舟渡国際法律事務所

令和3年・8歳の子と共に在日約6年1月の全部が不法残留、被退去強制歴で不許可|親の違反歴が子の事情を上回った事例(C類型不許可第2事例)

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令和3年・8歳の子と共に在日約6年1月の全部が不法残留、被退去強制歴で不許可|親の違反歴が子の事情を上回った事例(C類型不許可第2事例)

令和3年・8歳の子と共に在日約6年1月の全部が不法残留、被退去強制歴で不許可|親の違反歴が子の事情を上回った事例(C類型不許可第2事例)

2026/08/06

事例の概要

過去に退去強制を受けた履歴が、子の事情にどう影響するのか。令和3年分事例集のC類型(外国人家族の場合)不許可第2事例で、結論は不許可でした。本人の違反態様は不法残留で、在日約6年1月に対し違反も約6年1月、つまり在日期間の全部が不法在留です。発覚の端緒は警察逮捕でした。子が1人おり、同じく不法残留で在日約6年1月・違反約6年1月、8歳です(年齢は特別審理官の判定時のもの)。本人には被退去強制歴があります。刑事処分の記載はなく、子の就学状況も事例集の記載からは判明しません。

ガイドラインのどの評価要素に当たるか

当てはめは令和6年3月改定の現行ガイドラインによります。本事例は改正入管法施行前かつ改定前の判断です。

  • 積極・第2の2(3):子は8歳で在日約6年1月ですから、本邦での就学期間が相当程度あった可能性はあります。もっとも就学状況の記載がなく、同項の要件を満たすかは判断できません。
  • 積極:家族とともに生活する子の利益の保護の必要性。明示は令和6年3月改定です。
  • 消極・被退去強制歴:一度退去強制を受けた後の再度の違反であり、積極要素の重みを大きく減じます。
  • 消極・第2の5:在日期間の全部にわたる約6年1月の不法在留。長期化が明示的な消極要素とされたのは令和6年改定です。
  • 第2の9の出頭申告には当たりません(端緒は警察逮捕)。第2の3の素行不良に当たる記載はありません。

結論を分けた一線はどこか

子の事情は積極要素として働き得ますが、親の被退去強制歴がそれを凌駕したと読めます。同年C類型の許可第1事例は、12歳の子2人を含む家族4人がそろって出頭申告し、本人の在日約19年のうち違反は約1年10月にとどまっていました。在留の履歴に正規在留の期間があるか、そして自ら出頭したかが、C類型では繰り返し結論を分けています。

弁護士のコメント

刑事処分の記載がありませんので、初動と争う段階を中心に2点を申し上げます。

第1に、発覚の端緒です。警察逮捕による発覚は、第2の9の出頭申告という積極要素を失わせます。被退去強制歴がある場合、再度の入国や在留に至った経緯の説明が不可欠であり、その説明を自ら出頭して行えたかどうかは大きな差になります。

第2に、争う段階の設計です。違反審査、口頭審理、異議申出のどの段階で何を出すかを決めないまま進むと、争点が事実上封じられます。注4は令書発付後の事情変更を原則として考慮しません。子の在学状況、地域との関わり、生活の実体を示す資料は、認定より前に提出しておくべきものです(必要な資料は事案によります)。

公表されていない事案でも許可はあり得ます

事例集は各年20件前後を抜粋して掲載するにとどまり、実際の許可件数のごく一部です。被退去強制歴がある事案の許可例が公表されていないとしても、許可の可能性がないことにはなりません。当事務所が担当した不法就労助長の事案は、公表事例では不許可が並ぶ類型で在留特別許可を得ており、その後も違反認定処分そのものの取消しを争っております。もっとも、必ず覆せると申し上げるものではございません。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)は、外国人の刑事弁護と入管手続に注力しております。担当は松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)です。

観光目的で来日した相談者が日本人女性との間に子を授かったものの在留資格を失い、不法滞在で逮捕・起訴された事案では、当局から一旦不受理とされた婚姻と認知を憲法的観点からの交渉により成立させ、入管当局の過去の許可事例を分析して、1度の申請で在留特別許可を獲得しております。

国際的な刑事事件や裁判員裁判対象事件、世界的に報道された事件にも対応しており、中国籍の方の重大事件を多数取り扱っております。

多くの罪名では執行猶予判決でも結果として退去強制に至るため、当事務所は起訴前段階からの不起訴処分の獲得を最優先の目標に据えております。松村弁護士は、接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当いたします。外国人事件に精通した中国語の専属通訳が常駐し、依頼者ご本人のために動きます。刑事手続終了後の在留資格の更新・変更も、提携する行政書士とワンストップで対応いたします。

結語

被退去強制歴がある場合ほど、発覚より前に何をしておくかが結論を左右いたします。本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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住所 : 東京都豊島区高田3丁目4-10布施ビル本館3階
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