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令和元年・婚姻約15年4月・未成年の子1人でも不許可|覚醒剤取締法等違反の判決と同種前科・警察逮捕の事例(B類型不許可第3事例)

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令和元年・婚姻約15年4月・未成年の子1人でも不許可|覚醒剤取締法等違反の判決と同種前科・警察逮捕の事例(B類型不許可第3事例)

令和元年・婚姻約15年4月・未成年の子1人でも不許可|覚醒剤取締法等違反の判決と同種前科・警察逮捕の事例(B類型不許可第3事例)

2026/08/06

事例の概要

婚姻期間が15年を超え、未成年のお子さんもいる。それでも不許可となった事例です。出入国在留管理庁が公表した令和元年分事例集のB類型(配偶者が正規在留外国人)不許可第3事例です。

違反態様は不法残留及び刑罰法令違反、端緒は警察逮捕です。在日約14年3月、うち違反期間は約3年。婚姻期間は約15年4月で、未成年の子が1人います。配偶者は正規在留外国人ですが、具体的な在留資格の記載はありません。刑事処分は、覚醒剤取締法、鉄砲刀剣類所持等取締法違反等により懲役2年の判決です(懲役は事例集の原典表記であり、現行法では拘禁刑に相当します)。不許可の事情は覚醒剤取締法違反の前科です。実刑か執行猶予かは記載から判明しません。

本件は令和5年改正入管法及び現行ガイドライン(令和6年3月改定)の適用前の判断です。

ガイドラインのどの評価要素に当たるか

  • 第2の2(2)(積極になりきれなかった):婚姻約15年4月は、この年のB類型で最長です。もっとも配偶者の具体的な在留資格の記載がなく、別表第二の在留資格者との家族関係という足場を確認できません。なお配偶者が別表第一の在留資格である事例も、この積極要素に直接は当たりません。
  • 子の利益(積極):未成年の子が1人。この要素が明示されたのは令和6年3月改定です。
  • 第2の6(消極):退去強制理由となった事実の反社会性。薬物法令違反に加え銃刀に関する法令違反も含まれます。
  • 素行(第2の3・消極):覚醒剤取締法違反の前科という反復。
  • 第2の9(当たらない):警察逮捕による発覚で、出頭申告の積極要素はありません。
  • 第2の5(消極):約3年の不法在留期間。

結論を分けた一線はどこか

積極要素は薄くありません。15年を超える婚姻と未成年の子1人。不許可となったのは、薬物法令違反の有罪判決に同種の前科が重なった点が決定的と読めます。

同年B類型の許可第1事例は、婚姻約7月と本件より短いのに、出頭申告で刑事処分がなく、配偶者と子がともに特別永住者で許可されています。家族関係の長さは素行面の消極要素を打ち消さないと言えます。

弁護士のコメント

第1に、薬物事件の構造です。入管法24条4号チは薬物関係法令違反による有罪を退去強制事由とし、執行猶予が付いても該当します。無期又は1年を超える拘禁刑に処せられた者を対象としつつ全部執行猶予を除外する同条4号リとは構造が異なります。執行猶予の獲得を最終目標に据えると入管手続で行き詰まります。なお現行法では1年を超える拘禁刑の実刑であれば、入管法50条1項ただし書の「特別の事情」が要求されます。

第2に、だからこそ起訴前が要になります。所持や使用の認識、対象物の同一性、証拠収集手続の適法性を争い不起訴処分を獲得できていれば、退去強制事由該当性を生じさせずに済んだ可能性があります。断定はできませんが、余地はあったと考えられます。銃刀に関する法令違反も、所持の態様と認識が争点になり得ます。

公表されていない事案でも許可はあり得ます

事例集の掲載は各年20件前後です。薬物事件の許可例が見当たらないのも抜粋の中の傾向です。当事務所が担当した不法就労助長の事案は、不許可が並ぶ類型でありながら在留特別許可を得ており、その後も違反認定処分の取消しを争っております。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)の松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)は、中国籍の方を中心とする外国人の刑事弁護と入管手続を主たる注力分野としております。

覚醒剤取締法違反(営利目的所持)で起訴された依頼者の事案では、徹底した証拠分析と被告人質問・反対尋問により無罪判決を獲得しております。裁判員裁判の対象事件や報道された重大事件にも多数対応しております。

不法就労助長罪に問われて強制退去の危機に直面した女性の事案では、退去強制事由に故意・過失を要しないとする従来の実務の当否を問う訴訟を進めております。この事件では、公表事例に不許可が並ぶ類型でありながら在留特別許可を獲得しております。

多くの罪名では執行猶予でも結果として退去強制となりますので、起訴前段階からの不起訴処分の獲得を最優先の目標といたします。松村弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当し、外国人事件に精通した中国語の専属通訳が常駐しております。刑事手続後の在留資格の更新・変更も、提携する行政書士とワンストップで対応いたします。

結語

薬物事件では、家族関係がどれほど厚くても、刑事処分の獲り方を誤ると在留の道が閉ざされます。初動の方針が結果を分けます。

本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

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