舟渡国際法律事務所

平成29年・配偶者の出頭申告に伴う調査で不法入国が判明し不許可|在日約10年2月、子は9歳と6歳だった事例(C類型不許可第2事例)

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平成29年・配偶者の出頭申告に伴う調査で不法入国が判明し不許可|在日約10年2月、子は9歳と6歳だった事例(C類型不許可第2事例)

平成29年・配偶者の出頭申告に伴う調査で不法入国が判明し不許可|在日約10年2月、子は9歳と6歳だった事例(C類型不許可第2事例)

2026/08/06

事例の概要

家族の一部だけが出頭したときに何が起こるかを示す事例です。平成29年分事例集(出入国在留管理庁が公表)のC類型(外国人家族の場合)不許可第2事例です。本人の違反態様は不法入国で、端緒は職員探知です。在日期間と違反期間はいずれも約10年2月で、来日から判定まで一貫して不法な在留でした。配偶者は不法残留で在日約11年8月・違反約11年7月です。子2人は不法残留で、9歳(在日約9年7月・違反3月)と6歳(在日約6年6月・違反3月)です。刑事処分と被退去強制歴の記載はありません。事例集は、不法残留の容疑で出頭申告した配偶者の違反調査の過程で本人の不法入国が判明したことを、不許可の事情として挙げています。

ガイドラインのどの評価要素に当たるか

当てはめは令和6年3月改定の現行ガイドラインによります。本事例は令和5年改正入管法の施行(令和6年6月10日)前・改定前の判断です。

  • 積極要素・第2の2(3):この要素は、本邦の初等中等教育機関で相当期間教育を受けたことを要件的に掲げます。子の年齢は記載されていますが在学の記載はなく、C類型で最も強く働くこの積極要素の裏付けが手続に現れなかった事案では、不許可となる例が目立ちます。
  • 積極要素:本邦で家族とともに生活するという子の利益の保護の必要性。明示は令和6年3月改定によります。
  • 消極要素・第2の5と第2の6:約10年2月の不法在留と、不法入国という態様。どの号に当たるかは条文に当たって確認する必要があります。
  • 第2の9:出頭申告をしたのは配偶者であり、本人の違反は調査の過程で判明しました。本人についてこの積極要素は働きません。

結論を分けた一線はどこか

第3は、積極要素が消極要素を明らかに上回ることを求めます。本事例で天秤が動かなかったのは、本人が自ら申告した立場にないこと、在留の全期間が不法入国によるものであったこと、そして子の在学が積極要素として現れていないことが重なったためと読めます。同じ平成29年C類型の許可第1事例は、家族4人がそろって出頭し、全員が定住者(1年)を得ています。

弁護士のコメント

刑事処分のない事例です。2点を述べます。

第1に、出頭申告の範囲の設計です。家族の一部だけが出頭すると、残る家族の違反は調査の過程で明らかになり、その者は第2の9の積極要素を得られません。誰がどの順序で手続に入るかは、家族全体の見通しを立てたうえで決めるべき事柄です。

第2に、子の在学と生活の立証です。在学証明、成績や出席の記録、地域との関わりを示す資料は、第2の2(3)の裏付けとして最も直接的なものです。違反審査の段階までに提出しておくことが望ましく、令書発付後の事情変更は原則として考慮されません(注4)。

公表されていない事案でも許可はあり得ます

平成29年分に掲載されたのは許可19件・不許可19件にとどまります。不許可事例に近い事情があっても、それだけで可能性がないとはいえません。当事務所が担当した不法就労助長の事案は、公表事例では不許可が並ぶ類型でありながら在留特別許可を得ております。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)は、中国籍の方を中心とする外国人の刑事弁護と入管手続に注力しております。松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が担当いたします。

覚醒剤取締法違反(営利目的所持)で起訴された依頼者については、証拠の徹底した分析と被告人質問・反対尋問により無罪判決を獲得しております。裁判員裁判の対象事件や報道された重大事件にも多数対応しております。

多くの罪名では執行猶予判決でも結果として退去強制に至りますので、起訴前の段階からの不起訴処分の獲得を最優先の目標といたします。松村弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当し、外国人事件に精通した中国語の専属通訳が常駐しております。刑事手続終了後の在留資格の更新・変更は、提携する行政書士とワンストップで対応いたします。

結語

ご家族の誰から手続に入るかは、後戻りのできない選択になります。本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

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