舟渡国際法律事務所

令和5年・不法入国で不法在留約15年7月でも在留特別許可|日本人配偶者との婚姻約16年・未成年の子2人・出頭申告の事例(A類型許可第5事例)

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令和5年・不法入国で不法在留約15年7月でも在留特別許可|日本人配偶者との婚姻約16年・未成年の子2人・出頭申告の事例(A類型許可第5事例)

令和5年・不法入国で不法在留約15年7月でも在留特別許可|日本人配偶者との婚姻約16年・未成年の子2人・出頭申告の事例(A類型許可第5事例)

2026/08/06

事例の概要

15年以上も在留資格のないまま暮らしてきた、というご相談は少なくありません。出入国在留管理庁が令和6年11月に公表した令和5年分の事例集のA類型(配偶者が日本人の場合)許可第5事例は、そうした長期の不法在留から許可に至った1件です。

違反態様は不法入国、発覚の端緒は出頭申告。在日期間は約15年7月で、違反期間も同じく約15年7月です。日本人配偶者との婚姻期間は約16年で、夫婦間に未成年の子が2人います。刑事処分はなく、「日本人の配偶者等(1年)」が許可されました。

この判断は令和5年改正入管法の施行前、かつ現行ガイドラインの改定前のものです。

ガイドラインのどの評価要素に当たるか

  • 第2の2(1)(ウ)(積極):日本人と法的に婚姻し、相当期間共同生活をして相互に扶助し、夫婦間に子があるなど婚姻が安定かつ成熟していること。約16年の婚姻期間と未成年の子2人という組合せは、この要素として厚いものです。
  • 子の利益(積極):家族とともに本邦で生活するという子の利益の保護の必要性。
  • 第2の9(積極):不法滞在の事実を申告するため自ら出頭したこと。
  • 第2の5(消極):約15年7月という不法在留期間の長期化。明示的に消極要素とされたのは令和6年改定であり、従前は積極にも消極にもなり得るとされていました。現在同じ事情で申請すれば、この点の評価は変わりえます。
  • 第2の6(消極):不法入国は入国そのものが違法であるため、不法残留より重く評価されやすい類型です。

結論を分けた一線はどこか

第2の5と第2の6という重い消極要素が2つ揃っていながら許可されています。天秤を傾けたのは、約16年にわたる婚姻と未成年の子2人という、家族関係の厚みであったと読めます。

対比として、B類型の不許可第3事例があります。同じく不法入国・出頭申告で在日約17年10月ですが、婚姻期間は約1年10月、子はなく、退去強制歴がありました。長期の不法在留という点は共通しますので、分かれ目は家族関係の実質と退去強制歴の有無にあったと読めます。

弁護士のコメント

第1に、出頭の前に何を整えるかが決定的です。長期の不法在留がある事案では、消極要素の重さが最初から見えていますから、婚姻の実体と子の生活を示す資料を先に固めてから出頭する組み立てが要になります。住民票の履歴、賃貸借契約書、家計を示す資料、子の在学状況、地域とのつながりを示す第三者の陳述書などがその中身です。

第2に、争う段階の問題があります。在留特別許可の判断は、違反調査、違反審査(認定)、口頭審理(判定)、法務大臣への異議申出と進む手続の最後の局面です。注4は令書発付後の事情変更を原則として考慮しませんので、発付前に出し切っておく必要があります。必要な資料は事案ごとに異なりますので、一般的な例示としてお読みください。

公表されていない事案でも許可はあり得ます

この事例集は、行政が選んで掲載した20件前後の抜粋です。実際の判断はその何倍もあり、掲載されていない許可例も当然に存在します。ご自身と同じ事情の許可例が見当たらないことを、可能性がないことと受け取る必要はありません。当事務所が担当した不法就労助長の事案は、公表事例では不許可が並ぶ類型でありながら在留特別許可を得ています。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)の松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)は、中国籍の方を中心とする外国人の刑事弁護と入管手続を主たる注力分野としています。

観光目的で来日された方が日本人女性との間にお子さんを授かったものの在留資格を失い、不法滞在で逮捕・起訴された事案では、一旦は不受理とされた婚姻と認知を当局と交渉して成立させ、過去の許可事例を分析した上で、1度の申請で在留特別許可を獲得しました。

多くの罪名では執行猶予でも結果として退去強制となるため、起訴前からの不起訴処分の獲得を最優先の目標とします。接見の初動から公判の結審まで松村弁護士自身が全工程を直接担当し、外国人事件に精通した中国語の専属通訳が常駐して、依頼者ご本人のために動く立場から通訳します。刑事手続後の在留資格の更新・変更も、提携する行政書士とワンストップで対応できます。

結語

本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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住所 : 東京都豊島区高田3丁目4-10布施ビル本館3階
電話番号 :050-7587-4639


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