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令和5年・実刑2年、在留特別許可歴ありで不許可|在日約28年2月・未成年の子4人でも許可されなかった事例(B類型不許可第5事例)

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令和5年・実刑2年、在留特別許可歴ありで不許可|在日約28年2月・未成年の子4人でも許可されなかった事例(B類型不許可第5事例)

令和5年・実刑2年、在留特別許可歴ありで不許可|在日約28年2月・未成年の子4人でも許可されなかった事例(B類型不許可第5事例)

2026/08/06

事例の概要

在日約28年2月、未成年の子4人という家族関係の厚い事案でも、許可には至りませんでした。出入国在留管理庁が令和6年11月公表の令和5年分事例集のB類型(配偶者が正規在留外国人)不許可第5事例です。

違反態様は刑罰法令違反、端緒は警察逮捕。本人は「定住者」、配偶者は「永住者」でした。在日約28年2月、婚姻期間約24年9月、夫婦間に未成年の子が4人います。刑事処分は、監護者わいせつにより懲役2年の実刑判決で、ほかに前科2件があります(懲役は原典表記であり、現行法では拘禁刑に相当します)。過去の在留特別許可歴もあります。

この判断は令和5年改正入管法の施行前、かつ現行ガイドラインの改定前のものです。

ガイドラインのどの評価要素に当たるか

  • 第2の2(2)(積極):配偶者の「永住者」は別表第二の在留資格ですので、この積極要素に乗る足場があります。婚姻期間は約24年9月です。
  • 子の利益(積極):未成年の子が4人います。
  • その他の事情(積極):在日約28年2月にわたる生活基盤。
  • 第2の6(消極):退去強制理由となった事実の反社会性。事例集記載の罪名は、保護法益に照らして反社会性が高いと評価される類型であり、2年の実刑と前科2件が加わっています。
  • 過去に在留特別許可を受けた経緯も、素行の評価において重く働きます。
  • 第2の9:警察逮捕による発覚のため、自ら出頭したことによる積極要素はありません。

結論を分けた一線はどこか

事例集が不許可の理由として記載しているのは、本人と配偶者の在留資格と、在留特別許可歴があることです。それ以上の詳細は記載からは判明しません。ただ、2年の実刑と前科2件という記載から、第2の6の評価が相当重く働いたと読めます。

同じB類型の許可第5事例は、薬物法令違反で執行猶予、未成年の子3人という組合せで、前科や在留特別許可歴の記載がなく、許可されました。両者の違いは、刑が実刑か執行猶予か、前科と在留特別許可歴があるかという点に集約されます。ガイドライン注4のとおり、特に考慮する積極要素があることが当然に許可を意味するものではありません。

弁護士のコメント

第1に、実刑と退去強制事由の関係です。入管法24条4号リは、無期又は1年を超える拘禁刑に処せられた者を退去強制事由とし、全部執行猶予の場合を除いています。本件の2年の実刑はこの号に当たります。さらに現行法では、この類型に当たる方について、入管法50条1項ただし書により、在留を許可しないことが人道上の配慮に欠けると認められる特別の事情がある場合に限って許可されることになります。

第2に、そうであれば刑事段階の弁護がそのまま在留の帰趨に関わります。事実関係に争いがある場合はもちろん、争いがない場合でも、量刑に影響する事情を早い段階から積み上げる作業が必要です。また、退去強制手続では、違反調査・違反審査の段階から家族の生活状況を具体的に示しておく必要があります。ガイドライン注4は退去強制令書発付後の事情変更を原則として考慮しないとしているためです。

公表されていない事案でも許可はあり得ます

事例集に載るのは各年20件前後にすぎず、実際の判断のごく一部です。厳しい結論が並ぶ類型でも、それは抜粋の中での傾向にとどまります。当事務所が担当した不法就労助長の事案は、公表事例では不許可が並ぶ類型でありながら在留特別許可を得ており、許可後もなお違反認定処分の取消しを争っています。個別の事情をどう構成し立証するかが、なお問題として残ります。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)の松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)は、中国籍の方を中心とする外国人の刑事弁護と入管手続を主たる注力分野としています。

国際的な刑事事件、裁判員裁判の対象事件、世界的に報道された事件への対応実績があります。中国籍の方の重大事件にも多数対応してきました。

特殊詐欺の受け子として複数回の再逮捕を受けた事案では、取調べへの対応を徹底し、不当な取調べへの抗議を重ねて、全件について不起訴処分を獲得しました。

多くの罪名では執行猶予でも結果として退去強制となるため、起訴前からの不起訴処分の獲得を最優先の目標とします。接見の初動から公判の結審まで松村弁護士自身が全工程を直接担当し、外国人事件に精通した中国語の専属通訳が常駐して、依頼者ご本人のために動く立場から通訳します。刑事手続後の在留資格の更新・変更も、提携する行政書士とワンストップで対応できます。

結語

本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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