舟渡国際法律事務所

令和4年・覚醒剤取締法違反を繰り返して不許可|在日約22年5月、子2人がいても許可されなかった事例(C類型不許可第1事例)

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令和4年・覚醒剤取締法違反を繰り返して不許可|在日約22年5月、子2人がいても許可されなかった事例(C類型不許可第1事例)

令和4年・覚醒剤取締法違反を繰り返して不許可|在日約22年5月、子2人がいても許可されなかった事例(C類型不許可第1事例)

2026/08/06

事例の概要

令和4年分事例集のC類型(子と共に不法に滞在している外国人の場合)不許可第1事例です。結論は不許可でした。発覚の端緒は警察による逮捕で、違反態様は薬物法令違反および不法残留です。在日約22年5月・違反約2年1月です。子2人もいずれも不法残留で、6歳(在日約6年7月・違反約1年5月)と4歳(在日約4年10月・違反約1年7月)です。刑事処分は、覚醒剤取締法違反により懲役1年6月・執行猶予3年の判決を受け、その執行猶予期間中に覚醒剤を使用して懲役1年4月の判決を受けたものです(懲役は事例集公表当時の原典表記であり、現行法では拘禁刑に相当します)。

ガイドラインのどの評価要素に当たるか

積極要素は、第2の2(3)との関係で子2人が在日期間と年齢がほぼ重なり本邦で生まれ育ったと読める点(就学状況の記載はありません)、令和6年3月改定で明示された子の利益の保護の必要性、在日約22年5月の生活基盤です。

消極要素は次のとおりです。

  • 第2の3の素行および第2の6の退去強制理由となった事実。薬物法令違反であり、しかも執行猶予期間中の再度の違反です。
  • 警察逮捕による発覚で、第2の9の「自ら出頭したこと」に当たりません。
  • 第2の5の不法在留期間。

本件は令和5年改正入管法およびガイドライン改定の前の判断です。

結論を分けた一線はどこか

第3の判断手法に照らせば、本件では薬物法令違反の反復が天秤を決定的に傾けたと読めます。同じ令和4年C類型の許可第1事例は、職員探知による発覚で在留特別許可歴もありながら、刑事処分がなく、子3人の本邦での成育により家族4人が許可されています。子の存在と長期の在留という積極要素の構成が似ていても、薬物事件の有無と反復の事実が結論を分けたと考えられます。子の利益が令和6年改定で明示された現在でも、この種の消極要素を上回る判断は容易ではないと考えられます。

弁護士のコメント

第1に、刑事段階の分岐です。入管法24条4号チは、薬物関係法令違反による有罪を、実刑か執行猶予かを問わず退去強制事由とします。本件では最初の執行猶予付き判決の時点で既に同号に該当していたため、その段階で不起訴処分を獲得できていれば、退去強制事由該当性そのものを生じさせずに済んだ余地があったと考えられます。断定はできませんが、薬物事件で執行猶予を最終目標に据える発想は在留の面では機能しません。第2に、現行法では、改正法50条1項ただし書により、入管法24条4号オからヨまでに該当する者は、在留を許可しないことが人道上の配慮に欠けると認められる特別の事情がある場合に限り許可されます。

公表されていない事案でも許可はあり得ます

事例集は毎年20件前後の抜粋であり、公表された傾向がそのまま個別の結論になるわけではありません。不許可事例に近い事情があるからといって、道が閉ざされているわけでもありません。当事務所は、公表事例では不許可が並ぶ不法就労助長の類型で在留特別許可を獲得し、許可後も違反認定処分の取消しを争っております。もっとも、薬物法令違反の反復は最も重い消極要素の一つです。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)は、外国人の刑事弁護と入管手続に注力しております。担当は松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)です。

覚醒剤取締法違反(営利目的所持)で起訴された依頼者について、鑑定結果や供述の経過を含む証拠の徹底した分析と、被告人質問・反対尋問の積み上げにより、無罪判決を獲得しております。

多くの罪名では執行猶予判決でも結果として退去強制に至るため、当事務所は不起訴処分の獲得を最優先の目標に据えております。

松村弁護士は、接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当いたします。外国人事件に精通した中国語の専属通訳が常駐し、依頼者ご本人のために動きます。刑事手続後の在留資格の更新・変更も、提携する行政書士とワンストップで対応いたします。

結語

薬物事件では、起訴されるかどうかの段階で在留の帰趨が決まってしまう場合があり、初動の弁護活動が要になります。

本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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