舟渡国際法律事務所

令和4年・技術・人文知識・国際業務で在留中に偽造在留カードを行使して不許可|執行猶予付きでも在留が認められなかった事例(D類型不許可第1事例)

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令和4年・技術・人文知識・国際業務で在留中に偽造在留カードを行使して不許可|執行猶予付きでも在留が認められなかった事例(D類型不許可第1事例)

令和4年・技術・人文知識・国際業務で在留中に偽造在留カードを行使して不許可|執行猶予付きでも在留が認められなかった事例(D類型不許可第1事例)

2026/08/06

事例の概要

令和4年分事例集のD類型(その他)不許可第1事例です。結論は不許可でした。発覚の端緒は警察による逮捕で、違反態様は刑罰法令違反です。在日約8年5月で、違反期間の欄は原文で斜線となっています。刑事処分は入管法違反(偽造在留カード行使)により懲役1年6月・執行猶予3年の判決です(懲役は事例集公表当時の原典表記であり、現行法では拘禁刑に相当します)。不許可の理由として記載された事情は、在留資格「技術・人文知識・国際業務」で在留していたこと、在留希望の理由が日本で稼働し娘を呼び寄せたいというものであったことです。

ガイドラインのどの評価要素に当たるか

消極要素は明確です。

  • 第2の3(ウ):在留カード等の偽変造・不正受交付・行使・所持は、特に考慮する消極要素として明示されています。本件はこれに直接当たります。
  • 第2の6:退去強制理由となった事実の反社会性。
  • 第2の9の「自ら出頭したこと」に当たりません。警察逮捕による発覚です。

積極要素として記載された事情は見当たりません。娘を呼び寄せたいという希望は将来の事情であり、現に本邦にある家族関係を示すものではありません。約8年5月の在留による生活基盤は考慮され得ますが、その内容は記載から判明しません。本件は令和5年改正入管法およびガイドライン改定の前の判断です。

結論を分けた一線はどこか

第3の判断手法に照らすと、本件は積極要素の側にほとんど材料がなく、公的書類の偽造に関わる行為という重い消極要素だけが残った事案と読めます。同じ令和4年D類型の許可第2事例は、親子関係不存在審判の確定により本人の意思によらず日本国籍を失った方が、自ら出頭して許可を得たものでした。在留資格を有していたか否かではなく、違反に至る経緯と素行が結論を分けたと考えられます。在留資格を有していても、公的書類の偽造に関わる行為があれば結論は覆り難いと読めます。

弁護士のコメント

第1に、刑事段階の意義です。別表第一の在留資格で在留する方については、入管法上の一定の罪による有罪判決が、実刑か執行猶予かを問わず退去強制事由となる規定が別に置かれています(該当する号は事案ごとに条文に当たって確認する必要があります)。本件は執行猶予が付いても退去強制手続に進んでおり、不起訴処分を獲得できていれば、退去強制事由該当性を生じさせずに済んだ余地があったと考えられます。第2に、偽造在留カードの事案では、偽造の認識という故意が争点となり得ます。退去強制事由の判断に故意・過失を要しないとする運用の当否は、松村大介弁護士が現に訴訟で問うている論点です。刑事段階から認識の内容を争うことが、入管手続における主張の基礎になります。

公表されていない事案でも許可はあり得ます

事例集は各年20件前後の抜粋であり、掲載された傾向がそのまま個別の結論になるものではありません。当事務所は、公表事例では不許可が並ぶ不法就労助長の類型で在留特別許可を獲得しており、許可を得た後も違反認定処分そのものの取消しを争っております。もっとも、公的書類の偽造に関わる行為は重い消極要素であり、結果をお約束できるものではございません。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)は、外国人の刑事弁護と入管手続に注力しております。担当は松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)です。

特殊詐欺の出し子とされた20代の女性について、指示役からの欺罔や脅迫的な状況、犯意の不存在を、通信の記録や本人の供述の経過に即して総合的に主張し、不起訴処分を獲得しております。

多くの罪名では執行猶予判決でも結果として退去強制に至るため、当事務所は不起訴処分の獲得を最優先の目標に据えております。

松村弁護士は、接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当いたします。外国人事件に精通した中国語の専属通訳が常駐し、依頼者ご本人のために動きます。刑事手続後の在留資格の更新・変更も、提携する行政書士とワンストップで対応いたします。

結語

偽造文書が関わる事案では、認識の内容を刑事段階から丁寧に争うことが後の手続を左右いたします。

本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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住所 : 東京都豊島区高田3丁目4-10布施ビル本館3階
電話番号 :050-7587-4639


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