中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護と入管手続を主たる注力分野とし、松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が担当します。

観光目的で来日した相談者が日本人女性との間に子を授かったものの在留資格を失った事案では、婚姻と認知が未了で当局から一旦不受理とされたところ、憲法的観点から交渉して婚姻と認知を成立させ、国籍国発行の公的書類がほとんど存在しない状況下でも有利な資料を集め、1回の申請で在留特別許可を獲得しました。

覚醒剤取締法違反(営利目的所持)の事案で、証拠を徹底して分析し、被告人質問と反対尋問を積み重ねて無罪判決を獲得した実績があります。

多くの罪名では執行猶予判決でも結果として退去強制となるため、当事務所は起訴前段階からの不起訴処分の獲得を最優先目標とします。松村弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当します。外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐し、依頼者本人のために動く立場で対応します。刑事手続終了後の在留資格の更新・変更は、提携行政書士とワンストップで対応できます。

結語

同居の期間は、婚姻の時期が遅れた事案を支える最も強い材料になります。本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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住所 : 東京都豊島区高田3丁目4-10布施ビル本館3階
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