舟渡国際法律事務所

令和6年前半・在日約29年8月の生活基盤で在留特別許可|職員探知・不法残留約3月から定住者(3年)が認められた事例(D類型許可第3事例)

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令和6年前半・在日約29年8月の生活基盤で在留特別許可|職員探知・不法残留約3月から定住者(3年)が認められた事例(D類型許可第3事例)

令和6年前半・在日約29年8月の生活基盤で在留特別許可|職員探知・不法残留約3月から定住者(3年)が認められた事例(D類型許可第3事例)

2026/08/06

事例の概要

在留期間の更新が間に合わないうちに資格を失った。長く日本で暮らす方に関わる事例です。出入国在留管理庁が公表した令和6年前半(令和6年1月1日から同年6月9日まで)の事例集のうち、D類型(その他)許可第3事例で、結論は許可でした。違反態様は不法残留、端緒は入管職員が把握した職員探知です。在日期間は約29年8月と長く、違反期間は約3月にとどまります。刑事処分はありません。在留希望の理由は「本邦に生活基盤がある」、許可内容は「定住者(3年)」でした。この3年は、令和6年前半の掲載許可事例で唯一の在留期間3年です。家族関係の記載はありません。

ガイドラインのどの評価要素に当たるか

枠組みは令和6年3月改定のガイドラインです。

  • 積極:約29年8月の在留による生活基盤。ガイドラインは地域社会との関係構築、第三者の支援、税納付状況も考慮事情に挙げます。
  • 消極・第2の5:不法在留期間の長期化。約3月と短く、重みは小さいと読めます。期間の終期は入管庁が事実を認知した時点です。
  • 消極・第2の6:退去強制理由となった事実(不法残留)。
  • 第2の9の出頭申告には当たりません。発覚は職員探知です。
  • 素行不良(第2の3)、人道上の配慮(第2の7)、家族関係(第2の2)に当たる記載は見当たりません。

本事例は改正入管法(令和6年6月10日施行)前の判断で、当時は申請手続がなく法務大臣の職権による措置でした。

結論を分けた一線はどこか

天秤を傾けたのは、約29年8月の在留で築かれた生活基盤と、違反期間が約3月にとどまる点の組合せと読めます。出頭申告という積極要素がなく、家族関係の記載もないなかで許可に至っており、長期の定着それ自体が相当に重く評価されたと考えられます。同じD類型の不許可第3事例も在日約25年10月で「本邦に生活基盤がある」ことを理由としますが、売春の周旋に関わり、在留特別許可歴もあって不許可でした。在留の長さだけでなく、その間の素行が見られていると読めます。

弁護士のコメント

第1に、職員探知でも許可はあり得ます。事例集全体では出頭申告が許可側に多く見られますが、本事例は探知による発覚でも許可に至っています。もっとも探知では準備の時間がありません。資格を失ったと気づいた時点で、出頭の可否を含め早めに検討しておくことが望ましいところです。

もう1つは、長期在留を「生活基盤」として示す立証です。年数を述べるだけでは足りません。就労と納税の記録、社会保険の加入、住居の継続、職場や地域での関係を示す陳述書を重ねて、初めて消極要素と釣り合います。ガイドライン注4は退去強制令書発付後の事情変更を原則として考慮しないため、違反審査の段階から提出しておくべきものです。

公表されていない事案でも許可はあり得ます

公表される事例は各年20件前後の抜粋で、実際の許可件数のごく一部です。似た事情の許可例が見つからないことをもって諦める必要はありません。当事務所は、公表事例では不許可が並ぶ不法就労助長の類型で在留特別許可を得た経験があり、許可後も違反認定処分の取消しを争っています。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)は、中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護と入管手続を主たる注力分野とし、松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が担当します。

観光目的で来日した相談者が日本人女性との間に子を授かったものの在留資格を失い、不法滞在で逮捕・起訴された事案では、入管当局の過去の許可事例を分析し、憲法的観点から当局と交渉して婚姻・認知を成立させ、1回の申請で在留特別許可を獲得しました。特殊詐欺の受け子として複数回再逮捕された事案では、取調べへの徹底した対応により全件不起訴処分を得ています。

多くの罪名では執行猶予判決でも結果として退去強制となるため、起訴前段階からの不起訴処分の獲得を最優先目標とします。松村弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当し、外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐します。刑事手続終了後の在留資格の更新・変更は、提携行政書士とワンストップでご対応できます。

結語

本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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住所 : 東京都豊島区高田3丁目4-10布施ビル本館3階
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