舟渡国際法律事務所

平成18年・寄港地上陸許可の後の不法残留から日本国籍の子と婚姻で在留特別許可|同居の実態が認められた事例(許可第15事例)

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平成18年・寄港地上陸許可の後の不法残留から日本国籍の子と婚姻で在留特別許可|同居の実態が認められた事例(許可第15事例)

平成18年・寄港地上陸許可の後の不法残留から日本国籍の子と婚姻で在留特別許可|同居の実態が認められた事例(許可第15事例)

2026/08/07

事例の概要

交際から同居、出産、婚姻へと段階を追って積み上がった事例です。法務省入国管理局が平成20年12月に公表した資料の、平成18年の許可事例第15事例です。本人は東南アジア出身の37歳女性。1996年に寄港地上陸許可を受けた後、不法残留となりました。ホステスとして稼働していた店の日本人男性と同居し、2001年に子が生まれ、2003年に婚姻しています。子は認知され日本国籍を取得しました。同居の事実が確認され、婚姻の信憑性が認められて日本人の配偶者等(1年)です。発覚の端緒は資料からは判明しません。

ガイドラインのどの評価要素に当たるか

平成18年10月に第一次ガイドラインが策定され、判断の要素が初めて公表されました。第3次出入国管理基本計画と規制改革・民間開放推進3か年計画(平成18年3月31日閣議決定)に基づくものです。同年の事例は公表の前後にまたがり、本事例がどちらかは判明しません。以下は現行ガイドライン(令和6年3月改定)による整理です。

  • 積極要素・第2の2(1)(ア)(イ):日本国籍を有する実子と、その同居監護養育。
  • 積極要素・第2の2(1)(ウ):日本人との法的な婚姻と共同生活。同居の事実が確認されています。
  • 積極要素:家族とともに生活する子の利益の保護の必要性(令和6年改定で明示)。
  • 消極要素・第2の5:1996年からの不法在留期間。第2の6:不法残留。
  • 第2の9の出頭申告に当たるかは、端緒の記載がないため判断できません。

結論を分けた一線はどこか

ガイドライン第3に照らすと、本事例は同居、出産、婚姻という順序が整い、婚姻の信憑性を疑う余地が小さかったと読めます。同年の不許可第18事例は、2002年に「短期滞在90日」で入国して不法残留となり、2004年に日本人女性と婚姻して信憑性が認められ在特を受けたにもかかわらず、2006年に売春防止法違反で懲役1年6月執行猶予3年となり、当該女性とは既に別居していることが判明しました(懲役は事例集公表当時の原典表記であり、現行法では拘禁刑に相当します)。一度許可を得ても、素行と婚姻の実態が失われれば次は認められにくいと考えられます。

弁護士のコメント

刑事処分の記載はありません。第1に、同居の立証です。住民票、賃貸借契約、家計の一体性、写真や第三者の陳述など、期間の長さを示す資料の積み上げが効きます。第2に、争う段階です。違反調査から違反審査、口頭審理へと進む各段階で提出しておくべきもので、令書発付後の事情変更は原則として考慮されません(注4)。当時は職権発動による恩恵的措置で、現在は申請手続(入管法50条1項)と考慮事情(同条5項)が法定されています(令和5年改正入管法・令和6年6月10日施行)。長期化を明示的な消極要素とした令和6年改定も踏まえると、当時の結論が今も同じとは言えません。

公表されていない事案でも許可はあり得ます

平成18年分は許可25件(原典は事例7を欠番とし実際の掲載は24件)と不許可25件の公表で、抜粋です。したがって、公表事例に自分と同じ経過の許可例がないことは、許可の可能性がないことを意味しません。当事務所が担当した不法就労助長の事案は、公表事例に不許可が並ぶ類型でありながら在留特別許可を得ています。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)は、中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護と入管手続を主たる注力分野とし、松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が担当します。

日本人女性との間に子を授かったものの在留資格を失い、不法滞在で逮捕・起訴された相談者について、婚姻と認知を成立させた上で、入管法違反の刑事裁判を意識した被告人質問と証人尋問を行い、過去の許可事例の分析を踏まえて1回の申請で在留特別許可を獲得しました。

特殊詐欺の出し子とされた20代女性の事案では、指示役からの欺罔や脅迫的な状況、犯意の不存在を総合的に主張し、不起訴処分を獲得しました。

多くの罪名では執行猶予判決でも結果として退去強制となるため、当事務所は起訴前段階からの不起訴処分の獲得を最優先目標とします。松村弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当します。外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐し、依頼者本人のために動く立場で対応します。刑事手続終了後の在留資格の更新・変更は、提携行政書士とワンストップで対応できます。

結語

同居の期間の長さは、それ自体が婚姻の信憑性を支える資料になります。本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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住所 : 東京都豊島区高田3丁目4-10布施ビル本館3階
電話番号 :050-7587-4639


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