舟渡国際法律事務所

平成30年・商標法違反で懲役1年2月・罰金100万円、同種前科と被退去強制歴2回で不許可|婚姻約8年7月でも許可されなかった事例(A類型不許可第5事例)

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平成30年・商標法違反で懲役1年2月・罰金100万円、同種前科と被退去強制歴2回で不許可|婚姻約8年7月でも許可されなかった事例(A類型不許可第5事例)

平成30年・商標法違反で懲役1年2月・罰金100万円、同種前科と被退去強制歴2回で不許可|婚姻約8年7月でも許可されなかった事例(A類型不許可第5事例)

2026/08/06

事例の概要

婚姻が8年を超えても、同種前科が重なると評価は厳しくなります。平成30年分事例集A類型不許可第5事例です。

違反態様は不法残留及び刑罰法令違反、端緒は警察逮捕です。在日期間は約12年7月、違反期間は約2年1月、婚姻期間は約8年7月、夫婦間に子はありません。刑事処分は商標法違反により懲役1年2月、罰金100万円の判決で、執行猶予の有無は判明しません(懲役は事例集公表当時の原典表記であり、現行法では拘禁刑に相当します)。同法違反による懲役1年6月、執行猶予3年の前科と、被退去強制歴2回があります。本件は令和5年改正入管法及び現行ガイドライン(令和6年3月改定)の適用前の判断です。

ガイドラインのどの評価要素に当たるか

  • 第2の6(消極・中核):退去強制理由の反社会性。商標法違反は商標権を侵害する類型ですが、罰金100万円の併科に表れるとおり、営利性を伴う違反として重く評価されたと読めます。
  • 反復性(消極):同種前科と被退去強制歴2回。一度は執行猶予で済み、送還も2回経験しながら再び同じ罪名で有罪となった経緯が独立して働きます。
  • 第2の9(働かない):端緒は警察逮捕。
  • 第2の2(1)(ウ)(積極):婚姻約8年7月。同年A類型で最長ですが、子はなし。
  • 第2の5(消極):約2年1月の不法在留。

結論を分けた一線はどこか

同年のA類型許可第5事例は、態様が不法入国で在日・違反ともに約3年1月、婚姻は約1年6月です。それでも出頭申告で刑事処分がなく、夫婦間に未成年の子がいて許可されています。

本件の婚姻期間はその5倍以上ですが、不許可でした。分かれ目は婚姻の長さではなく、刑罰法令違反の反復と端緒だと読めます。長い婚姻も積極要素として乗りますが、同種前科と被退去強制歴2回を明らかに上回るには足りなかったと考えられます。

弁護士のコメント

第1に、量刑と退去強制事由の関係です。入管法24条4号リは無期又は1年を超える拘禁刑に処せられた者を退去強制事由とし、全部執行猶予を除きます。1年2月は1年を超えますので、実刑ならこの号に当たり、全部執行猶予なら外れる位置にあります。薬物関係法令違反なら執行猶予でも該当する4号チは、商標法違反には働きません。もっとも刑の内容だけで結論は決まりません。それでも刑事段階で不起訴処分を得られていれば、この処分による該当性を生じさせずに済んだ余地はありました。

第2に、侵害品の認識です。商標権侵害では、扱った商品が侵害品だと知っていたか、知り得たかが中心の争点となり、仕入先の説明や価格の評価が結論を左右します。入管実務は退去強制事由の判断に故意・過失を要しない運用を続けており、松村大介弁護士はこの当否を訴訟で問うております。

公表されていない事案でも許可はあり得ます

刑事処分と被退去強制歴が重なる類型では、公表事例に許可例を探すのは難しいところです。もっとも事例集は年20件前後の抜粋で、掲載の有無が可能性を決めるものではありません。当事務所が担当した不法就労助長の事案は、公表事例に不許可が並ぶ類型でありながら在留特別許可を得ております。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)の松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)は、中国籍の方を中心とする外国人の刑事弁護と入管手続を主たる注力分野としております。

特殊詐欺の受け子として複数回再逮捕された事案では、徹底した取調べ対応と不当な取調べへの抗議により、全件不起訴処分を獲得しております。

観光目的で来日された方が日本人女性との間にお子さんを授かったものの在留資格を失い、不法滞在で逮捕・起訴された事案では、一旦は不受理とされた婚姻と認知を憲法的な観点から当局と交渉して成立させ、入管当局の過去の許可事例を分析した上で、1度の申請で在留特別許可を獲得しております。

執行猶予判決を得ても多くの罪名では結果として退去強制となりますので、起訴前段階からの不起訴処分の獲得を最優先の目標といたします。接見の初動から公判の結審まで松村弁護士自身が全工程を直接担当し、依頼者ご本人のために動く立場の中国語専属通訳が常駐しております。刑事手続後の在留資格の更新・変更は、提携する行政書士とワンストップで対応いたします。

結語

本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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