舟渡国際法律事務所

令和6年後半・家族そろって出頭申告したが事業の実態が認められず不許可|在日約13年3月・違反約4月でも許可されなかった事例(C類型不許可事例)

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令和6年後半・家族そろって出頭申告したが事業の実態が認められず不許可|在日約13年3月・違反約4月でも許可されなかった事例(C類型不許可事例)

令和6年後半・家族そろって出頭申告したが事業の実態が認められず不許可|在日約13年3月・違反約4月でも許可されなかった事例(C類型不許可事例)

2026/08/06

事例の概要

家族全員が不法滞在のまま出頭するとどうなるのか。出入国在留管理庁が令和7年7月に公表した令和6年後半分の事例集のうち、C類型(子と共に不法に滞在している外国人の場合)の不許可事例です。本人は不法残留で、発覚の端緒は出頭申告、在日期間は約13年3月、違反期間は約4月でした。配偶者も不法残留(在日約8年9月、違反約8月)です。子は2人で、いずれも本邦で出生し、在日期間は約7年11月と約5年3月、違反期間はいずれも約8月でした。子の年齢と就学状況、刑事処分の記載はいずれもありません。不許可の理由には、本邦での事業継続を理由に在留を希望していたが、事業の実態が認められなかったことが記されています。

ガイドラインのどの評価要素に当たるか

現行ガイドライン(令和6年3月改定)の当てはめは次のとおりです。

  • 第2の9(積極):自ら出頭したこと。
  • 第2の9(積極):別表第一の一の表・二の表の在留資格該当性。本人は事業継続を理由としており経営・管理等の該当性が問題となる場面ですが、実態が認められず、この要素は働きません。
  • 第2の2(3)(積極):本邦の初等中等教育機関で相当期間教育を受け、本国での就学が困難で地域社会に溶け込んでいる子とその監護養育者は積極要素ですが、本件では子の就学の記載がなく、評価されたかは判明しません。
  • 第2の6(消極):家族全員の不法残留。違反期間は約4月から約8月です。
  • 日本人又は別表第二の在留資格者との家族関係(第2の2(1)(2))の記載はありません。

結論を分けた一線はどこか

積極要素の中核として置かれた事業継続の実態が認められなかったことが決定的と読めます。違反期間が約4月と短く、家族そろって出頭したという有利な事情がありながら、天秤は傾きませんでした。同じC類型の許可第1事例では、子が永住者である父の実子として本邦で出生し、母がその監護養育者でした。日本人又は別表第二の在留資格者との家族関係という支柱があるかどうかが、両者を分けたと考えられます。積極要素の柱をどこに置くかが結論を左右したと読めます。

弁護士のコメント

刑事処分のない事例ですので、立証の設計に絞って申し上げます。

まず、第2の9の在留資格該当性を主張するのであれば、事業の実態を裏付ける資料を違反審査の段階までに整える必要があります。法人登記、確定申告書、帳簿、取引先との契約書等です。実態の評価は違反調査と違反審査の段階で固まり、後で覆すのは容易ではありません。

次に、子については第2の2(3)の当てはめを意識した立証が要点です。在学証明、日本語と本国語の能力、本国で初等中等教育を受けることが困難な事情、地域の活動への参加等が考えられます。本件でこうした主張がされたかは判明しませんが、この類型では子の側の事情を独立の柱として立てる余地があります。

公表されていない事案でも許可はあり得ます

令和6年後半分のC類型は、掲載が許可1件と不許可1件だけです。この2件から読み取れるのは傾向の一端にすぎず、掲載された不許可事例に自分と似た事情があるとしても、それが結論を決めるわけではありません。当事務所は、公表事例では不許可が並ぶ不法就労助長の類型で在留特別許可を得ています。傾向は出発点であって結論ではないといえます。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)は、松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が、中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護と入管手続を主たる注力分野としています。

不法就労助長罪に問われ強制退去の危機に瀕した女性の事案では、退去強制事由に故意・過失が不要とされてきた実務の当否を問う訴訟を進めています。この事案は公表事例では不許可が並ぶ類型でありながら在留特別許可を獲得しており、許可後もなお違反認定処分の取消しを争っています。

当事務所は、多くの罪名では執行猶予判決を得ても結果として退去強制となることを踏まえ、起訴前段階からの不起訴処分の獲得を最優先目標としています。松村弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当し、外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐しています。刑事手続終了後の在留資格の更新・変更は、提携する行政書士とワンストップで対応いたします。

結語

本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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住所 : 東京都豊島区高田3丁目4-10布施ビル本館3階
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