舟渡国際法律事務所

令和4年・自身の経営する会社で持続化給付金を不正受給、詐欺未遂で不許可(D類型不許可第7事例)

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令和4年・自身の経営する会社で持続化給付金を不正受給、詐欺未遂で不許可(D類型不許可第7事例)

令和4年・自身の経営する会社で持続化給付金を不正受給、詐欺未遂で不許可(D類型不許可第7事例)

2026/08/06

事例の概要

令和4年分事例集のD類型(その他)不許可第7事例です。結論は不許可でした。発覚の端緒は警察逮捕で、違反態様は刑罰法令違反です。在日約5年3月で、違反期間の欄は原文で斜線となっています。刑事処分は詐欺未遂により懲役1年6月・執行猶予3年の判決です(懲役は事例集公表当時の原典表記であり、現行法では拘禁刑に相当します)。不許可の理由として記載された事情は、自身が経営する会社で新型コロナウイルスに関する持続化給付金を不正に受給したこと、在留希望の理由が本邦での在留の継続であったことです。在留資格の種類については、事例集の記載からは判明しません。

ガイドラインのどの評価要素に当たるか

消極要素は次のとおりです。

  • 第2の6:退去強制理由となった事実の反社会性。公的な給付制度を欺く行為です。
  • 第2の3:素行が善良でないと評価される事情。経営者の立場を用いています。
  • 警察逮捕による発覚であり、第2の9の「自ら出頭したこと」に当たりません。

積極要素として記載された事情は見当たりません。在日約5年3月で、家族関係の記載もありません。なお在留資格の種類の記載がないため、退去強制事由の根拠となる号は特定できません。別表第一の在留資格であれば、入管法上の一定の罪による有罪判決が、実刑か執行猶予かを問わず退去強制事由となる規定の対象となり得ます(該当する号は事案ごとに条文に当たって確認する必要があります)。本件は令和5年改正入管法およびガイドライン改定の前の判断です。

結論を分けた一線はどこか

同じ令和4年D類型の許可第3事例は、日系4世として入国した方が、違反期間約4月の段階で自ら出頭し、刑事処分もなく定住者(1年)を得たものでした。本件の在日期間は約5年3月で、これより長いものの、公的な給付制度を欺く行為により有罪判決を受けています。第3の判断手法に照らせば、積極要素の側にほとんど材料がなく、素行の面での消極要素だけが残った事案と読めます。積極要素の乏しさが結論を決めており、在日期間の長短は決定的ではないと読めます。

弁護士のコメント

第1に、刑事段階での目標設定です。給付金に関する事案では、受給額の返還や経理体制の是正といった事情が処分や量刑に影響し得ます。早い段階でこれらを整えれば、不起訴処分を得る余地が生じ得ます。本件で不起訴処分を得られていれば、退去強制事由該当性そのものを生じさせずに済んだ余地があったと考えられますが、断定はできません。第2に、経営に関わる事案では在留資格該当性そのものが問題となり、事業の実体や収支は更新の判断でも検討されます。第3に、違反審査の段階では、事業の是正と再発防止の体制を示す資料を提出します。注4により、退去強制令書の発付後の事情変更は原則として考慮されません。

公表されていない事案でも許可はあり得ます

事例集は各年20件前後の抜粋であり、似た事情が直ちに結論を意味するものではありません。当事務所は、公表事例では不許可が並ぶ不法就労助長の類型で在留特別許可を獲得し、許可を得た後も違反認定処分そのものの取消しを争っております。もっとも、個別の立証次第で評価は変わり得るものであり、結果をお約束できるものではございません。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)は、外国人の刑事弁護と入管手続に注力しております。担当は松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)です。

特殊詐欺の受け子として複数回再逮捕された事案では、徹底した取調べ対応と不当な取調べへの抗議により、全件について不起訴処分を獲得しております。経済事件でも同様に、起訴前段階からの働きかけを重視しております。

多くの罪名では執行猶予判決でも結果として退去強制に至るため、当事務所は不起訴処分の獲得を最優先の目標に据えております。

松村弁護士は、接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当いたします。外国人事件に精通した中国語の専属通訳が常駐し、依頼者ご本人のために動きます。刑事手続後の在留資格の更新・変更も、提携する行政書士とワンストップで対応いたします。

結語

経営に関わる刑事事件では、刑事処分と在留資格の両面を同時に見据えた対応が必要になります。

本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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住所 : 東京都豊島区高田3丁目4-10布施ビル本館3階
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