舟渡国際法律事務所

平成27年・母子で出頭申告して母子とも定住者(3年)|在日約18年9月・違反約9月で在留特別許可が認められた事例(C類型許可第1事例)

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平成27年・母子で出頭申告して母子とも定住者(3年)|在日約18年9月・違反約9月で在留特別許可が認められた事例(C類型許可第1事例)

平成27年・母子で出頭申告して母子とも定住者(3年)|在日約18年9月・違反約9月で在留特別許可が認められた事例(C類型許可第1事例)

2026/08/07

事例の概要

日本で生まれた子2人と母が、そろって自ら出頭した例です。出入国在留管理庁が公表した平成27年分事例集のC類型(外国人家族の場合)許可第1事例で、結論は許可です。違反態様は不法残留、端緒は母子での出頭申告です。母は在日約18年9月・違反約9月。子は2人とも本邦出生で不法残留の状態にあり、1人は在日約9年7月・違反約4月、もう1人は在日約3年6月・違反約6月です。刑事処分はなく、被退去強制歴の記載もありません。許可内容は母子とも定住者で、在留期間は3年です。子の就学状況は事例集の記載からは判明しません。

ガイドラインのどの評価要素に当たるか

当てはめは令和6年3月改定の現行ガイドラインによります。本事例自体は改正入管法施行(令和6年6月10日)前、改定前ガイドラインの下での判断です。

  • 積極要素・第2の2(3):同項は本邦で相当期間の教育を受け、本国での就学が困難な子とその監護養育者を対象とします。子2人はいずれも本邦出生ですが、就学の記載がないため同項に当たると断定はできません。
  • 積極要素:家族とともに本邦で生活するという子の利益の保護の必要性。明示は令和6年3月改定(参議院附帯決議14項)です。
  • 積極要素・第2の9:母子での出頭申告。
  • 消極要素・第2の5:不法在留は母が約9月、子が約4月と約6月で、いずれも短期です。令和6年改定で明示的な消極要素とされました。
  • 消極要素・第2の6:不法残留という退去強制事由。どの号に当たるかは事案ごとに条文に当たって確認する必要があります。

結論を分けた一線はどこか

本事例の特徴は、許可された在留期間が3年である点です。同じ平成27年C類型の許可第2事例と第3事例はいずれも定住者(1年)でした。天秤を傾けたのは、在日期間が約18年9月に及ぶ一方で不法在留が約9月にとどまり、資格を失って間もなく自ら出頭したこと、そして子2人がいずれも本邦で生まれ生活の基盤を本邦に置いていたことであると読めます。同じ年の不許可第1事例では、母の違反が約8年10月に及んでいました。不法な状態をどれだけ短く抑えたかが、在留期間の長短にも表れていると考えられます。

弁護士のコメント

刑事処分のない事例ですので、2点を挙げます。

第1に、出頭の時期です。本事例は資格を失ってから約9月で出頭しています。第2の5が令和6年改定で明示的な消極要素とされた現在、放置した期間の長さは従前より不利に働き得ます。

第2に、出頭前の準備です。出頭申告は積極要素である一方、退去強制手続の開始でもあります。母子それぞれについて何を求めるのかを整理して臨むのが望ましいところです。手続は違反調査、違反審査(認定)、口頭審理(判定)、異議申出と進み、注4は令書発付後の事情変更を原則として考慮しません。子の在学や地域との関係を示す資料は、違反審査までに整えたいところです。

公表されていない事案でも許可はあり得ます

事例集に載るのは各年20件前後の抜粋で、その年の判断の全体像ではありません。似た事情の許可例が見当たらないことは、許可の可能性がないことを意味しません。当事務所が担当した不法就労助長の事案は、公表事例では不許可が並ぶ類型でありながら在留特別許可を得ており、許可後も違反認定処分の取消しを争っております。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)は、中国籍の依頼者を中心とする外国人の刑事弁護と入管手続に注力しております。担当は松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)です。

観光目的で来日した相談者が日本人女性との間に子を授かったものの在留資格を失い、不法滞在で逮捕・起訴された事案では、婚姻と認知が未了で当局から一旦不受理とされたところ、憲法的な観点から交渉して婚姻と認知を成立させ、入管当局の過去の許可事例を分析して、1度の申請で在留特別許可を獲得しております。

多くの罪名では執行猶予判決でも結果として退去強制に至るため、当事務所は起訴前の段階からの不起訴処分の獲得を最優先の目標としております。松村弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当いたします。外国人事件に精通した中国語の専属通訳が常駐し、依頼者ご本人のために動きます。刑事手続終了後の在留資格の更新・変更は、提携する行政書士とワンストップで対応いたします。

結語

子と共に不法滞在の状態にある場合、いつ出頭するかと、その時点で何を示せるかが結論に直結いたします。本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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住所 : 東京都豊島区高田3丁目4-10布施ビル本館3階
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