舟渡国際法律事務所

平成30年・留学で在留中に除籍された後もアルバイトを継続、資格外活動で不許可|配偶者が留学・子が家族滞在では積極要素にならなかった事例(D類型不許可第7事例)

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平成30年・留学で在留中に除籍された後もアルバイトを継続、資格外活動で不許可|配偶者が留学・子が家族滞在では積極要素にならなかった事例(D類型不許可第7事例)

平成30年・留学で在留中に除籍された後もアルバイトを継続、資格外活動で不許可|配偶者が留学・子が家族滞在では積極要素にならなかった事例(D類型不許可第7事例)

2026/08/06

事例の概要

ご家族が本邦にいることが必ず有利に働くわけではないことを示す事例です。平成30年分事例集(出入国在留管理庁が公表)のD類型(その他)不許可第7事例で、結論は不許可です。違反態様は資格外活動、端緒は当局の摘発で、在日約3年4月・違反約1年です。在留希望の理由は、在留資格「留学」を有する同国人配偶者、および在留資格「家族滞在」を有する子との同居です。事例集が不許可の事情として挙げるのは、在留資格「留学」で在留中に学校から除籍処分を受けた後もアルバイトを継続していたことです。刑事処分と被退去強制歴の記載はありません。

ガイドラインのどの評価要素に当たるか

当てはめは令和6年3月改定の現行ガイドラインによります。本事例は改正入管法施行(令和6年6月10日)前・改定前ガイドラインの下での判断です。

  • 積極要素・第2の2(2):特に考慮する積極要素は、別表第二の在留資格(永住者・特別永住者・日本人の配偶者等・永住者の配偶者等・定住者)を有する者との家族関係です。本事例の配偶者は「留学」、子は「家族滞在」で、いずれも別表第一ですから、この積極要素に直接当たりません。
  • 積極要素:家族とともに生活する子の利益の保護の必要性(令和6年3月改定で明示)。もっとも配偶者と子の在留資格は本邦での安定した地位を意味するものではありません。
  • 消極要素・第2の6:資格外活動。学校から除籍処分を受けた後は在留資格の基礎となる活動が失われており、その状態でアルバイトを継続した点が評価されます。
  • 消極要素・第2の5:違反期間約1年。
  • 第2の9の出頭申告には当たりません(端緒は摘発)。

結論を分けた一線はどこか

決定的だったのは、家族が本邦にいることが積極要素の枠組みに乗らなかったことであると読めます。配偶者と子の在留資格が別表第一である場合、第2の2(2)には当たりません。同年C類型の許可第2事例は、母子3人がいずれも在留資格を持たない状態でしたが、子2人が12歳と10歳で本邦で生まれてからの生活を積み上げており、母子そろって自ら出頭して全員に定住者が認められました。家族が本邦にいること自体ではなく、本邦での生活の実体と発覚の端緒が結論を分けたと読めます。

弁護士のコメント

刑事処分の記載がない事例です。2点を述べます。

第1に、除籍と在留資格の関係です。学校から除籍された段階で、在留資格の基礎となる活動が失われます。この時点で資格変更の可否や今後の方針を検討しておくことが要点です。アルバイトの継続は、資格外活動として別の違反を積み重ねる結果になります。

第2に、ご家族の在留資格を確認することです。家族が本邦にいれば有利になるという理解は、ガイドラインの構造とずれる場合があります。配偶者やお子さんの在留資格が別表第一か別表第二かによって、主張の組み立ては大きく変わってまいります。

公表されていない事案でも許可はあり得ます

事例集は各年20件前後の抜粋にとどまります。留学から在留資格を失った類型に許可例が見当たらないとしても、それは許可の可能性がないことを意味しません。当事務所が担当した不法就労助長の事案は、公表事例では不許可が並ぶ類型でありながら在留特別許可を得ており、許可後もなお違反認定処分の取消しを争っております。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)は、中国籍の依頼者を中心とする外国人の刑事弁護と入管手続に注力しております。担当は松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)です。

在留資格を失った相談者が不法滞在で身柄を拘束された事案では、婚姻と認知の手続上の障害を当局との交渉によって解消し、刑事裁判での立証も見据えて資料を整え、1度の申請で在留特別許可を獲得しております。

多くの罪名では執行猶予判決でも結果として退去強制に至るため、当事務所は起訴前の段階からの不起訴処分の獲得を最優先の目標としております。松村弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当いたします。外国人事件に精通した中国語の専属通訳が常駐し、依頼者ご本人のために動きます。刑事手続終了後の在留資格の更新・変更は、提携する行政書士とワンストップで対応いたします。

結語

ご家族が本邦にいる場合でも、その在留資格の種別によって主張の組み立ては大きく変わります。本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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