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令和6年前半・不法入国から約30年11月でも在留特別許可|永住者配偶者との婚姻約4月・子なしの事例(B類型許可第3事例)

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令和6年前半・不法入国から約30年11月でも在留特別許可|永住者配偶者との婚姻約4月・子なしの事例(B類型許可第3事例)

令和6年前半・不法入国から約30年11月でも在留特別許可|永住者配偶者との婚姻約4月・子なしの事例(B類型許可第3事例)

2026/08/06

事例の概要

30年近く在留資格のないまま暮らした方でも許可された例があります。出入国在留管理庁が令和7年7月に公表した令和6年1月1日から6月9日までの事例集B類型(配偶者が正規在留外国人)許可第3事例です。

違反態様は不法入国、端緒は出頭申告です。在日・違反期間はいずれも約30年11月で、全期間が不法在留でした。配偶者は「永住者」、婚姻期間は約4月、夫婦間に子はありません。刑事処分はありません。結論は許可、「永住者の配偶者等」(1年)です。

ガイドラインのどの評価要素に当たるか

本事例は令和5年改正入管法の施行(令和6年6月10日)前、在留特別許可が職権による恩恵的措置であった時期の判断です。以下は現行ガイドライン(令和6年3月改定)に当てはめます。

  • 第2の2(2):配偶者の「永住者」は入管法別表第二の在留資格で、同号の「特に考慮する積極要素」に当たります。ただし婚姻期間は約4月で子もありません。
  • 第2の9:自ら出頭した点も積極要素です。
  • 第2の5:約30年11月の不法在留は明示的な消極要素ですが、同号は、その期間に日本人や地域社会との関係を構築している場合を別途積極要素とする留保を置きます。
  • 第2の6:不法入国は入国自体が違法で、不法残留より重く評価されます。

結論を分けた一線はどこか

天秤を傾けたのは、出頭申告と配偶者が別表第二の「永住者」であることだと読めます。婚姻期間が約4月と短く、約30年11月の不法在留と不法入国という重い消極要素があるのに許可されている点が、この2つの重みを示します。

同じB類型の不許可第4事例は婚姻期間が約11年11月で未成年の子も1人いましたが、違反態様は虚偽文書作成、端緒は摘発、配偶者は別表第一の「経営・管理」で不許可でした。家族関係の年数では上回るのに結論が逆であり、端緒と素行の評価、配偶者の在留資格の種別が結論を左右したと読めます。

弁護士のコメント

第1に、在留期間の長さの両面性です。第2の5は長期化を消極要素としつつ、その期間に日本人や地域社会との関係を構築している場合を別途積極要素として考慮する留保を置いています。長期の事案では、勤務先や近隣との関係、支援者の存在、公的負担の納付状況を資料で示すことが要点です。

第2に、違反審査の段階からの主張です。注4は令書発付後の事情変更を原則として考慮しないため、発付前に主張と資料を出し切る必要があります。また不法入国の事案では入国の経緯が問われ、30年前の出来事について記憶や資料が乏しいことも珍しくありません。供述が揺れると信用性を損ないますので、依頼者のために動く通訳を確保し、分かる範囲と分からない範囲を区別して述べる準備が大切です。

公表されていない事案でも許可はあり得ます

事例集は各年20件前後の抜粋にすぎません。自分と同じ在留期間や婚姻期間の許可例が見当たらないことは、許可の可能性がないという意味ではありません。当事務所が担当した不法就労助長の事案は、公表事例では不許可が並ぶ類型ながら在留特別許可を獲得し、なお違反認定処分の取消しを争っています。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)の松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)は、中国籍の方を中心とする外国人刑事弁護と入管手続を主な注力分野としています。

観光目的で来日した相談者が在留資格を失い不法滞在で逮捕・起訴された事案では、国籍国発行の公的書類がほとんど存在しない困難な状況下でも有利な証拠を収集し、入管当局の過去の許可事例を分析することで1度の手続で在留特別許可を獲得しました。

多くの罪名では執行猶予判決でも結果として退去強制となりますので、起訴前段階からの不起訴処分の獲得を最優先の目標とします。松村弁護士は接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当し、外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐します。刑事手続後の在留資格の更新・変更は提携行政書士とワンストップで対応できます。

結語

在留資格のない期間が長い事案でも、その期間に築かれた生活の実体を示せるかどうかが要点になります。本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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住所 : 東京都豊島区高田3丁目4-10布施ビル本館3階
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