舟渡国際法律事務所

平成30年・自己経営の飲食店で「短期滞在」の外国人をホステスとして稼働させ懲役10月・執行猶予3年・罰金120万円で不許可(B類型不許可第3事例)

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平成30年・自己経営の飲食店で「短期滞在」の外国人をホステスとして稼働させ懲役10月・執行猶予3年・罰金120万円で不許可(B類型不許可第3事例)

平成30年・自己経営の飲食店で「短期滞在」の外国人をホステスとして稼働させ懲役10月・執行猶予3年・罰金120万円で不許可(B類型不許可第3事例)

2026/08/06

事例の概要

在日13年、婚姻5年でも結論は動きません。平成30年分事例集B類型不許可第3事例です。

違反態様は不法就労助長、端緒は摘発です。在日期間は約13年6月、違反期間欄は原典で斜線です。婚姻は約5年1月、子はなく、配偶者の在留資格の記載もありません。刑事処分は入管法違反により懲役10月、執行猶予3年、罰金120万円の判決です(懲役は原典表記であり、現行法では拘禁刑に相当します)。不許可の事情は、自己の経営する飲食店で在留資格「短期滞在」の外国人をホステスとして稼働させたことです。本件は令和5年改正入管法及び現行ガイドライン(令和6年3月改定)の適用前の判断です。

ガイドラインのどの評価要素に当たるか

  • 第2の3(イ)(消極・中核):他の外国人の不法就労や在留資格の偽装に関わる行為。「短期滞在」は就労が認められない資格ですので、稼働させる行為は正面からこれに当たります。第2の3が偽変造書類と並べてこれを掲げるのは、在留資格制度を損なう、行政の根幹に関わる違反との評価の表れです。
  • 第2の6(消極):退去強制理由の反社会性。罰金120万円の併科に、営利性を伴う違反という評価が表れます。
  • 第2の9(働かない):端緒は摘発。
  • 第2の2(2)(確認できない):婚姻約5年1月ですが、配偶者の在留資格の記載がなく、別表第二か否かを確かめられません。

結論を分けた一線はどこか

同年のB類型許可第2事例は、違反期間が約5年に及びますが、端緒は出頭申告、刑事処分はなく、配偶者と子がともに「定住者」で許可されています。婚姻は約1年3月です。

本件で天秤が傾かなかったのは、婚姻期間の不足ではありません。他の外国人を就労できない資格のまま働かせた違反の性質、摘発という端緒、家族関係の側が別表第二の資格に支えられているか確認できないことが重なった結果だと読めます。

弁護士のコメント

第1に、量刑の位置です。入管法24条4号リは無期又は1年を超える拘禁刑に処せられた者を対象とし、全部執行猶予を除きます。10月は1年を超えず執行猶予付きですから、この号に当たりません。手続に至ったのは、不法就労助長行為が24条3号の4として独立の退去強制事由とされるからです。刑事段階で不起訴を得られていれば、この該当性を生じさせずに済んだ可能性があります。

第2に、認識の問題です。「短期滞在」の方が就労できないことを知っていたか、在留カードの記載をどこまで確認していたかは、刑事段階で争うべき事項です。入管実務は退去強制事由の判断に故意・過失を要しない運用を続け、松村大介弁護士はこの当否を問う訴訟を係争中です。刑事段階の主張が後の入管手続の土台になります。

公表されていない事案でも許可はあり得ます

不法就労助長は公表事例では不許可が並ぶ類型です。もっとも当事務所が担当した事案では在留特別許可を獲得しており、許可後もなお違反認定処分の取消しを争っております。公表事例の傾向は出発点であって結論ではなく、理論構成と立証の工夫で超えられる場合があります。結果をお約束できるものではありません。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)は、中国籍の方を中心とする外国人の刑事弁護と入管手続に注力しております。松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が担当いたします。

不法就労助長罪に問われた女性の事案では、退去強制事由の判断に故意・過失を要しないとする従来の実務の当否を問う訴訟を進めており、この事件でも在留特別許可を獲得しております。

特殊詐欺の出し子とされた20代女性の事案では、指示役からの欺罔や脅迫的な状況、犯意の不存在等を総合的に主張し、不起訴処分を獲得しております。

多くの罪名では執行猶予でも結果として退去強制となりますので、起訴前段階からの不起訴処分の獲得を最優先の目標といたします。松村弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当し、外国人事件に精通した中国語の専属通訳が常駐しております。刑事手続後の在留資格の更新・変更も、提携する行政書士とワンストップで対応いたします。

結語

本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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