舟渡国際法律事務所

平成19年・日本で小中高を卒業した20歳女性が出頭申告して在留特別許可|大学進学と学業継続が認められ留学1年となった事例(許可第3事例)

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平成19年・日本で小中高を卒業した20歳女性が出頭申告して在留特別許可|大学進学と学業継続が認められ留学1年となった事例(許可第3事例)

平成19年・日本で小中高を卒業した20歳女性が出頭申告して在留特別許可|大学進学と学業継続が認められ留学1年となった事例(許可第3事例)

2026/08/07

事例の概要

子どもの頃から日本で学校に通い、そのまま成人した方の事例です。平成19年に在留特別許可をした10件のうちの第3事例で、南西アジア出身の20歳女性です。1999年に親族訪問を目的とする「短期滞在90日」で入国した後、不法残留となりました。日本人と婚姻している親族と同居しながら、日本の小学校・中学校・高等学校を卒業しています。2006年に自ら出頭申告し、大学に進学しました。事例集は、真摯に学業を継続していると認定されたことを記しています。結果は「留学(1年)」です。

ガイドラインのどの評価要素に当たるか

平成19年は第一次ガイドライン(平成18年10月策定)の下での運用で、基準が公表された後の年です。以下は現行ガイドライン(令和6年3月改定)による整理です。

  • 積極要素・第2の2(3):本邦の初等中等教育機関で相当期間教育を受けたこと。小中高の卒業は中心的な例です。
  • 積極要素・第2の9:自ら出頭申告したこと。大学進学による別表第一の在留資格の該当性も評価されたと読めます。
  • 消極要素・第2の5:7年前後の不法在留期間。長期化が明示的に消極要素とされたのは令和6年改定で、当時の扱いは異なりました。
  • 消極要素・第2の6:不法残留。どの号に当たるかは事案ごとに条文に当たって確認する必要があります。
  • 本人に子の記載はなく、令和6年改定で明示された子の利益の保護の必要性は本事例では働きません。

結論を分けた一線はどこか

第3の判断手法は、積極要素が消極要素を明らかに上回る場合に許可の方向で検討するものです。本事例で天秤を傾けたのは、日本の学校教育を小学校から高校まで受け切った事実と、自ら出頭した端緒であったと読めます。許可された資格が「定住者」ではなく「留学」であった点も、学業の継続それ自体が評価されたことを示しています。同じ平成19年の不許可第6事例は、「人文知識・国際業務」で入国しながら勤務先の経営悪化後は専ら風俗店従業員として稼働し、資格外活動の容疑で摘発された事案で、在留目的からの離脱が重く見られました。

弁護士のコメント

刑事処分がない事例ですので、手続面を2点述べます。

第1に、出頭申告の時期です。第2の9の出頭申告は有力な積極要素ですが、就学中の方の事案では、進学の節目に合わせて申告時期を検討する意味があります。学籍や進学予定を示す資料を整えてから出頭できるかで、違反審査の入口の見え方が変わり得ます。

第2に、制度の違いです。当時は職権発動による恩恵的措置でしたが、令和5年改正入管法(令和6年6月10日施行)で申請手続が新設され(入管法50条1項)、考慮事情も明示されました(同条5項)。積極要素を申請者側で立証する場面が増えており、在学や生活状況の資料は早い段階で揃える必要があります。注4により令書発付後の事情変更は原則として考慮されません。

公表されていない事案でも許可はあり得ます

公表事例は各年20件前後の抜粋です。しかも平成19年分が最後で、平成20年から平成25年までの6年分は本体を確認できないままです。6年もの空白がある資料をもって、許可の可能性の有無を測ることはできません。当事務所が担当した不法就労助長の事案は、公表事例では不許可が並ぶ類型でありながら在留特別許可を得ています。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)は、中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護と入管手続を主たる注力分野とし、松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が担当します。

観光目的で来日した相談者が日本人女性との間に子を授かったものの在留資格を失った事案では、婚姻・認知が未了で当局から一旦不受理とされたところ、憲法的観点から交渉して婚姻・認知を成立させ、入管当局の過去の許可事例を分析することで1回の申請で在留特別許可を獲得しました。

多くの罪名では執行猶予判決でも結果として退去強制となるため、当事務所は起訴前段階からの不起訴処分の獲得を最優先目標とします。松村弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当します。外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐し、依頼者本人のために動く立場で対応します。刑事手続終了後の在留資格の更新・変更は、提携行政書士とワンストップで対応できます。

結語

日本で育った若い方の事案では、学びの継続を裏づける資料をどこまで示せるかが要点になります。本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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住所 : 東京都豊島区高田3丁目4-10布施ビル本館3階
電話番号 :050-7587-4639


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