舟渡国際法律事務所

令和6年後半・不法入国・出頭申告でも不許可|退去強制歴があり婚姻約11年4月・在日約26年1月でも許可されなかった事例(A類型不許可第4事例)

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令和6年後半・不法入国・出頭申告でも不許可|退去強制歴があり婚姻約11年4月・在日約26年1月でも許可されなかった事例(A類型不許可第4事例)

令和6年後半・不法入国・出頭申告でも不許可|退去強制歴があり婚姻約11年4月・在日約26年1月でも許可されなかった事例(A類型不許可第4事例)

2026/08/06

事例の概要

自ら入管に出頭し、刑事処分もなく、日本人配偶者との婚姻も11年に及ぶ。それでも不許可となった事例です。出入国在留管理庁が令和7年7月に公表した令和6年後半(改正法施行後)の事例集のうち、A類型(配偶者が日本人の場合)不許可第4事例です。違反態様は不法入国、端緒は出頭申告です。在日期間は約26年1月、違反期間も約26年1月で、来日以来在留資格のない状態が続いていたことになります。婚姻期間は約11年4月で夫婦間に子はなく、刑事処分もありません。特記事項には退去強制歴があるとの記載があります。

ガイドラインのどの評価要素に当たるか

枠組みは令和6年3月改定のガイドラインです。改正入管法(令和6年6月10日施行)で申請手続が新設され(50条1項)、考慮事情も明示された(同条5項)後の判断です。

  • 積極・第2の2(1)(ウ):日本人との法的婚姻。約11年4月はこの類型の許可事例より長いほどです。もっとも夫婦間に子はありません。
  • 積極・第2の9:不法滞在を申告するため自ら出頭したこと。この積極要素は確保されています。
  • 消極・第2の6:不法入国は入国そのものが違法である点で反社会性が高いと評価されやすく、過去に退去強制を受けながら再び入国した経緯はその評価を一段と重くします。
  • 消極・第2の5:不法在留期間の長期化(約26年1月)。令和6年改定で明示された消極要素のうち著しく長い部分です。

結論を分けた一線はどこか

同じA類型の許可第4事例と並べると輪郭が出ます。そちらも不法入国・出頭申告で許可され、婚姻期間は約7月と本事例よりはるかに短いのです。違いは、在日期間・違反期間が約6年1月にとどまること、未成年の子1人があること、退去強制歴の記載がないことです。婚姻期間の長さでは埋められない2つの事情、すなわち退去強制歴と約26年1月に及ぶ不法在留期間が決め手であったと読めます。

弁護士のコメント

出頭申告は万能ではありません。第2の9は確かな積極要素ですが、退去強制歴と長期の不法在留が重なると、それだけでは天秤は傾きません。出頭を決める前に、どの積極要素をどこまで立証できるのかを整理し、足りない部分を補う準備をしておくことが要点です。

手続は違反調査、違反審査(認定)、口頭審理(判定)、異議申出と進み、認定・判定に不服を留保せずに従うと争点が事実上封じられます。ガイドライン注4により、令書発付前に主張と立証を尽くすほかありません。子がなく退去強制歴がある場合に頼れるのは婚姻の実体と生活の定着であり、住民票、賃貸借契約、家計の一体性が分かる記録、勤務と納税の記録、親族や近隣の方の陳述書を重ねる作業が中心です。

公表されていない事案でも許可はあり得ます

退去強制歴があると、公表事例では不許可が続きます。もっとも事例集は各期間の抜粋にすぎず、似た事情の許可例が見当たらないことは可能性がないことを意味しません。当事務所が担当した不法就労助長の事案は、公表事例では不許可が並ぶ類型でありながら在留特別許可を得ており、許可後も違反認定処分の取消しを争っています。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)は、外国人刑事弁護と入管手続を主たる注力分野とし、松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が担当します。

観光目的で来日した相談者が日本人女性との間に子を授かったものの在留資格を失い、不法滞在で逮捕・起訴された事案では、婚姻・認知が未了で当局から一旦不受理とされたところ、憲法的観点から交渉して婚姻・認知を成立させ、入管当局の過去の許可事例を分析することにより1回の申請で在留特別許可を獲得しました。過去の公表事例を分析して自分の事案の位置を定めてから申請するという手法は、当事務所が実際に用いているものです。

多くの罪名では執行猶予判決でも結果として退去強制となるため、当事務所は起訴前段階からの不起訴処分の獲得を最優先目標とします。松村弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当し、事務員や若手弁護士による代行は行いません。外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐し、依頼者本人のために動く立場で対応します。刑事手続終了後の在留資格の更新・変更は、提携行政書士とワンストップで対応できます。

結語

本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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住所 : 東京都豊島区高田3丁目4-10布施ビル本館3階
電話番号 :050-7587-4639


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