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令和5年・日本人養父の認知が覆って在留資格取消、それでも在留特別許可|日本生まれ・在日18年4月で定住者1年(D類型許可第5事例)

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令和5年・日本人養父の認知が覆って在留資格取消、それでも在留特別許可|日本生まれ・在日18年4月で定住者1年(D類型許可第5事例)

令和5年・日本人養父の認知が覆って在留資格取消、それでも在留特別許可|日本生まれ・在日18年4月で定住者1年(D類型許可第5事例)

2026/08/06

事例の概要

身分関係を基礎に与えられていた在留資格が、後から覆されてしまう。本人には防ぎようのない事態ですが、日本での生活を続ける道はあります。令和5年分の事例集(出入国在留管理庁公表)のうち、D類型(その他)の許可第5事例です。違反態様は在留資格取消で、在日期間は約18年4月。日本人養父の認知を受け日本人の実子として在留していたところ、その養父が生物学上の父親ではないことが発覚し、在留資格が取り消されたと記載されています。過去に在留特別許可を受けた経歴があります。在留希望の理由は、日本で生まれ、日本に生活基盤があることです。端緒は職員探知で、刑事処分はありません。結果として定住者(1年)が認められました。

ガイドラインのどの評価要素に当たるか

当てはめは令和6年3月改定の現行ガイドラインによります。本事例自体は、改正入管法施行(令和6年6月10日)前・改定前ガイドラインの下での判断です。

  • 積極要素・その他:日本で出生し、在日期間が約18年4月に及び、生活の基盤が日本にあること。地域社会との関係もこの枠内で評価されます。
  • 積極要素:在留資格を失った原因が、本人の行為ではなく認知に関する事実関係の後の判明にあること。これも実質的に考慮されたと読めます。
  • 消極要素・第2の6:入管法22条の4に基づく在留資格の取消しを受けたこと。
  • 消極要素:在留特別許可歴。
  • 出頭申告(第2の9)には当たりません(端緒は職員探知)。
  • 第2の3の素行不良に当たる事情の記載はありません。第2の2(3)は就学状況の記載がないため当てはめません。

結論を分けた一線はどこか

ガイドライン第3は、積極要素が消極要素を明らかに上回る場合に許可の方向で検討するとします。本事例で天秤を傾けたのは、日本で生まれ18年余りを日本で過ごしてきた生活基盤の厚さと、在留資格を失った経緯に本人の関与が認められないことであったと読めます。同じ令和5年のC類型不許可事例も身分関係に関する事実が問題となりましたが、そちらは子の在留資格取得のために内容虚偽の出生証明書が提出され、本人が虚偽に関与していました。身分関係が覆ったこと自体ではなく、そこに本人の関与があるかどうかが分かれ目と読めます。

弁護士のコメント

刑事処分はありません。2点を挙げます。

第1に、発覚の端緒が職員探知であっても許可されている点です。出頭申告は有力な積極要素ですが、それがない事案でも、生活基盤の厚さと帰責性のなさが正面から評価されることがあります。

第2に、在留資格取消しの段階での対応です。入管法22条の4の取消しには意見を述べる機会が設けられており、その段階で認知の経緯や本人の認識、日本での生活状況を説明しておくことが、その後の退去強制手続における主張の土台になります。注4は令書発付後の事情変更を原則として考慮しません。

公表されていない事案でも許可はあり得ます

事例集に掲載されるのは各年20件前後にすぎず、その年の許可の全体を映すものではありません。同じ経緯の許可例がないことは、許可の可能性がないことを意味しません。当事務所が担当した不法就労助長の事案は、公表事例では不許可が並ぶ類型でありながら在留特別許可を得ています。傾向は出発点であって結論ではありません。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)は、中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護と入管手続を主たる注力分野とし、松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が担当します。

不法就労助長罪に問われ強制退去の危機に至った女性の事案では、退去強制事由の判断に故意・過失を要しないとする従来の実務の当否を問う訴訟を提起し、現に係争中です。公表事例では不許可が並ぶ類型でありながら、この事案では在留特別許可を得ています。

多くの罪名では執行猶予判決でも結果として退去強制となるため、当事務所は起訴前段階からの不起訴処分の獲得を最優先目標とします。松村弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当します。外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐し、依頼者本人のために動く立場で対応します。刑事手続終了後の在留資格の更新・変更は、提携行政書士とワンストップで対応できます。

結語

身分関係が後から覆された事案では、経緯に本人の関与がないことと生活基盤の厚さを資料で示すが要点です。本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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