舟渡国際法律事務所

平成19年・17年の在留と小学2年の子がいても家族3人が不許可|摘発が端緒で父母が婚姻していなかった事例(不許可第9事例)

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平成19年・17年の在留と小学2年の子がいても家族3人が不許可|摘発が端緒で父母が婚姻していなかった事例(不許可第9事例)

平成19年・17年の在留と小学2年の子がいても家族3人が不許可|摘発が端緒で父母が婚姻していなかった事例(不許可第9事例)

2026/08/07

事例の概要

長く日本で暮らしていても許可されなかった例です。平成19年に在留特別許可をしなかった10件のうちの第9事例で、東南アジア出身の家族3名(父37歳、母36歳、子7歳)が対象です。1990年に父が寄港地上陸許可の後に不法残留となり、1996年に母が「興行3月」で入国した後に不法残留となりました。1998年に2人は知り合って同居し、2000年に子が生まれています。2007年の摘発により退去強制手続が始まりました。父母は婚姻しておらず、子は小学2年に在学していました。

ガイドラインのどの評価要素に当たるか

平成19年は第一次ガイドライン(平成18年10月策定)の下での運用です。以下は現行ガイドライン(令和6年3月改定)による整理です。

  • 積極要素・第2の2(3):子が本邦の初等中等教育機関で教育を受けていること。もっとも小学2年で、相当期間といえるかは評価が分かれます。
  • 積極要素:家族とともに生活する子の利益の保護の必要性。明示されたのは令和6年改定で、当時は明文の要素ではありませんでした。現在であれば、父母が婚姻していない点も含め、子の側の利益として別に評価される余地があります。
  • 消極要素・第2の5:父は17年前後、母は11年前後の不法在留期間。長期化の明示も令和6年改定です。
  • 消極要素・第2の6:不法残留。父母が婚姻していないことは家族関係の評価を弱めます。
  • 出頭申告(第2の9)には当たりません。

結論を分けた一線はどこか

第3は、積極要素が消極要素を明らかに上回る場合に許可の方向で検討するとします。同じ平成19年の許可第5事例は、父母と子3人の一家5名が自ら出頭申告した事案で、第一子は義務教育を修了して高校1年、第二子は小学3年に在学していました。本事例は在留の長さは近いものの、端緒が摘発であり、就学の積み重ねも小学2年までで、父母は婚姻していません。在留の長さそのものではなく、出頭という選択と子の就学の厚みが分かれ目と考えられます。

弁護士のコメント

第1に、出頭申告という選択です。この時期の家族の許可事例は、家族全員又は母子での出頭申告が大半を占めます。摘発を待つ形になると、家族の結合を示す準備が整う前に手続が進みます。もっとも出頭には相応の準備が必要で、時期と資料の見極めが要点です。

第2に、身分関係の整備です。父母が婚姻していないことは、家族関係の評価に影響します。婚姻や認知に関する手続を先に整えられるかどうかは、入管手続の見通しに関わります。注4により令書発付後の事情変更は原則として考慮されません。当時は職権発動による恩恵的措置であり、申請手続と考慮事情が法定された現在(令和5年改正入管法・入管法50条1項・5項)とは前提が異なります。

公表されていない事案でも許可はあり得ます

平成19年に公表されたのは許可10件と不許可10件で、この年が最後です。平成20年から平成25年までの6年分は本体が見当たらず、家族の事案がその6年間にどう判断されたのかは確かめられません。20件の抜粋と6年の空白しかない資料は、見通しの出発点にはなりますが、結論にはなりません。当事務所が担当した不法就労助長の事案は、公表事例では不許可が並ぶ類型でありながら在留特別許可を得ています。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)は、中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護と入管手続を主たる注力分野とし、松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が担当します。

観光目的で来日した相談者が在留資格を失った事案では、婚姻・認知が未了で当局から一旦不受理とされたところ、憲法的観点から交渉して身分関係を整え、1回の申請で在留特別許可を獲得しました。身分関係の手続を先に動かすことが、家族の事案では特に効いてきます。

多くの罪名では執行猶予判決でも結果として退去強制となるため、当事務所は起訴前段階からの不起訴処分の獲得を最優先目標とします。松村弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当します。外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐し、依頼者本人のために動く立場で対応します。刑事手続終了後の在留資格の更新・変更は、提携行政書士とワンストップで対応できます。

結語

家族の事案では、出頭の時期と身分関係の整理を同時に考える必要があります。本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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