舟渡国際法律事務所

平成27年・不法入国・婚姻約5月でも在留特別許可|配偶者が永住者・未成年の子1人・在日約9年10月の事例(B類型許可第5事例)

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平成27年・不法入国・婚姻約5月でも在留特別許可|配偶者が永住者・未成年の子1人・在日約9年10月の事例(B類型許可第5事例)

平成27年・不法入国・婚姻約5月でも在留特別許可|配偶者が永住者・未成年の子1人・在日約9年10月の事例(B類型許可第5事例)

2026/08/07

事例の概要

不法入国で、婚姻からまだ約5月。それでも許可された事例です。平成27年分の事例集(出入国在留管理庁が公表)のB類型(配偶者が正規に在留する外国人の場合)許可第5事例です。

違反態様は不法入国、端緒は出頭申告。在日期間・違反期間はいずれも約9年10月です。婚姻期間は約5月で、夫婦間に未成年の子が1人います。配偶者の在留資格は「永住者」です。刑事処分はありません。許可内容は「永住者の配偶者等(1年)」です。判断は令和5年改正入管法の施行前、現行ガイドラインの改定前のものです。

ガイドラインのどの評価要素に当たるか

  • 第2の2(2)(積極):配偶者の「永住者」は別表第二の在留資格ですので、同号が特に考慮する積極要素に直接乗ります。
  • 家族関係(積極):婚姻期間は約5月と短いものの、夫婦間に未成年の子が1人います。子の存在が、期間の短さとは別の角度から婚姻の安定性を裏づけます。
  • 子の利益(積極):本邦で家族とともに生活するという子の利益の保護の必要性。明示は令和6年3月改定によります。
  • 第2の9(積極):不法滞在の事実を申告するため自ら出頭したこと。
  • 第2の5・第2の6(消極):約9年10月の不法在留期間と、不法入国という退去強制事由。期間の長期化が明示的な消極要素とされたのは令和6年改定ですので、現在は評価が変わりうる部分です。どの号に当たるかは条文で確認を要します。

結論を分けた一線はどこか

不法入国という重い違反態様と、約9年10月という長い違反期間がある一方で、永住者との婚姻、未成年の子、出頭申告がそろっています。天秤を傾けたのは、婚姻期間の長短ではなく子を含む家族生活の実体と読めます。

同じB類型の不許可第2事例は、婚姻期間が14日で、当局収容中に婚姻が成立した経緯が記載されて不許可でした。婚姻から間もない点は本事例と共通しますが、子がおらず、婚姻が手続の途中で成立したという経緯が異なります。届出の前から家族生活が積み上がっていたかが分かれ目と考えられます。

弁護士のコメント

第1に、不法入国の事案では入国の経緯そのものが調べられます。どの旅券でいつ入国したか、他人名義の書類を用いたかによって、退去強制事由の号も素行の評価も変わります。刑事処分がない事案でも、経緯を早期に正確に整理しておくことが後の主張の土台になります。

第2に、子の存在を示す資料です。出生届の記載事項証明、母子健康手帳、養育の状況を示す資料などは、違反審査の段階までに提出しておくのが安全です。ガイドライン注4により退去強制令書発付後の事情変更は原則として考慮されず、後から足しても届かない場面があります。配偶者が永住者であることを示す在留カードや住民票も、早期にそろえておく必要があります。

公表されていない事案でも許可はあり得ます

事例集の掲載は各年20件前後です。不法入国の許可例は不法残留に比べて少ないのですが、本事例のように現に存在します。当事務所が担当した不法就労助長の事案は、公表事例では不許可が並ぶ類型でありながら在留特別許可を得ています。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)の松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)は、中国籍の方を中心とする外国人の刑事弁護と入管手続を主たる注力分野としています。

観光目的で来日された方が日本人女性との間にお子さんを授かったものの在留資格を失い、不法滞在で逮捕・起訴された事案では、一旦は不受理とされた婚姻と認知を憲法的な観点から当局と交渉して成立させ、過去の許可事例を分析した上で、1度の申請で在留特別許可を獲得しました。

特殊詐欺の受け子として複数回の再逮捕を受けた事案では、取調べへの対応を徹底し、不当な取調べへの抗議を重ねて、全件について不起訴処分を獲得しました。

多くの罪名では執行猶予でも結果として退去強制となるため、起訴前からの不起訴処分の獲得を最優先の目標とします。接見の初動から公判の結審まで松村弁護士自身が全工程を直接担当し、外国人事件に精通した中国語の専属通訳が常駐して、依頼者ご本人のために動く立場から通訳します。刑事手続後の在留資格の更新・変更も、提携する行政書士とワンストップで対応できます。

結語

本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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住所 : 東京都豊島区高田3丁目4-10布施ビル本館3階
電話番号 :050-7587-4639


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