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平成30年・大麻取締法違反で懲役2年6月・執行猶予5年、婚姻約9年6月・違反期間約1月でも不許可(B類型不許可第4事例)

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平成30年・大麻取締法違反で懲役2年6月・執行猶予5年、婚姻約9年6月・違反期間約1月でも不許可(B類型不許可第4事例)

平成30年・大麻取締法違反で懲役2年6月・執行猶予5年、婚姻約9年6月・違反期間約1月でも不許可(B類型不許可第4事例)

2026/08/06

事例の概要

違反期間はわずか約1月、婚姻期間は約9年6月。それでも不許可でした。平成30年分事例集B類型不許可第4事例です。

違反態様は不法残留及び刑罰法令違反、端緒は警察逮捕です。在日期間は約12年6月、違反期間は約1月です。婚姻期間は約9年6月、夫婦間に子はなく、配偶者の在留資格の記載もありません。刑事処分は大麻取締法違反により懲役2年6月、執行猶予5年の判決です(懲役は原典表記であり、現行法では拘禁刑に相当します)。不許可の事情として被退去強制歴1回が挙げられています。本件は令和5年改正入管法及び現行ガイドライン(令和6年3月改定)の適用前の判断です。

ガイドラインのどの評価要素に当たるか

  • 第2の6(消極・中核):退去強制理由の反社会性。薬物関係法令違反は実刑でも執行猶予でも不許可側に集中する類型です。
  • 被退去強制歴1回(消極):送還を経験しながら再度違反に至った経緯が独立して働きます。
  • 第2の9(働かない):端緒は警察逮捕。
  • 第2の5(消極として極めて軽い):違反期間は約1月で同年B類型では最短です。結論を左右したとは考えにくいところです。
  • 第2の2(2)(確認できない):婚姻約9年6月は同年B類型で最長ですが、配偶者の在留資格の記載がなく、別表第二か否かを確かめられません。

結論を分けた一線はどこか

同年のB類型許可第4事例は、婚姻約1年6月と本件の6分の1ほどで、違反期間は約8年4月と本件の100倍近くです。それでも配偶者が「永住者」、端緒は出頭申告、刑事処分もなく許可です。

この対比が示すのは、天秤に乗る重さの順序です。不法在留の期間は、薬物事犯や被退去強制歴に比べれば軽い要素です。本件の結論を決めたのは、薬物事犯の有罪判決と被退去強制歴、警察逮捕という端緒だと読めます。

弁護士のコメント

第1に、執行猶予の意味は罪名によって全く異なります。入管法24条4号リは無期又は1年を超える拘禁刑に処せられた者を対象としますが、全部執行猶予は除外されます。他方、24条4号チは薬物関係法令違反による有罪を退去強制事由とし、執行猶予でも除外されません。本件の懲役2年6月・執行猶予5年は4号リなら外れる位置ですが、4号チには当たり得ます。刑事段階で不起訴を得られていれば、この該当性を生じさせずに済んだ可能性があります。

第2に、薬物の認識です。所持していた物が大麻であるという認識、共犯者との意思の連絡、荷物を預かった経緯は刑事段階で争うべき事項です。入管実務は退去強制事由の判断に故意・過失を要しない運用を続け、松村大介弁護士はこの当否を問う訴訟を係争中です。刑事段階でどこまで争ったかが後の主張の基礎を決めます。

公表されていない事案でも許可はあり得ます

薬物関係法令違反があると、公表事例から許可例を探すのは極めて困難です。もっとも事例集は年20件前後の抜粋で、掲載がないことは許可がなかったことを示しません。当事務所が担当した不法就労助長の事案は、公表事例に不許可が並ぶ類型でありながら在留特別許可を得ており、その後も違反認定処分の取消しを争っております。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)の松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)は、中国籍の方を中心とする外国人の刑事弁護と入管手続を主たる注力分野としております。

覚醒剤取締法違反(営利目的所持)で起訴された依頼者の事案では、徹底した証拠分析と被告人質問・反対尋問により無罪判決を獲得しております。

特殊詐欺の出し子とされた20代女性の事案では、指示役からの欺罔や脅迫的な状況、犯意の不存在等を総合的に主張し、不起訴処分を獲得しております。

執行猶予判決を得ても多くの罪名では結果として退去強制となりますので、起訴前段階からの不起訴処分の獲得を最優先の目標といたします。接見の初動から公判の結審まで松村弁護士自身が全工程を直接担当し、依頼者ご本人のために動く立場の中国語専属通訳が常駐しております。刑事手続後の在留資格の更新・変更は、提携する行政書士とワンストップで対応いたします。

結語

本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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