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令和5年・外国籍の取得で日本国籍を失い不法入国、それでも在留特別許可|日本人の配偶者等3年が認められた事例(D類型許可第4事例)

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令和5年・外国籍の取得で日本国籍を失い不法入国、それでも在留特別許可|日本人の配偶者等3年が認められた事例(D類型許可第4事例)

令和5年・外国籍の取得で日本国籍を失い不法入国、それでも在留特別許可|日本人の配偶者等3年が認められた事例(D類型許可第4事例)

2026/08/06

事例の概要

外国の国籍を取ったことで日本国籍を失い、その後の日本への出入りが不法入国とされてしまう。日本で育った方に起こり得る事態です。令和5年分の事例集(出入国在留管理庁公表)のうち、D類型(その他)の許可第4事例です。違反態様は不法入国で、在日期間は約16年9月、違反期間は約5年5月。外国籍を取得したことにより日本国籍を喪失したと記載されています。在留希望の理由は家族との同居の継続です。端緒は出頭申告で、刑事処分はありません。許可内容は日本人の配偶者等(3年)で、許可事例に多い1年ではない点が目を引きます。

ガイドラインのどの評価要素に当たるか

当てはめは令和6年3月改定の現行ガイドラインによります。本事例自体は、改正入管法施行(令和6年6月10日)前・改定前ガイドラインの下での判断です。

  • 積極要素・第2の2(1):許可された資格が日本人の配偶者等であることから、日本人との身分関係を基礎とする家族関係が認められたと読めます。配偶者との関係か、日本人の子として出生した者としての地位かは特定できません。
  • 積極要素・第2の9:自ら出頭したこと。
  • 積極要素・その他:在日約16年9月の生活基盤。
  • 消極要素・第2の5:不法在留期間、約5年5月。
  • 消極要素・第2の6:不法入国(入管法24条1号)は、不法残留と比べて反社会性の程度が高く評価される余地があります。

日本国民が自己の志望によって外国の国籍を取得したときに日本国籍を失うことは、国籍法11条1項の定めです。この規定の合憲性は、現に訴訟で争われている論点です。

結論を分けた一線はどこか

ガイドライン第3は、積極要素が消極要素を明らかに上回る場合に許可の方向で検討するとします。本事例で天秤を傾けたのは、日本人との身分関係、日本での長い生活基盤、自ら出頭したことの組合せであったと読めます。在留期間が3年とされたことは、家族関係の安定性が厚く評価されたことをうかがわせます。同じ令和5年のB類型不許可第3事例は、同じく不法入国で出頭申告、在日約17年10月という近い数字でしたが、退去強制歴があり不許可でした。違反態様が共通しても、退去強制歴の有無で結論が分かれていると読めます。

弁護士のコメント

刑事処分はありません。2点を挙げます。

第1に、国籍喪失の経緯を丁寧に示すことです。外国籍の取得が本人の意思に基づくものであっても、その動機や当時の認識、日本での生活が途切れていないことを具体的に示せば評価は変わり得ます。住居、就労、家族、地域との関わりの各面から資料化するのが要点です。

第2に、出頭の準備です。第2の9の積極要素は摘発では得られませんが、出頭は退去強制手続の開始を自ら招く行為でもあります。注4は令書発付後の事情変更を原則として考慮しませんから、戸籍や外国官憲の証明、家族の陳述を整えた上で時期を決めるのが望ましいところです。

公表されていない事案でも許可はあり得ます

事例集は各年20件前後を抜粋したものにすぎません。同じ経緯の許可例が見当たらないことは、許可の可能性がないことを意味しません。当事務所が担当した不法就労助長の事案は、公表事例では不許可が並ぶ類型でありながら在留特別許可を得ており、許可後もなお違反認定処分の取消しを争っています。傾向は出発点であって結論ではありません。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)は、中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護と入管手続を主たる注力分野とし、松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が担当します。

在留資格を失い不法滞在で逮捕・起訴された相談者の事案では、婚姻・認知が未了で当局から一旦不受理とされたところ、憲法的観点から交渉して婚姻・認知を成立させ、国籍国発行の公的書類がほとんど存在しない状況下でも有利な資料を集め、入管当局の過去の許可事例の分析により1回の申請で在留特別許可を獲得しました。

多くの罪名では執行猶予判決でも結果として退去強制となるため、当事務所は起訴前段階からの不起訴処分の獲得を最優先目標とします。松村弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当します。外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐し、依頼者本人のために動く立場で対応します。刑事手続終了後の在留資格の更新・変更は、提携行政書士とワンストップで対応できます。

結語

国籍を失った経緯と日本での生活の連続性を、資料でどこまで示せるかが結果を左右します。本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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住所 : 東京都豊島区高田3丁目4-10布施ビル本館3階
電話番号 :050-7587-4639


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