舟渡国際法律事務所

平成19年・日本で生まれ小中を卒業した15歳の子と父母の3人に在留特別許可|17年の家族生活と高校在学が評価された事例(許可第8事例)

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平成19年・日本で生まれ小中を卒業した15歳の子と父母の3人に在留特別許可|17年の家族生活と高校在学が評価された事例(許可第8事例)

平成19年・日本で生まれ小中を卒業した15歳の子と父母の3人に在留特別許可|17年の家族生活と高校在学が評価された事例(許可第8事例)

2026/08/07

事例の概要

日本で生まれ育った子が高校生になった段階の家族の事例です。平成19年に在留特別許可をした10件のうちの第8事例で、東南アジア出身の家族3名(父41歳、母39歳、子15歳)が対象です。1990年に母が不法入国し、同年9月に父が「短期滞在90日」で入国して不法残留となりました。父母は日本で知り合って同居し、1991年に子が生まれ、1995年に婚姻しています。子は日本の小学校・中学校を卒業し、高校1年に在学していました。発覚の端緒は事例集の記載からは判明しません。結果は3名いずれも「定住者(1年)」です。

ガイドラインのどの評価要素に当たるか

平成19年は第一次ガイドライン(平成18年10月策定)の下での運用で、基準が公表された後の年です。以下は現行ガイドライン(令和6年3月改定)による整理です。

  • 積極要素・第2の2(3):本邦の初等中等教育機関で相当期間教育を受けた子とその監護養育者。小中の卒業と高校在学です。
  • 積極要素:家族とともに生活する子の利益の保護の必要性。明示されたのは令和6年改定です。
  • 父母の婚姻は、正規在留者との家族関係ではないため第2の2(2)には当たりませんが、家族の一体性を示す事情です。
  • 消極要素・第2の5:17年前後の不法在留期間。長期化が消極要素と明示されたのは令和6年改定です。
  • 消極要素・第2の6:不法入国と不法残留。どの号に当たるかは条文に当たって確認する必要があります。

結論を分けた一線はどこか

第3は、積極要素が消極要素を明らかに上回る場合に許可の方向で検討するとします。本事例で天秤を傾けたのは、日本で生まれた子が小中を終えて高校に進んでいたという就学の厚みだと読めます。同じ平成19年の不許可第4事例も父母と子の3名の家族ですが、子は小学2年で、父は他人の身分事項による退去強制のほかにも退去強制歴が判明し、2007年の摘発によって手続が始まりました。就学の積み重ねと、親の側の違反の重さが結論を分けたと考えられます。

弁護士のコメント

第1に、記載のない事項を推測しないことです。本事例では発覚の端緒が判明しません。出頭申告であれば第2の9の積極要素になりますが、資料にない事情を前提に見通しを立てるべきではありません。

第2に、子を中心に据えた立証です。在学の状況、地域との関わり、本国で教育を受けることが困難な事情を、違反審査の段階から示す必要があります。注4により令書発付後の事情変更は原則として考慮されません。当時は職権発動による恩恵的措置であり、令和5年改正入管法(令和6年6月10日施行)による申請手続の新設と考慮事情の明示(入管法50条1項・5項)を経た現在とは前提が異なります。

公表されていない事案でも許可はあり得ます

公表されたのは平成19年分までで、その年の内容は許可10件と不許可10件です。平成20年から平成25年までの6年分は本体が見つかっていません。6年も欠けた抜粋の中に自分と似た事例がないことは、結論の根拠になりません。当事務所が担当した不法就労助長の事案は、公表事例では不許可が並ぶ類型でありながら在留特別許可を得ています。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)は、中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護と入管手続を主たる注力分野とし、松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が担当します。

観光目的で来日した相談者が日本人女性との間に子を授かったものの在留資格を失った事案では、国籍国発行の公的書類がほとんど存在しない状況下でも有利な資料を集め、入管当局の過去の許可事例を分析することで1回の申請で在留特別許可を獲得しました。資料が乏しい事案でも、組み立て方によって道が開けることがあります。

多くの罪名では執行猶予判決でも結果として退去強制となるため、当事務所は起訴前段階からの不起訴処分の獲得を最優先目標とします。松村弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当します。外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐します。刑事手続終了後の在留資格の更新・変更は、提携行政書士とワンストップで対応できます。

結語

子の就学が中心となる事案では、学校生活の記録が家族全体を支える資料になります。本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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