舟渡国際法律事務所

平成30年・技術・人文知識・国際業務で在留中に清掃員として稼働、資格外活動で不許可|違反約9月で在留特別許可が認められなかった事例(D類型不許可第2事例)

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平成30年・技術・人文知識・国際業務で在留中に清掃員として稼働、資格外活動で不許可|違反約9月で在留特別許可が認められなかった事例(D類型不許可第2事例)

平成30年・技術・人文知識・国際業務で在留中に清掃員として稼働、資格外活動で不許可|違反約9月で在留特別許可が認められなかった事例(D類型不許可第2事例)

2026/08/06

事例の概要

在留資格の枠を超えて働いた場合の帰趨を示す事例です。平成30年分事例集(出入国在留管理庁が公表)のD類型(その他)不許可第2事例で、結論は不許可です。違反態様は資格外活動、端緒は職員による探知で、在日約2年11月・違反約9月です。在留希望の理由は、稼働を継続したいというものです。事例集が不許可の事情として挙げるのは、在留資格「技術・人文知識・国際業務」で在留中に、清掃員として報酬を受ける活動に従事していたことです。刑事処分、被退去強制歴、家族関係の記載はいずれもありません。

ガイドラインのどの評価要素に当たるか

当てはめは令和6年3月改定の現行ガイドラインによります。本事例は改正入管法施行(令和6年6月10日)前・改定前ガイドラインの下での判断です。

  • 消極要素・第2の6:資格外活動。在留資格に対応する活動の範囲を超えて報酬を受ける活動に従事し、当該在留資格の前提を欠く状態が続いた点が評価されます。どの号に当たるかは条文に当たって確認する必要があります。
  • 消極要素・第2の5:違反期間約9月。長期ではありませんが、期間が短いことは積極要素を生み出すものではありません。
  • 積極要素・第2の9:出頭申告には当たりません(端緒は職員による探知)。同じ第2の9は別表第一の一の表・二の表の在留資格該当性も積極要素としますが、本事例は現に従事していた活動が在留資格に対応していませんでした。
  • 第2の2の家族関係、第2の7の人道上の配慮、第2の3の素行不良に当たる事情は、いずれも記載がありません。

結論を分けた一線はどこか

第3の判断手法では、積極要素が消極要素を明らかに上回ることを要します。本事例で決定的だったのは、在留を求める理由が稼働の継続という希望にとどまり、ガイドラインが積極要素として掲げる家族関係や人道上の配慮に当たる事情がなかったことであると読めます。同年D類型の許可第4事例は、警察による逮捕という本事例より不利な端緒でありながら定住者(1年)が認められました。在日約18年6月の生活基盤の厚みが違いを生んでいると考えられます。

弁護士のコメント

刑事処分の記載がない事例です。2点を述べます。

第1に、資格外活動における認識と程度です。この違反は活動の内容、報酬の有無、継続性によって評価が分かれます。従事した活動が在留資格の範囲内にとどまるとの主張が成り立つ余地があるか、就労先の説明を信じていた事情があるかを、違反調査の段階から記録に残すことが要点です。退去強制事由の判断に故意・過失を要件としない運用の当否は現に係争中の論点であり、認識に関する事実を早期に固める意味は大きいと考えております。

第2に、在留資格に立ち返る選択です。対応する活動に復帰できる見込みがあれば、在留特別許可を求める前に、資格変更や就労先の適正化という道筋を検討する余地がございます。

公表されていない事案でも許可はあり得ます

事例集が載せるのは各年20件前後にとどまります。資格外活動の類型で許可例が見当たらないとしても、許可の可能性がないと決まるものではありません。当事務所が担当した不法就労助長の事案は、公表事例では不許可が並ぶ類型でありながら在留特別許可を得ており、許可後もなお違反認定処分の取消しを争っております。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)は、中国籍の依頼者を中心とする外国人の刑事弁護と入管手続に注力しております。担当は松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)です。

不法就労助長罪に問われ退去強制の危機に至った女性の事案では、退去強制事由に故意・過失は不要とする従来の実務を問い直し、責任主義の射程を争う訴訟を現に続けております。この事案では在留特別許可を獲得したうえ、なお違反認定処分そのものの取消しを争っております。

多くの罪名では執行猶予判決でも結果として退去強制に至るため、当事務所は起訴前の段階からの不起訴処分の獲得を最優先の目標としております。松村弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当いたします。外国人事件に精通した中国語の専属通訳が常駐し、依頼者ご本人のために動きます。刑事手続終了後の在留資格の更新・変更は、提携する行政書士とワンストップで対応いたします。

結語

在留資格の枠を超えた稼働が疑われた段階で、活動の内容と認識を記録に残すことが要点でございます。本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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住所 : 東京都豊島区高田3丁目4-10布施ビル本館3階
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